7/10
透明な肺
眠りに眠った肺の底で鼓動を聞きながら
しろい息がしんしんと部屋の隅々に満ちて
いつだって本気だったから黒くても白くても
俯く必要なんてないんだ
もう、囚われた意識は眠りの中で溶ける
眠りに眠った肺の中で聞いた鼓動は
あなたの温度
何故か懐かしくて涙が出た
肺の底の痛みをずっと抱きしめて
白いいきを抱きしめて
思いを抱きしめて、言葉にして、それだけを
、なにもかもを、飲み込むきみに甘えられていた
散らかった部屋を片付けて
肺の底から這い上がり、見上げた空
ああ あなたのやわらかな歌声が聞こえる
少しずつ、歩めばいいねと
どこまでも、自由な春の光が広がっている




