表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

106/125

華麗に復活!

 

「佳月……」

「はい、コルネリア様」


 コルネリア様は目を真ん丸にして私を凝視していた。そんなに大きく目を見開いていると、目が落ちてしまいますよ。


「本当に佳月なのか?」

「えぇ、佳月です」


 私が答えるとコルネリア様は安堵の表情を浮かべた。私はその表情を見た後、指を1つ鳴らす。すると辺りに居た怪物達は全て串刺しとなり、1匹残らず絶命した。


「私が抑えておきますから、コルネリア様は行って下さい。白が必要なのでしょう?」


 私がコルネリア様に言うと、コルネリア様は周りを1度見渡した後1つ頷き、この場にいる全員に撤退命令を出した。


「佳月、絶対に帰って来い」


 コルネリア様は私に命令を出す


「善処します」


 コルネリア様は私の答えを聞くと、苦笑を浮かべてギースと兄様達を連れてこの場を離れた。この場に残ったのは黒の保持者だけ


「言ったでしょ? 後悔すると」


 私は未だに放心状態の王様に向けてドヤ顔で言葉を放つ。


「……どうやって戻った?」


 王様は私が声を掛けた事により、ハッ自身を取り戻し私に問うて来た。どうっと聞かれても……普通に頑張ったんだよ。大変だったんだよ? 夢は可笑しいし、長時間真っ暗な世界で彷徨うし。なかなか大変だったなぁ


「私の一族には血中に入った異物の効果を遅延させるという特性が有りましてね」


 気分が良いので特別に教えてやろう。但し、自分でも分かっていない所が多々有るので、憶測にはなるが


「ああ、アレか」


 王様も特性は知ってたのか。


「で、邪龍には夢を渡る力が有ったんですよ。その邪龍を取り込んだ私もその力の一端が使えたかもしれないんですよ」


 あくまで『かも』である。憶測だからね、コレ。


「邪龍を取り込んだ?」

「あれ? これ言ってなかったやつか」


 邪龍を取り込んだ事は誰にも言ってなかったらしい。拷問の時も言ってなかったんだって。怪物云々の話を吐かされた時に言ったと思ったんだけどな。

 みんな驚いている。そりゃ、邪龍なんて取り込んでたら驚くよね


「そうなんですよ。私の【闇を操る】殊技で邪龍を倒した時に1部の力を取り込んじゃったみたいでして。新たな殊技も怪物も、その影響なんですよ。魔力も大幅に増えちゃったりしました」


 あれ? コレって話して良いやつかな? 拷問されてもないのに話すのは不味いか? まぁ、言っちゃったモノは仕方ない。


「一族の特性が安息(レクイエム)を遅延させている間に、邪龍の夢渡りの力とヒューマンエラーで何か起きて、現在って感じですね」


 私は適当に説明した。だって、自分でも分かってないんだもの。

 王様は驚き過ぎてフリーズしている。お? 今がチャンスでは? 倒しちゃう?


「ははは!」


 急に笑い出した。何が有ったの?


「素晴らしいよ、佳月!! 是非、欲しい」

「遠慮しまーす」


 私は手をクロスさせバツを作る。欲しいってモノじゃないんだから。


「さて、お喋りは終わりにしませんか? そろそろ邪神も復活しそうですし……早く終わらせたいので」


 私がそう言うと王様は肩を竦めて、自身の剣を抜いた。私と戦うらしい。

 王様自慢の六花達は今、儀式の為、祭壇に繋がれているから茶々入れの心配はない。なので、誰の邪魔もなく私vs王様を繰り広げる事ができるのだ。


「健気だね。黒の影響でもう時期、世界の人々は疑心暗鬼に陥る。そうすれば誰も信じられなくなり、殺し合うというのに……。態々、守ってあげるなんてね」


 笑みを浮かべて王様は言う。


「王様……。その前に貴方を止めます」


 ウィケットは闇其の物と言って居た。ならば王の横槍さえ無ければ私の意のままに出来る筈。なので此処で王を倒し、黒を鎮める。それが私に出来る事だろう


「おいで」


 剣を構え、余裕の表情を私に向ける王様。王様の剣の腕がどれ程のモノか分からないが余裕そうに構えているので負ける気はしないのだろう。

 それに王様は殊技が使える筈。以前、コルネリア様が王様の殊技について言っていた気がする。【物を従わせる】能力だとか。正確には【認識出来る物を従わせる】能力らしいが、これがまた厄介らしい。

