9-152 シーちゃんは、この現象 //
「シーちゃんは、この現象の正体を分かってそうだね。グーちゃんと二人で、今、ここに近付いてきてるけど。図書院の子たちは?」
「待機させてますよ」
「そうなんだ」
待機させてますよ、はシーカーさん。
「おいガキ」
「……俺のことじゃないよな?」
「お前だよガキ」
シーカーさんとコールズさんの関係は、こんな感じか。
「先生たちを迎えに行け。ついでに、図書院の代表者を誰かひとり、適当に見繕って連れてこい」
「分かった」
素直にそこは従う感じか。
「第一支部支部長が第三支部副支部長に、第三支部支部長の目の前で個人的な命令を出した、ということでいいな?」
「このくそガキが」
「二人で行ったらいいんじゃないかな?」
静かな圧が、シルバーソーンさんから。
私、関係ないけど思わず背筋が伸びた。
「行くぞ」
「行って参ります」
シーカーさんも、コールズさんも、シルバーソーンさんに苦手意識がありそうだな。
今の、行くぞと行って参りますの言い方からすると。
「素直な子は、私、好きだよー」
二人同時に、すごく嫌そうな顔をして、エレベータの中に消えていった。
「私は散歩してこようかな。第三支部の管轄なんでしょう、ブロッサムさんは」
「そうですね」
「じゃ、二人でしばらく情報交換でもしてて。私は、何も聞いていません」
ドレスのスカートの裾をちょこんと持ち上げて、シルバーソーンさんが私たちから離れていく。何らかの配慮をしていただいたっぽい感じか?
「何が起きたのか、教えてくれる? ブロッサムさん」
「はい」
トーチライトさんの顔を見てほっとしている自分に驚きながら、私は橋の真ん中の溝に結線した時の話をし始めた。




