おじさんとおまけ
「結局なんだったんだ? ……昨日の騒動は」
時は魔族襲撃の翌朝。
陽光まぶしいアルテンシアの街並みをフラフラと歩く一人の男がいた。
モーリス・シアッキ。
かつては騎士団に所属していた剣士であり、貴族シアッキ家の子息だ。
「なんか一晩中うるせえし、魔族には追いかけ回されるしよぉ……」
モーリスを追っていた魔族は、偽宰相ことアグニテレーズが騒ぎに乗じて送った口封じ用の刺客だったのだが、本人はそれに気づくことなく逃げ延びた。
それは騎士団追放後に若者たちやゴロツキ、野良犬などから逃げ回ってきたことで、裏路地に詳しくなったおかげだ。
パンツ一枚に、大きめの布を羽織っただけ。
そんなみすぼらしい姿で橋の真ん中までやって来ると、そのままどっかりと腰を下ろす。
「ああー、だりぃ」
ボケーっと空を眺めながら、伸びをする。
魔族襲来の後片付けに奔走する貴族たちの姿も、モーリスには関係ない。
こんな状況にもすっかり馴染んでいるし、もちろん今日もすることはない。
そろそろなんかバイトでもすっかなぁ……等と考えながら、昇る朝日を拝む。
「あのーちょっといいかな?」
不意にかけられた声に、顔を上げる。
「そこ、退いてもらいたんだけど」
「ああん?」
「僕の場所なんだよ、そこ」
見ればそこには、一人のおじさん。
今度は剣がないことをしっかり確認して、モーリスはその場にごろんと横になる。
「……ああもう、どうにでもなっちまえ」
お読みいただき、ありがとうございました!
リリリリベリオン! は、ひとまずここで締めとなります。
お付き合いいただき、本当にありがとうございました。
本作の続きを書く時があれば。
ついに現れた豊満お姉さまにレージが振り回されたり、アニエスがやきもきしたり、ヨルが自由な感じになっていたり。
そんな感じでしょうか。タイトルをつけるなら。
【突然現れた豊満ボディ姉さんの正体は、かつて勇者と共に魔王を倒した――のじゃロリ賢者】
といったところでしょうか。
長らくお付き合いいただき、ありがとうございました!
またお会いできることを祈って! それでは!