 師匠曰く、ベロニカの次に厄介な殊技だとか。私的には師匠の殊技の方が非常に厄介に思うのだが……。チラリと師匠を見て思った。


「では、遠慮なく」


 私は刀を構えて斬りかかったが、難なく避けられる。その後、数回打ち合ったが王様も中々戦える様子。しかし私の方が優勢の様で押している。


「流石、リンドヴァルの弟子だね!」


 王様は魔法と殊技で戦う戦法に切り替えて来たので、私も同じ戦法を取った。


「うおっ⁉︎」


 相手の動きを見ながら、魔法を放つ事に全身全霊をかけていると、不意の攻撃に気付くのが遅れ、一太刀貰ってしまった。

 その不意の攻撃とは……


「私の持ってる刀を従えるなんて反則だ!」


 私の持っていた刀が私目掛けて飛んで来たのである。その後、何度も飛んで来るのでかなり慌てた。その殊技そんな使い方が出来るのね。


「ちょっと……狡い」


 次は私の左手を従わせたのか飛んで来た刀を掴み首に持っていこうとする左手を右手で押し留める。自分の体が言う事効かない! 自分の体なのに⁉︎


「退散!」


 私は一度、王様から距離を取り、影に隠れて様子を見る事に。

 隠れてから左手の自由が戻った。もしかすると王様は目で見えているモノにしか殊技を発動できないのかもしれない。そして、その効果も目に見えている間だけ。

【認識出来る物】は目で認識出来ている物に限るという事か……。

 以前、師匠が王様の殊技では人の肉体は従わせることが出来るが、心までは無理だとか何とか言っていた気がする。肉体を従わせる能力とか、王に相応しい能力だなとか思っていた。

 まぁ、それは置いておいて……。どう倒すかである。今、気が付いたのだが、私が放った魔法も操作されてるっぽい。ならば殊技は?


「殊技もヤバい?」


 辺りには闇が充満しているので私の殊技【闇を操る】能力は、いつもの様に影だけしか使えないなんて事はない。なので全力で戦える。だが、もしも王様が私の発動した殊技も従えて使えるのならば……一気に勝ちは取られるな。

 一体どうしたものか……。


 ししょー……助けてー


「隠れんぼかな? それとも、もう終わりかな?」


 煽ってくる王様。ちょっと待って! まだ脳内で作戦練ってる所なんだから!


 よし! 脳内作戦会議だ!至急、会議場を抑えろ! え? 抑えられない? 何処も埋まってる? 馬鹿野郎! 今、緊急事態なんだ! 退いてもらえ!

 え? 無理? ならば仕方ない、この場で決めよう。


『もし、師匠ならどうやって戦って居たと思う?』

 いや、あの人、殊技殺し有るからなー。参考にならない。よって除外

『ギースは?』

 ギースの戦い方知らん。なので除外。そう言えば、私はギースが戦っている所をまともに見た事が無いな。唯一が雪山か?

『ハイドならば?』

 ハイドも殊技は特殊だしなぁ……。除外

『ならば兄様は?』

  ……除外


 脳内会議終了。答えは無し。ダメだこりゃ。

 相手の視線に入らずに戦う方法なんて無いしな……。どうしようかなぁ。視界に入らずに……入らずに?


「いや、待てよ!」


 そうだハイドだ! ハイドと決闘(デュエル)した時の事を思い出せ! そう、あの時はチキンプレイしたんだった!

 あの時はハイドの視線に入らない様に黒くて大きな布で視界を遮って居たのだ。それで良いじゃない! ちょっと、いや、かなり卑怯な戦い方だが、勝てば良いんだよ勝てば!


「よっしゃ! 行くぜー!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