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バースデー  作者: K
18/27

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 4ヶ月が過ぎた。


 突然、陵介から電話が来た。


「明日、桃組会だ。久しぶりに来ないか?」

「何で、電話?」


 陵介からの誘いは、たいていラインだ。

 桃子からの場合は、明快な返事がなければ、何度でもコンタクトしてくる。 最後は、勿論、電話だ。

 だが、陵介が、桃組の飲み会の幹事を主にするようになってからは、ラインで、「行く」の返事がなければ、行かないことと、簡単に処理されていた。

 陵介は、桃子のように、しつこく理由は聞かないし、淡白な対応で、大学時代なら寂しいと思ったかもしれなかったが、社会人になってからは、むしろ、有難かった。


 だから、その陵介から、電話がくるなんて、珍しいことだった。

「お前、ライン、見てもなかったろ。既読人数が、ここんとこずっと12だったから、誰だか、気になってたんだ。明日の飲み会も見てないだろ。」

「バレたか。」

「公平が、転勤から戻ってきて、桃組だけじゃなくて、他にも声かけまくったから、同窓会みたいな人数になってるんだ。それで、桃子も淳悟も来るってさ。舞も来るらしい。妊婦だけどな。」


 陵介の口調は、いつもと変わりはないが、心配していたのだとわかる。

 比較的、参加率の高かった一樹は、遊史を送らせた飲み会を最後に、パッタリ参加しなくなったのだ。大学時代ほどの頻度ではなくても、何度かの飲み会や皆からのコメント、スタンプを見ていたら、グループ13人のうち、誰が、既読していないかは、いずれわかる。


 鬱陶しいとは思わなかった。

 むしろ、心配してくれたことは、嬉しかった。

「今度もラインを見てないだろうと思って電話した。明日、来ないか?」


遊史は?

聞こうとして、一樹はやめた。


あれから4ヶ月。


自分の中で、遊史への想いの整理はついたんだろうか?


もう、遊史を見て、あんなに感情を波立たせることはないだろう…と思う。

結論は出ているのだ。

これは、もう、一樹自身が、吹っ切るしか道がない問題なのだ。

多分、もう、大丈夫。

自分に言い聞かせてみる。


大丈夫だと思う。

大学時代の、そのあとも、ずっと、皆をだまして、遊史すら気づかれずに、気持ちを封印できていた。

もし、再燃した想いが、まだ、燻りを残していたとしても、抑え込む自信はあった。


「来い。」

 珍しく、陵介が誘っている。

 このまま、ぐずぐずしている気はなかった。

 どこかで、復帰して、遊史とは、また、いい仲間になりたいと思っていた。

 その踏ん切りを、つけるためには、もう遊史に会うことは大事だと思っていた。

 ほんとに、自分が大丈夫なのか、確かめたいとも思った。

 自虐的だとは思えたが、

「行く。」

と、返事をしていた。


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