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第5話 凄腕エージェント

わーい。感想、もらっちゃった。読者ひとりしかいないけど、感想もらえるとやる気がでるなぁ。

「こんにちわ」

「あ、シャンパリオン参謀!」

 

ここは、戦団旗艦「アソシアシオン」の中にある、情報局。

 

情報局というのは、各種情報の収集、加工、拡散を専門とする軍事部門。

 

情報と言っても、主に、直接に人と会ってリアルな情報を収集したりする。

電子情報は、サイバー局と別部門になっている。

 

情報局にやってきたのは、攻略戦に協力してもらったお礼を言いにきた。

 

 

情報局は、不思議な所で仕事をしている。

 

ひとりひとりに大きな机が用意されているのは、よくあること。

 

だけど、その机にある椅子が普通じゃない。

 

卵型の殻で覆われている。

 

卵といっても、人が中に入れるサイズ。

 

卵の中にひとつづつ入って、仕事をしている。

 

シャンパリオンが訪れたのは、クロード・シャルロに会うためだ。

 

 

今回の攻略戦で鍵になったのは、闘わずして防衛隊をいかに降伏させるか。

 

そのためには、攻めている側が強そうに見えないといけない。

 

現実は、戦団の第17戦隊だけで攻めることに決まった。

 

第17戦隊というのは、戦団にある17の戦隊の最終番号がついている。

 

要は一番しょぼい戦隊だとも言える。

 

 

だから、そのしょぼい戦隊を強そうに見せるために、

巡航艦を真っ赤に塗装してみた。

 

本当は、8艦の巡航艦を全部赤くしたかったけど、

残念ながら、旗艦だけしか時間がなくてできなかった。

 

 

ただ、赤くしたとしても、強そうに見えるかどうかは微妙。

 

「こいつは強いんだぞ」と防衛隊に伝えないといけない。

 

その情報戦を支えてくれたのが、情報局のクロード・シャルロ。

 

 

「今回は、GVNに情報提供、ありがとうございました」

「うまくいきましたね。もしかして、この規模の攻略戦として最短時間じゃないんですか」

 

「そうかもしれませんね。3時間で戦闘完了ですから」

「さすが、100万ギャレットの男!いや、もう120万ギャレットですか」

 

「いえいえ、すべて、シャルロさんが情報操作をしてくれたからです」

「いやぁ、うまくいきました。すぐにGVNが喰いついてくれました。

あ、そうだ。GVNの局長が会いたいと言ってましたよ」

 

「あ、GVNの人にもお礼が言いたいな。紹介してくれるなら嬉しい」

「じゃ、いきましょうか」

 

「えっ、行くって」

「あ、行くといっても、フォログラムですけどね。

この卵みたいな、フォレッグを使えばすぐに行けます」

 

 

僕も、隣席のフォレッグに入ってみた。

アクティブにすると、卵が白くなり、すべてが見えなくなる。

 

深い霧の中にいるようだ。

 

自分ひとりでね。

 

と、いきなり、隣にシャルロさんが現れた。

 

「あ、リンクしました。GVNの企画局GVN企画局長 ドミニク・キュリスにいきますよ!」

「あ、はい」

 

そう答えると、今度は大きな会社の受付の様なところに来た。

 

銀河系をあしらったロゴマークが壁に描いてある。

 

「いらっしゃいませ」

 

と、すごく美人な受付の女性。

いつの自体も受付は会社の顔だ。

 

「キュリス企画局長、ですよね。今、オープン状態ですので、

お会いになりますよね」

「うん。お願い」

 

しばらくすると、今度は、仕切られたブースに移動した。

 

大きなテーブルと、高級そうなフォロ装置が何台も置いてある。

 

 

そこにひとりの40代の男性。

GVN企画局長 ドミニク・キュリス、だろう。

 

 

「キュリス企画局長、こんにちは」

「あ、シャルロさん。待ってました!あ、シャンパリオン参謀も一緒ですね!」

 

「今回は協力ありがとうございました。シャンパリオン参謀も喜んでくれました」

「なに言っているんですか!お礼を言わなきゃいけないのは、こっちです」

 

「えっ?」

 

シャンパリオンは、シャルロの顔をみた。

シャルロは、にやにやしている。

お礼を言われるのは、想定していた顔だ。

 

「ポルック星攻略戦の中継、視聴率どくらい行ったと思いますか?」

「視聴率。。。3%くらいですかね」

 

この時代は、情報がいろんな形で入手できる。

ビジョンで情報入手をする人は、そんなに多いとは思えない。

 

「はずれ!なんと25%!!!」

「ええっ~~~~」

 

今度は、シャルロはビックリした顔をした。

想定外の数字らしい。

 

「おかけで、今年の中継番組グランプリは、ほぼ確実です」

「それそれは。おめでとうございます」

 

あたりさわりのない、言葉を言ってみた。

 

 

「あの中継は、星区どころか、星郡レベルで中継されたから1万星の

人々が見たんですよ。それも25%の人が!」

「ええっ~~、星郡レベル中継だったんですか」

 

星郡というのは、銀河統治機構の星系を統治するための区分け。

 

 

星系が1000ほどあつまって、星区という区分けになる。

 

その星区が100あつまって、星郡だ。

 

 

10万星系の人達に中継したということ。

 

人口にすると5000億人。

 

