魔物の街 25
キムについて火器管理室に入った誠に、職人じみた顔の初めて見る下士官達が目に入った。
「ちょっと待っててくださいよ、西園寺さん」
そう言って誠には何に使うのか分からない機械の間をすり抜けて姿を消すキム。
「リロードしてるのか?まあそうだろうな。神前のルガーだって弾はファクトリーロードじゃないって話しだし」
要はそう言うと誠の顔を見た。厚い眼鏡の小柄な女性下士官がそれぞれの使用している銃を並べる。
「えーと、じゃあクバルカ中佐」
そう言って中型拳銃を取り出す眼鏡の女性。ランが歩み出るとそこには銃と予備マガジンが二本。それに箱に入れられた弾丸が置かれていた。
「こいつか……。マジで使えるのか?」
ぎりぎりカウンターに届く背のランが銃を手に取ると、慣れた手つきでスライドを引いて愛銃マカロフにマガジンを叩き込んでスライドを閉鎖する。
「一応、アメリカ陸軍の研究の資料から引いて作成したものですから大丈夫だと思いますよ」
おどおどと眼鏡の下士官が答える。
「マジで銀の弾丸かよ。狩るのは吸血鬼か?それとも狼男か?」
皮肉めいた言葉を吐く要。だが、女性下士官は相手にしないでランにジャケットの下にもつけれるようなショルダーホルスターを渡す。
「じゃあ、次は嵯峨茜警視正」
事務的な言葉に反応して茜が踏み出す。その目の前に小型のリボルバーを差し出す下士官。
「おい、リボルバーかよ。シャムじゃあるめえし」
そう言う要を一瞥すると茜も箱に入った特性の弾を手にする。
「ナンバルゲニア中尉とは違いますよ。M19の2.5インチ。スピードローダーは必要ですか?」
「お願いするわ」
茜にさらに丸い器具が渡される。茜はすぐに弾薬の蓋を開け、素早く357マグナム弾を手にした銃のシリンダーを開くと一発一発弾を込めていく。
「じゃあ、クラウゼ少佐」
待っていたかのようにアイシャが踏み出す。そしてごつい拳銃をカウンターの眼鏡の女性下士官から受け取る。
「H&K、USPの9ミリか。普通なんだな」
「普通?そう言われるとしゃくに障るわね」
予備マガジンを見ると誠と同じ9mmパラベラム弾が装弾されている。
「ああ、神前曹長。この弾だともしかすると相性が悪いかもしれないですから、神前曹長のは別に用意しました」
まるで誠の心を読んでいたかのようにその下士官は言った。
「私はアイシャの弾と混ぜて使っても良いんだろ?」
カウラの言葉を聞きながら下士官は彼女の銃SIGザウエルP226と予備マガジンを取り出してカウンターに並べた。




