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繰り返しのその先は  作者: 水瀬


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第15話 父親 2





 第三王子と娘の顔合わせは、私が望むようには行かなかった。



 娘は、第三王子を気にいったらしい。

 とても、気にくわない。


 第三王子は、悪い子ではない。

 王と正妃に似て、容姿は良く、上品で、頭も良い。

 上の王子たちにも面倒を見てもらっているからか、人の感情にも敏感で優しさがあった。

 まったく、気にくわない。



 だが、娘が嬉しそうに第三王子の話しをしてほほ笑むと、自分も嬉しくなるのだから、どうしようもない。

 どうか幸せに……ただそれだけを願っていたのに。



 ある日、妙な噂を聞いた。



 第三王子が、娘以外の女性と懇意にしているというのだ。

 噂を調べてみると、確かに一人の女生徒と長く時間を共にしているようだった。

 その場には、他にも何人もの男子学生もいて、話以上の触れ合いもないという。



 第三王子に尋ねれば、友人の一人であると、

 娘に尋ねれば、友人だと言われていると言うばかり。

 王に聞けば、友人以上の関係ではないと答える。



 だが、何か腑に落ちなかった。


 手をこまねいている間に、噂は社交界に広がっていた。

 そして、卒業パーティーの日、この国最大の悲劇は起こった。

 第三王子が、娘に婚約破棄を言い渡したのだ。


 私はすぐに王に会いに行った。

 何が起こったのか説明が欲しかった。

 何故婚約破棄なのかと、望めば解消できる婚約だったはずだと。


 そこで、私たちは自分たちの過ちの一つを知った。



 私たちは二人にいつでも婚約を解消できる事を伝えていなかったのだ。







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