VSアルス5
今回はそこそこ長いかな?
誤字、脱字がありましたら報告していただけると幸いです。
「『魔権・物理無効』」
「チッ、鬱陶しいわねそれ!」
『物理無効』、直接ダメージを与えて来るようなものでは無いとはいえ、こっちの攻撃の半分が無効化されると考えると厄介過ぎる!
「どうした第四候補?このままだとお前の大切な妹が死ぬぞ?」
「黙れ!」
コイツの、私より性格悪いんじゃないの?
それに、わざと攻撃しないで私で遊んでやがる…鬱陶しい!
「それ、ドォーン!」
「ぐぁ!」
私は、腹を殴られ、吹き飛ばされる。
物理は駄目だ!魔法で攻撃しないと。
私は、爆炎球を数十発撃ち込む。それだけじゃない、精霊剣に魔力を流し込み『飛炎斬』を発動する。
結界を張ってるならこれを何発か撃ち込めば効くはず!
!
そうだ!やるだけやってみよう。
私は、今思い付いた事を実行に移す。
「おいおい、熱くなって来たな。って、そりゃあ熱い訳だ。」
私は、周囲を燃やして温度を上げていた。
「このまま俺を蒸し焼きにしようってか?甘いな!」
あれは…氷魔法!
「残念ながら、蒸し焼き作戦は効かないぜ!」
「チッ!」
そんなに上手くいかないか。
なら、直接焼くだけだ!
私は、高火力の火柱を下から発生させる。
「アッツ!おいおい、こんどは直火かよ…容赦ねえな。だが、」
アルスは移動して、炎を回避する。
「避けちまえば、大したことないな!」
「そうかしら?」
私は、追加で10の火柱を上げる。
更にその火柱は、アルスを追って動き出す。
「なるほどな、だが遅い!こんなの避けるのは簡単だぜ!」
「ええ、今はね。」
そう、火柱は一つ、また一つと増えていく。
一気に沢山出してもよかったけど、増え続ける恐怖というのは結構大きい。
すこしは怯えて欲しいけど…
「おお!また増えた!面白えなこれ!」
全然、怖くないらしい。というか楽しんでる…
まあいいわ、そのうち避けきれない量の火柱に包まれて、焼けてしまえばいいわ!
しばらくすると、
「おい、なんか多くないか?」
「そうかしら?」
「ああそうでもなかったわ…ってなるかー!」
何の漫才よこれ。
「さすがに数が多いな、一気に叩くか。」
アルスは猛スピードで私に向かって来る。
私は、アルスの剣を狙って精霊剣を振るう。
すると、見事にアルスの剣は真っ二つになった。
「おいおい、どんな切れ味してんだよ…」
「精霊剣だからね。」
「マジか!でもな〜、俺精霊術苦手なんだよな〜。」
アルスは精霊との親和性が低いらしい。
「それじゃ、貴方にとってこの剣は、ただ硬いだけのなまくらね。」
「そうなるな。」
30分後
私は、『再生の恩恵』の効果も相まって無傷だ。しかし、私が不利な事に変わりは無い。
妹も、私達のスピードについて来れず、支援魔法を飛ばすくらいしか出来てない。
「よくわからんが、かなり疲れた。もう終わらせるぞ。」
「ッ!!」
ついに本気を出して来た。
「ぐぁ!」
私は、アルスに蹴り飛ばされる。
「今どんな気分だ第四候補。本気を出した俺を相手する気分は。」
私のこと完全に馬鹿にしてるわね。
「貴方に攻撃が届かない訳じゃ無いはずよ!」
物理攻撃は無駄、だから魔法で攻撃する。
爆炎球を30発撃ち込む。しかし、
「無駄だ、その魔法はもう見切った。俺には効かない。それに他の魔法もだ。試してみるか?」
腹立つ。その汚い笑みを今すぐにでも崩してやりたい!
私は、私が使える全ての魔法を撃ち込む。
しかし、
「な!?」
アルスは無傷。
「言っただろ?お前の魔法はもう効かない。剣は、『魔権』で無効化できる。お前はもう詰みだ。残念だったな。」
そう言って私に近づいたアルスは、私を吹き飛ばす。
「ぐぅ!」
私は壁に叩きつけられる。
更に、
「ガハッ!?」
アルスは私を蹴りつけできた。
「ほらほらどうした第四候補?反撃してみろよ。」
私は、アルスに何度も何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も蹴りつけられた。
私に、『再生の恩恵』があることをいいことに、再生した側から痛めつけられる。
「ふん、まだ反抗的な目を向けるか。なら、」
アルスは妹の方を向き、
「アイツで遊ぶか。」
「やめろ!」
私は、アルスに掴みかかろうとするが、思いの外深くまで壁にめり込んでいるせいでなかなか動けない。
「遊びの途中でお前に邪魔されても嫌だし、そこで大人しくしとけ。」
そう言うとアルスは私に何か刺してきた。
ッ!?
体が動かない!
まさか、麻痺毒!?
やめろ!妹に近づくな!!
ついに妹ちゃんに魔の手が…




