前へ目次 8/8 最終章:筆を置き、新しい物語へ 数年後、私は山里の小さな村に住んでいた。 庭には薔薇が咲き、机の上には原稿用紙が広げられている。 新しい小説を書いている。 タイトルは──『前世が神だった少女の冒険』 「……また、誰かがこの本を読んで、運命に疑問を持つかもしれないわね」 私は笑った。 前世は小説家。 今世も小説家。 でも、今度は、自分自身の物語を書いている。 「悪役令嬢? いいや」 私はペンを置き、空を見上げた。 「私は、ただの、自由な人間だ」 風がページをめくる。 THE END