その25%なら、1250億人。

 

 

「シャンパリオン参謀はもう有名人です。奇跡の指揮杖を持つ男って、

あだ名がついてます!」

「どうせ、そんなあだ名をつけたのは、キュリスさんでしょ」

 

「まぁ、そうなりますかね。なかなかするどいですね。シャルロさん」

 

 

うーん、このふたり。

 

たぬき、と、きつね、だなぁ。

 

 

体格のいいキュリス企画局長は、たぬき。

 

痩せ型のシャルロ情報員は、きつね。

 

 

今は、同じサイドにいるから、仲良くやっている様に見えるけど、

いったん相対するサイドにいったら、とんでもない謀略をやりまくるふたり。

 

 

そんな感じがするなぁ~。

 

 

「そうそう。シャンパリオン参謀。今は120万ギャレットにりましたね」

「ええ。120万ギャレットと言っても、自分がもらえる訳じゃないから、

実感はないですが」

 

「えっ、もらえないんですか?」

「軍人は固定給です。僕は新任参謀として、普通の給料をもらってます」

 

「そりゃ、もったいない。うちの企画局にきませんか?

120万ギャレットの評価、どう活きるか、実感できますよ」

 

「はい、それ以上は、参謀タレントプロダクションを通してくださいね」

 

そう言って、シャルロが割って入った。

シャルロとしては、自分と同じ軍に所属していて欲しいらしい。

 

「あれ?参謀って、マスコミにも所属でるんですか?」

「知らないんですか!参謀っていうのは、タレントです。

軍人なんかじゃありません。企業に入れば企業参謀ですし、

マスコミの企画局に入れば企画参謀です。政治参謀だってできます」

 

 

そうか。

この参謀バッチ。そんな広いとこで通用するバッチなんだ。

便利なものだなぁ。



「ダメですよ。シャンパリオン参謀。わが軍に徴用されたんですから、

3年間は専属です。それとも、移籍費を払いますか?」

「うーん。移籍費は120万ギャレットの5年分くらいかかるよな、たぶん」

 

 

600万ギャレットですか、移籍費。

そんなの払える組織あるんだろうか。

 

 

「まぁ、うちに来てもらうのはあきらめました。ただ」

「ただ?」

 

「又、おいしい企画があれば、真っ先に私に教えてください」

「あ、それはもう。まだ、後始末中だから、それが終わってからになりますが」

 

「もちろん。いつでもいいですから、おいしい企画待ってます」

 

 

ぎゅんぎゅん。

そんな音を立てて、戻ってきた。

 

また霧の中。シャルロさんはふたりだけ。

 

 

「完全にキュリス企画局長は、シャンパリオン参謀のファンですね」

「ファンですか。うれしいようなそうでないような」

 

「なぜですか?」

「どうせファンなら、受付の美人がファンになって欲しいな・・・

『それじゃ、今夜、一緒に食事でも』なんて誘えるような」

 

「ファンに手を出してはいけません」笑

「そうなんだけどね。だけど、恋人欲しいしなぁ~」

 

「参謀なら、女性が喜ぶプラン立てて誘えばいいんじゃないですか。サプライズつけて」

「そういうの苦手。急に思考が止まってしまうんだ」

 

「そういうものなんですか・・・そうかもしれませんね。参謀さんは恋愛下手多いし」

「だろ。女性というのは、永遠の謎だ。なんで、そんな思考するのか分らん」

 

「女性落とすより、星系ひとつ落とす方が簡単。なんか、すごいですね」

「あ、そうそう。もうひとつ、頼んでた、あれ、どうなった?」

 

「新兵器、ですね」

 

 

情報局員というのは、本当に便利な存在。

 

昔、007というすごいエージェントがいたといわれているけど、

シャルロだって、負けないくら便利な存在。

 

「こんな情報、ない?」とか「こんな人、知らない?」とか。

 

ちょっとリクエストすると、すぐに情報も人も探してセッティングしてくれる。

 

今回のリクエストは、新兵器だ。

誰も知らない新兵器。

 

そんなものがもしかしたら、どっかにないかな。

 

やっぱり、作戦を考えるとき、相手が知らない新兵器、あったら面白い作戦が作れる。

 

大勝利の後ろに新兵器あり。

 

いろんな戦記物を読んでも、大勝利と言われるものには、

新兵器がある。

 

第17戦隊旗艦が赤いのも、昔、新兵器を使った人が赤い機体を使ったことに由来する。

 

赤い機体は3倍早い。

 

なんの説明しなくても、みんな、そんなことを思う。

 

共通認識という奴だ。

 

もちろん、3倍早い理由は、新兵器だから。


とにかく、新兵器。


なんか、ないかなと、ちょっとシャルロに相談したら。

 

「なんとか、なりそうです」

 

と、言ってくれた。

その後、どうなったのか。気になっていたとこだ。

 

「あ、ちょうどいいですね。新兵器、このまま、見に行ってしまいましょうか」

「いいねぇ~、いこう」

 

便利なもんだね、凄腕エージェントと、フォレッグ。

組み合わせると、いつでもどこでも、必要な人とか組織とか。

 

なんでも、会える。

 

まるで、伝説の『どこでもドア』みたいなものだ。

 

 

そして、新兵器を見に行くため、シャルロとシャンパリオンは、

フォレッグで、ある研究所を訪ねることにした。


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