20/34
合流ー
リコ視点。
すみません、だいぶお待たせしました。
リュートと一緒にシオリたちと合流ー。って、あれ? カズヤがふてくされてて、シオリは読書中?
「あ、どうだったかな? ふたりとも、楽しめたかしら?」
「あ、うん。あたしは楽しかったけど……」
「僕も二人っきりを楽しめたからよかったけど……」
あたしたちはふたりそろって首を傾げる。カズヤはそっぽ向いたまま。
「……シオリたちは、何してたの?」
「わたしたち? わたしはずっとここで本を読んでいたけれど?」
一応補足。シオリが読んでんのは、スマホの電子書籍です。
「一弥と回ったわけではなかったのか?」
「ええ。カズくんと一緒にいけば、リコちゃんたちも気兼ねしないかなっておもって」
なるほど。ようはリュートの応援をしただけで、カズヤはまったく関係なかったと。
「……御愁傷様、と言っておくよ」
「うるせ! このリア充が!」
悪態をつくカズヤに、みんなして肩をすくめた。
シオリとカズヤの落ちはこうなりました。




