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世界ランキング第二位の俺は金のために無双する  作者: 漆黒のギル
2章 始まりの予感
12/12

地区代表決定戦

 あの件に関してはすべて凜たちにも話した。

 アリアは凜をママと言って、蘭はおねえちゃんだった。まあアリアにパパ、ママ、という概念があっただけよかった。まあ前日にこうなるというハプニング(?)があったが、それでも今日の試合に支障はないしいいのだが、どうしても心配になってしまう。

 今日は戦いに専念したいし凜たちに任せてある。集中するためにも朝からずっと一人でいた。

 今日は地区の代表を決める日。そして試合の相手は教育係で日本の元エースだった四島浩輔。相当な強敵だ。それも迅にダガーの使い方を教えてほかの武器の使い方も教えた人だ。技ならまだ迅にも勝っているだろう。

 だが今回は地区での一番最後の試合。なんとなんと魔術の使用まで許可されている。

 剣技がメインになる勝負だと勝ち目はないと思っていたが、魔術が使えるし勝てる。魔力量なら四島にだって楽勝だ。迅の取柄というのは魔力量と最強の魔導書、神を宿す力。そして武器を自由に作れる力。それがあって世界第二位まで上り詰めた。というか自動的に。だから四島には勝てる。

「よし、行ける」

 そろそろ試合の時間だ。

『さあついに始まりました地区大会の代表を決める最後の戦い。実況はわたし、小鳥遊結衣とー』

『えー、魔界調査専門チームの朱雀所属、二井田心寧です』

『最終戦、ここで地区代表が決まります。東京は激戦区、日本一位と元エースもいてさらに七天将の方までいますからねー。今回の試合、魔術の使用が許可されていますが、どちらが勝つでしょう?』

『んー、まあ霧崎選手でしょうね。魔力量だけでなくチート級の魔導書だって持ってますし、作戦を立てるのも霧崎選手らしいですから。魔術を使えば本部長さえいなければ最強ですからね』

 この実況は選手には聞こえてないが、もし聞こえていたら迅は逃げ出すだろう。

『日本最強VSその教育係。四島選手は現役で戦っていたころは日本最強。最強の二人の決戦が今ここに――

 battleSTART!!』

 最後の決戦は予選と同じ、シンプルなステージ。そこにどう見ても準備万端とは思えない二人が出てくる。

「師匠、お久しぶりです」

「お前もついに日本最強か、まあ教えた甲斐があったというものだ。全力で来い。俺も全力を出させてもらう」

「ふっ、それは楽しみですね――『ネクロノミコン』」

「来い、アーティファクト」

 迅のネクロノミコンは例のチート級魔導書だ。そいて四島のアーティファクトはファンタジーチックな見た目の指輪だ。そしてその能力は魔力の増加と魔術の無詠唱発動。

 迅からすればただの指輪だが、魔力の少ない人にとっては貴重なものだ。それを使えば四島でも強力な魔術が使える。

 例えばそう―

「サンダー」

「ウォーターシールド」

 サンダー自体は低級魔法だが、迅が最初にやったように強くなる。地形破壊だって可能だ。そしてウォーターシールドも低級だが、迅が使うと上級よりも強くなる。このシールドで雷撃を防いだ。

「アイシクル・レイ」

 迅がモモ相手に手加減無しで使って地形ごと破壊した技を四島はどうするか。

 一番いいのは完全に燃やす。だが、四島はそうはしなかった。

 避けようともせずに真正面から切り伏せた。

 氷の矢はきれいに真っ二つになり、四島の横を通り抜けていった。

 二発、三発と撃ち放っていくが、すべて斬られる。

 同時に撃っても当たるものだけを斬り、一か所に撃つとそれもきれいに斬り落とす。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 だが四島が年を取ってきていることがよくわかった。

 もう疲れている。

「もう息切れですか……年ですね?」

「ま、まだまだ」

 魔術を使えばこれで勝てる。だが、四島はとっくに迅の視界から消えていた。

 上を見ても下を見ても左右にもどこにもいない。魔力が動いているようにも見えない。それどころか、魔力さえも感じない。

「よし」

 何かを確信し、迅は地面に穴をあけ、そこから移動する。

『なんとー!霧崎選手、穴を掘って逃げたー!!』

 実況から見ると四島は迅の死角から離れない。そして後ろから確実に仕留めようとしている。

 だが今は穴の中。後ろにいるなら絶対攻撃が外れることはない。

「アイシクル・レイ」

 穴と同じサイズの氷の矢を飛ばす。が――そのまま壁にぶつかって刺さった。ということは穴の中にはいない。

 さらに穴を掘り進めて、ステージの端まで逃げ、そこから出る。そして全体を見渡し、地形、四島の居場所を確認する。

「またいない!?」

 端にいて全体が見渡せる。それなのに四島が見当たらない。さっきと同じように魔力が動いているように見えるのも、気配もない。

 今はまだ魔力を解放していないしあの技は使えない。そして神装を使うのも無理だ。だがそれを使わないと見つからないだろう。

 広範囲攻撃なら一撃だが、それでは面白くない。そりゃあ勝ちたいが、面白くなければ意味がない。だから広範囲を使わずに見つける――

「クロ、サーチたのむ」

「了解」

 数秒後、浩輔の場所を特定する。

 だが、追いつけない。その程度で折れるわけでもないが―

「アイシクル・レイン」

 虚空に大量のつららが出来て、一斉に落下する。

 何かを狙っているわけでもなく落ちているので逆に避けにくい。

「ライトニング・レイ」

 下手に動けない中に雷を撃ち込む。

 轟音とともに煙がたち、倒れたのかと思った。

「勝った?」

「まだです」

 煙の中央あたりがひかり、そこから無数の魔弾が飛んでくる。

 辛うじて防げたが、あれをもう一度くらうと負ける。

 早すぎて反応しきれなかったのをクロが障壁を展開してくれたから何とかなったものの、自分で防ぐのは無理だ。

「師匠……『神装解放・ツクヨミ』」

 周りの目など気にせず、神装を解放する。

 解放したと同時に空には月が昇り、暗くなった。

 特化武装はないが、月が出ているときには強化される力がある。しかも月を創り出すことまでできる。

「行きますよ」

 大剣を出し、全力で地面を蹴り、一気に浩輔との距離を縮める。

「破月斬」

「ルーンバインド」

 技を使ったのはほぼ同時だったが。

『勝ったのは………霧崎選手だッ!!!!!』

 大剣のリーチが長く、攻撃が当たった。

 首を斬れたので、一撃だった。

 バインドが掛かったが、浩輔が倒れてすぐに解けた。

「お、終わった」

 緊張が解け、迅も倒れた。


                   ※


『地区大会優勝者は――霧崎迅選手』

 このときの客席の完成は一番大きかった。

 激戦区、東京での地区大会を勝ち抜いた。そうなると次は県大会だ。

 東京は大体の地区の人が強い。手を抜くと負ける相手ばかりだ。

 俺は――優勝して金を手に入れる(w)。

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