仲間が増えた!
「ではお兄様、約束通り【ハイド】と【ギース】は借り受けます」
「あぁ、約束だからな」
遠くで2人を眺めて居ると話し合いが終わったのか、握手した後にハグして両者は別れた。コルネリア様は出口に向かい歩いて行く。それを私達と何故かハイドと厳つい老人も着いて行く。
「何故⁉︎」
ハイドを振り返り問うがニヤリと笑うだけで何も言わない。コイツ性格悪いな
「お兄様との賭けに勝ったからな。約束通り【ハイド】と【ギース】を暫く借り受けたのだ」
顔は良いが性格は悪いハイドを睨みつけていると、コルネリア様が教えてくれた
「決闘は各自条件を決めて戦わせる。お兄様の条件は『白の玉を持つ私の保護』実質的な軟禁だった。私の条件は、そこに居る『ハイドとギースを旅の間借りる』だ。なので今日から一緒に旅をする事になる【ハイド・ランジア=ベルナール】と【ギース=シャクナゲ】だ。宜しく頼む」
わーい(棒読み) 私が勝ったおかげで戦力増強だ。嬉しいな(棒読み)
ちっとも嬉しくない。何故か私、このハイドと言う男が生理的に受け付けない。なんというか私が苦手なタイプだと思う。根拠はない。ただの勘だ
「儂は【ギース=シャクナゲ】。これから、宜しく頼む。気軽にギースと呼んでくれて構わん」
ギースと握手をした。しかしハイドとは握手はしない。絶対にしない! 初めに奇襲受けた事、まだ根に持ってるからな!
◆
キャンピンに戻り、私はメガ萌ことアスターの元に来ていた。実は先程の戦いでハイドから数撃頂いており、それの手当てをしてもらいに来たのだ
「大丈夫なの? ハイドと一緒に旅なんて」
以前、アスターは兄と姉と比べられる事を嫌っていると言っていた。そして、兄と姉が苦手である事も。なのに共に旅をするなんて、アスターに耐えられるのだろうか?
私がアスターに問うと、アスターは微妙な表情を浮かべて
「大丈夫ではないけど……まぁ、姉さんよりマシだからな」
っと言った。遠い目をしている事からお姉さんは相当トラウマらしい
「お姉さんって、そんなに怖いの?」
「怖いなんてもんじゃないさ。まさに女王様。高笑いしながら鞭を振り回してる、まさにS嬢さ」
「……うわぁ。会いたくないな」
手当てが終わったので服を着ようと、服に手を伸ばしながら再度問うてみる
「花弦なんでしょ? 何番?」
「グロキシニアはNo.7だ。高慢で高飛車、我が妹ながら頭が痛い」
聞こえる筈のない声が聞こえて来た。顔を上げると、あら不思議、ハイドが腕を組んでコチラを見ていた。
「なんで居るの?」
私は声を絞り出して問う。兄の急な登場にメガ萌は放心状態だ。可哀想になぁ
「居たら可笑しいか? 俺もここの住人になった訳だが」
私は言葉が出ない。何故、乙女の手当て中に、室内に入って来たのか。何故、気配を殺して入って来たのか問いたい事は沢山有ったが、取り敢えず服を着る事にする
「思った通り、お前が宝玉を持っていたのか。見に来て正解だな」
ハッとして自身の胸元を見た。確かに服を着てなかったので胸元の刺青が丸見えになっていた事だろう。マズイ……
「何言ってるのさ! これは只の刺青だよ。只の趣味で入れた刺青だよ」
慌てて誤魔化したが、
「いや、その誤魔化し方、ちょっと無理が有る」
復活したメガ萌に呆れられた。チクショウ!
「紋様は魔力を帯びているから、見れば本物かどうかぐらいの識別は出来る」
鼻で笑う様に言って来たハイドに再度腹を立てる。夜になったら覚えてろよ! 夜は私の時間だからな! 夜にならないと勝てない自分が悲しくなる。普段から勝てる様に一層努力をしようと心に誓った。
「お前の殊技は【影】ではないな?」
項垂れる私にハイドは近づいてきて、私の顎を掴み持ち上げて来た。綺麗なお顔が近い! ドキドキしちゃうじゃないか!
私はすかさずハイドから離れて、お礼もそこそこにアスターの部屋から出る。そして、目的の部屋に突撃して目的の人物の背後にダイレクトアタック! 背中にへばり付いてやった
「何の用だ」
そこは師匠の部屋である。師匠の部屋に突撃して師匠の背中にへばりついたのだ。
「師匠、聞いて下さいよ! ハイドのアンチキショーに私が宝玉持ってるのバレました! そんでもって私の殊技が【影】でない事もバレました! どうしましょう⁉︎」
私が背中に張り付き騒いでいると師匠は
「流石だな。いずれバレるとは思っていたが……こんなに早くバレるとは」
ハイドを関心していた。私の心配は⁉︎
「仕方ない、俺がハイドと話を付けて来る。お前はコルネリア様に事の報告をして来い」
「イエッサー」
憎きハイドには師匠が話を付けてくれる事になった。なので私はコルネリア様にバレた事の報告に行かねば。
廊下に出てコルネリア様の部屋前まで行き、ドアをノックするが返事が無い。部屋に居ないのだろうか?
コルネリア様を探しにリビングに向かうと、外が何やら騒がしい事に気が付いた。何事?
「佳月……お前、何かしたのか?」
「いや? なにも」
近くに寄って来た純菜に問われたので答えてから、騒がしい外を見ると……
「あぁ。あの男達か……性懲りも無く、また場所寄越せって言いに来たんだな」
あの男3人衆がお外に来ていた。どうやら私を出せ! っと講義しているらしい。その3人にはギースが対応していた。3人とも顔面傷だらけの鎧着た厳つい爺さんに出てこられた為、驚きヘッピリ腰になっている。かなり、カッコ悪い事に及び腰だし、若干震えている。その内、「すみませんでしたー!!」っと言うと3人は何処かに駆けて行った。
「まぁ、一件落着という事で」
男達の凸はギースのおかげで収まりました




