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輪廻転生  作者: おりさくみづき
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誕生

母は長い療養生活を終えて晴れて退院することができました。

23歳になっていました。


母は姉の翔子にとても会いたがっていました。

でも、その願いは叶いませんでした。


姉は祖母のところから帰ってくることはなかったのです。

母はとても悲しくなりました。


そして父に相談したのです。

「早く、次の子供が欲しいの」


「でも、まだ退院したばかりじゃないか。体が心配だな」

「私はもう大丈夫よ。早く赤ちゃんが欲しいの」


父はそれを聞いて考えてしまいました。

母の体がとても心配だったからです。


しかし、母の決意はとても固いものでした。

父はそんな母の願いを聞き入れました。


そして、母はまた新しい命を授かったのです。

それが私でした。


母、24歳の時でした。


私はとても母や父に愛されて育ちました。

何といっても、私は父や母に望まれて、望まれて生まれてきたのです。


母は私をとても可愛がりました。

写真なども母はよく撮ってくれました。


私は2歳の頃の記憶があるのです。

私が19歳になった時、何気に子供の頃の写真を見ていた時です。


その写真は、私は母とは違う女性に抱っこされて半分泣いているという写真でした。


「あ、私、この写真の事覚えてるわ」

「そんな事ないでしょう?だってあなたはまだ2歳だったのよ?」


「でも、覚えてるわ」

「本当に?」


「うん、この抱っこしてるおばさんて隣の家のおばさんよね?」

「そうよ。なんで知ってるの?」


そう母は言って驚いていました。


父と一緒に映っている写真を見てもやはり同じく思い出すのです。

「この写真も覚えてるわ」


「本当に?だってあなたはまだ2歳の時よ?」

「覚えてるわ。お父さんと一緒にお酒飲んだのよ。実際にはジュースだったけど」


これも母は驚いて聞いている様でした。


こうして私は子供の頃の写真を見てはフラッシュバックのように当時のことを思い出していたのです。


私は父からもとても可愛がられました。

よく父は小さな私を肩車に乗せては散歩をしてくれました。


春になると近所の水の引いた田んぼにたくさんのシロツメグサが咲くのです。

その花を花冠に作って、父は私にプレゼントしてくれるのでした。


また、高熱を出して寝込んでしまった私を、父は夜通し看病してくれたりもしました。


私は父に目元が良く似ていると言われていました。


私は父も母もとても好きでした。

とても愛していました。


私は成長するにつれ、とても子供が好きになりました。

早く大人になって結婚して子供が欲しいと思っていたのです。


でも、相変わらずあの不思議な夢は見ていました。


その理由はまだこの時の私には分かりませんでした。


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