№13 決着
白熱の戦いの。
「もらった!」
「果たして、そうでしょうか」
ニヤリ、アリエルは笑う。
「なんだと」
「あなたが見ている光景は幻影に過ぎない」
「な」
「戦いの前に、幻影の霧を発動しました・・・あなたが見ているのは幻」
「くそっ」
パーシヴァルはそのすべてが幻であることに気がつき、細身の剣で左手の平を斬り、幻影から目を覚ます。
アリエルはミドルソードを一閃した。
「シャイニング・インパクト!」
寸前のところで、身をかわした闇騎士は叫ぶ。
「ガラハット卿」
「おうよ!大旋斧!」
ガラハットは大斧を激しく回転させ、幻影の霧を吹き飛ばした。
「円卓の騎士は二度同じ技は食らわん」
「然り」
パーシヴァルとガラハットはアリエルを憤怒の形相で睨みつける。
「どっかで聞いた台詞だな」
戦いの行方を見守るケイは呟いた。
「あと、少しだったのに」
「彼等は円卓の騎士だ。そう、甘くない。引き締めろ!」
アリエルの言葉に、アーサーは逆襲に気を引き締めるように伝える。
「パーシヴァル、もう一度だ!」
「おう、ガラハット卿」
大斧に細身の闇騎士が飛び乗る。
「ダーク・スカイデッド・ハリケーン∞!」
三度、奥義を繰り出す。
「そっちこそ、二度同じ技は通用しないわよ」
「アリエル!あれはさっきの技じゃない」
「え?」
高速回転するパーシヴァルが分身し幾重にも増殖し、2人に強襲をしかける。
「アーサー様、姫、この攻撃から逃れることは皆無ですぞ」
「流石だな。パーシヴァル、ガラハット」
アーサーはエクスカリバーを高々と掲げる。
「シャイニング・トルネードっ!」
剣圧が光る竜巻となり、増殖するパーシヴァルを飲み込んだ。
「惜しむらくは、力を分散し過ぎたことだ。これによりパーシヴァルお前はトルネードに耐えられることが出来まい」
アーサーは言った。
「くそっ!」
パーシヴァルは怒りの声をあげる。
「アリエル」
アーサーはエクスカリバーを突き出す。
「はい」
彼女は意図を理解し、聖剣に飛び乗った。
「いくぞ!シャイニング・SP・ハリケーンっ!」
剣を一回転し払うと同時にアリエルは飛ぶ。
残像の消えた本体のパーシヴァルに、ミドルソードの柄で喉元を突いた。
「かはっ!」
床に叩きつけられるパーシヴァル。
それから彼女は空中でミドルソードを軸に、足で蹴り体を反転させ、ガラハットに迫る。
「シャイニング・・・」
「させるか!」
上空からの攻撃に身構えるガラハット。
「がら空きだぞ」
「へ」
大男の背後にアーサーは神速移動し立っている。
「ここまでだ」
彼はエクスカリバーの側面で、ガラハットの延髄を叩いた。
「がはっ!」
ガラハットは地にひれ伏した。
「すまぬ」
アーサーは倒れる騎士達にそう呟くと、みんなと次の宮を目指す。
結末。




