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№7 アーサーVS獅子騎士ユーウェイン

 獅子騎士との戦い。

 

 アーサー、アリエル、ケイは第三宮に辿り着いた。

 真っ暗な宮殿には、獣の唸り声が響く。

「ユーウェインか」

「アーサー様、ここまで来られましたか」

 闇の中より、騎士ユーウェインと獅子キングが姿を現した。

 グルルルルッ!

 ライオン・キングはアーサーに向かって威嚇し続ける。

「どうどう、キング、まだだ」

 主、ユーウェインの言葉に、獅子は今にも飛びかかろうとする前傾姿勢を崩した。


「アーサー、ここはボクが・・・」

 ケイが戦いへと赴こうとするのをアーサーは制した。

「ここは私が行きます」

 彼は言った。

「アーサー・・・」

 アリエルは不安気な表情で彼を見つめる。

「大丈夫だ。ユーウェインの目を醒まさせる」

「うん」

 アーサーは静かに獅子騎士の前へと進み出た。


「アーサー様、御身自ら私と戦っていただけるとは」

「ああ、ユーウェイン存分に来い」

「しからば・・・」

 ユーウェインの持つ鞭がしなると、床を叩き乾いた音が響き渡る。

 キングはその音に弾かれたかのように、アーサーへと飛びかかる。

「ふむ」

 アーサーは襲いかかる獅子を睨みつけた。

 その鋭い眼光に、恐れを抱いたキングの躊躇を、彼は見逃さない。

 右の拳一閃、キングの下腹部に一発入れる。


「隙ありっ!」

 獅子の影から、ユーウェインが鉄の鎖を投げつける。

 アーサーの右腕に鉄鎖が絡みつく。

「む」

「アーサー様、御覚悟」

 ユーウェインは不敵に笑い、拳をふりおとす。

 ドンっ!

 鈍い音が響く、騎士渾身の一撃をアーサーは額で受け止め、左の拳で腹にボディブローを入れる。

「ぐっ!」

 膝まづく、ユーウェイン。

「どうした。ユーウェイン」

「ははは、流石、アーサー様、存分に戦いましょうぞ!」

 騎士は即座に立ちあがると、左足を高くあげ踵を落とす。アーサーは反転し身をかわすと、左肘を彼の顎にぶちあてる。

「ぶっ!」

 血飛沫があがるも、獅子騎士は笑顔を見せる。

「まだまだっ!獅子千烈掌っ!」

 高速の秘技、ユーウェインの見えない両拳がアーサーを襲った。

「むん!」

 アーサーは鉄鎖を左手で引きちぎった。

 その瞬間に、数千発の高速の拳が身体にヒットする。

 

「とどめっ!獅子剛激破!」

 ユーウェイン必殺一撃の拳が巨大化し、アーサーへと迫る。

 彼は両手をかざし、騎士の必殺の一撃を受け止める。

「なっ!」

 驚愕するユーウェイン。

「まだまだだ!ユーウェインっ!」

 アーサーは前傾姿勢となり、しゃがむと右拳を下半身から繰り出し、再び獅子騎士の顎へと強烈なアッパーカットを叩き込む。

「ぐぬう!」

 ユーウェインの目を輝きが一瞬にして消え、彼は両膝をつくと顔面から床に崩れた。

「見事だった。ユーウェイン」

 アーサーは殴った拳を見つめ、再び強く握りしめると呟いた。



 拳と拳の語り合い。

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