揃い踏み、このメンバーで?
ついに揃ったメンバー。
思いも寄らぬストーリーの展開に息を飲み、MC全ての言葉が意味を持つ
そして始まる第一章。
本当の生死をかけた、究極のMCバトルが開催される。
委員長と呼ばれた女子は何とも言えぬ女の顔で頬を赤らめ、タトゥーだらけの男のTシャツをクイとつまんだ。男はメンドクさそうに言った
「あー、こいつは美代子、さっき俺がちょっとちょっかいを出したと言うか、勢いでやっちまったら俺の事を好きになったと言うから俺の女にした……って言うかよー、お前スーコじゃねーのか?随分雰囲気変わったな、おい元彼のヒデだよ、覚えてねーか?ずいぶんラップ上手くなったらしいじゃねーか、名前をよく聞くぜ?」
とにやけながら言った、何かの薬物で完全にラリっている、すると委員長こと美代子が真っ赤な顔で怒りながら言った
「ヒデくん!今その話し必要!?私たち付き合ったばかりなんだよ?!元カノに話しかけるとかさ!マナー違反だよ!?」
マケルは色々な意味で委員長の意外な一面に驚き、更にスーコの元カレに驚き右往左往していたが、スーコを目をやると完全に固まっており、スーコはスーコで、このヒデと言う男の登場に驚いている様子で
「ヒデ、い、生きてたのかよ、それにあんたも随分雰囲気変わった、って言うかヤベー雰囲気の奴になったな…アタシはあの時てっきり死んぢまった物だと…でもなんであんなバカなまね…U次はもう帰ってこねえんだぞ」
と小声で言って言葉をつまらせ、マケルを押し退け廊下に出た、何か只ならぬ事情があるのだろうか。
ヒデはあまりスーコの話を聞いていないようで、その場にヘタり込んで何かをブツブツ言い出した。
その一部始終を一番奥の扉から覗いていたスーツ姿で頭が少し薄い中年男が、最後にひょっこりと出てきた、その後でどこの学校の制服か分からない位着崩した制服を着た、万事つまらなそうに爪を眺めているギャルが出て来た
「超かったりぃ、こいつらみたく少年J○MPを地で行く奴らマジむかつくし、はやいとこ潰しちまおうよオッサン、やらなきゃ殺されるんでしょ?」
と制服ギャルが言った
「おっとっと…トメ子ちゃん、そんな言い方よくないよ、爆弾しかけられててもフリースタイルは楽しく!ね?わたしもこう見えて、若いときはラップを少しは足しなんだもんだよー。あ、わたしは櫻井毅と言います、都内の文具メーカーで営業しておりまして、押韻学園の売店にも文具を卸させて頂いております、よろしくお願いしますね」
中年男はそう言うとこちらにヘラヘラと会釈をした。