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第5話 ルビー、ダガーウルフと対峙する

宿を飛び出すと、村はパニック状態に陥っていた。

飛び交う悲鳴の数々、一部では火事も発生していたりもした。


「ダガーウルフの姿はまだ見えない、おそらく火事はパニックで発生した二次被害」


村の出口へ向けて掛けていくのと同時に、おそらくパニックで倒れた木があったので太い枝木に触れてもう1本木剣を作成した。

これで二刀流を試してみるしかない。


「木剣の二刀流なんてしたことないけど、きっとないよりはマシな筈よね」


かつては最強の剣を二本持っていたけれど、今はない。


でも本当に自分のデータと同じステータスだとするなら、二刀流スキルはそのまま継承されている筈と思いたい。


「グギャアアア!!!!」


正面で正門の扉を破ろうとしているダガーウルフの群れが目視できた。

数は見る限り10匹ってところみたいね。


その扉を破られまいと村の衛兵の方が何とか抑えて進行を食い止めている状態だった。


「何とか堪えるんだ!!隣の街からの騎士が来るまで耐えるんだ!!!」


一人の衛兵が鼓舞してはいるものの、このままでは長くはもたない・・・。


「もう私がいくしかない!!!せえええいっ!!」


ダッシュしながら、空中で3回転程するジャンプで村の正門の扉を飛び越えた。


「な、何だ!?あの嬢ちゃん、今凄いジャンプ力で外にいっちまったぞ!!!」


軽く飛んだつもりだったのに10m近く飛んでしまう。

やはりステータスはゲームと一緒なんだ。

俊敏さにステータスを振って大ジャンプというスキルも獲得していたため、軽い扉やダンジョンの段差は越えられるようになっていたのだ。

でもこれならダガーウルフの後方をとることができる!!


「着地成功ーーー!」


綺麗に着地して、すぐに2本の木剣を抜刀して扉に突進しているダガーウルフに向かってダッシュしていく。


ダガーウルフも気配に気づいたのか、こちらに向けて3匹が突進を仕掛けてきた。


これが現実なら怖い・・・。

でも普段からやっていたこの【ドラグーンハンター】なら若干でも恐怖心が和らいでいる。

焦らなくていい。ゲームと同じように対処すればいいだけだ!


「二刀流スキル、ツインスラッシュ!!」


その叫びに応じて木剣の刀身が青く光り始めた。

間違いなく二刀流スキルが発動している合図だ。


バツを描くようにクロスして木剣を素早い速度で振り下ろす、


「せえええいっ!!」


スパっと易々とダガーウルフを切断し、一撃で1匹倒すことに成功する。


「やった!!よし、次!!!」


すぐに同時に2匹のダガーウルフが物凄い勢いで飛び込んできた。


「グギャアアア!!」


鋭い牙を剥き出しにして噛みついてこようとしてくる。


「二刀流スキル、ローリングスラッシュ!!」


両手を伸ばして、右足を軸にして右回転しながらダガーウルフを切りつけた。


「グギャギャ!?」


断末魔を上げてその場に倒れるダガーウルフ。

やはり習得した二刀流スキルは全部使えるみたいだ。


ダガーウルフには申し訳ないけど、残りの7匹は一瞬で決めさせてもらいます!


二本の木剣をクロスさせて前に出しながら一気に7匹の中心に位置するところまでジャンプしてスキルを解放した。


「二刀流スキル、ワイルドダンス!!」


カマイタチのように斬撃を自分の周囲に繰り出す二刀流スキルの中でもかなりの大技の一つである。

一瞬にしてダガーウルフ7匹を切り裂き、跡形もなくなった。


「はあ、、はあ、、、、何とか勝てた!」


ダッシュとジャンプを多く繰り出したせいなのか、流石に少し息が上がってしまう。

でも少し静止したらすぐにその息苦しさはなくなった。


でも何とかシャイン村の被害も最小限に抑えられたと思うし良かった。


正門を守っていた衛兵の方が心配そうな表情でこちらに寄ってきた。


「嬢ちゃん大丈夫か!!?」


「あ、はい!何とかダガーウルフは倒せました!皆さんこそお怪我はありませんでしたか?」


「あ、ああ。嬢ちゃんのお陰でけが人も大したことはねーし、死傷者も出てねぇ!本当にありがとよ!」


手を握られ感謝される。

衛兵の皆さんも大きな怪我もないみたい。


「お姉ちゃんーーー!」


先程の宿の少女がこちらへ走り胸に飛び込んできた。

その瞳には涙が流れていた。

余程心配だったのかな?


「大丈夫!悪いモンスターはみんな倒したから!」


「ほ、本当!?」


「お姉ちゃん実は結構強いんだから!!」


「すごーい!!」


まあ、ランカーですけどねとは言えないし、言っても伝わらないと思うし、、、。


「さ、村へ戻ろ」


少女の手を優しく握って村へ戻っていくのだった。



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