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盲目少女と忘却少女  作者: おもち
第一章〜幼少期編〜
2/6

第一話 盲目の少女

「おぎゃあ!おぎゃぁ!」つい先程までは慌ただしかっ

た時間が唐突に静寂が訪れる、それはたった今、またひ

とつこの世界に新しい生命が誕生したからだ…父親と母

親、メイド等もその新たな赤ん坊がこの地に生まれ落ち

たことに安堵する生まれ落ちた子を丁寧に抱き抱えた

1人のメイドがアリシアに向かって一言呟いた。


 「奥様抱いてあげて下さい可愛らしい女の子ですよ」

メイドにそう言われ、優しく丁寧に包み込むように抱き

抱えたアリシアは小さいながらも元気な声で泣く赤ん坊

を見て、彼女は元気な声で


 「ウル……ウルティマ、ウルティマ・オルペディア貴

女の名前よ!」男の子なら父親のカルナが、女の子なら

母親のアリシアが名をつけると夫婦で前々から決めてい

たらしく無事に生まれて安堵したのか嬉し泣きしながら


 「小さくて可愛いわね見て!私の指をぎゅって握った

わ!」「本当だ、可愛いな!見ろ目元なんて母さんにそ

っくりだ」「そうね、笑った口元なんてお父さんにそっ

くりよ!」


 先程までは元気な声で泣いていた赤ん坊も母親に優し

く抱き抱えられ父親と2人の仲睦まじい姿を見たからな

のか今では文字通り天使の笑顔で2人に笑いかけている


 「この子は将来どんな子になるんだろうな!今の時点

でこんなにも天使みたいで、可愛いから大きくなったら

更に可愛くて仕方がないんだろうな!!」


「そうね、それと女の子が生まれたので剣では無く魔法

を覚えさせる話まさかとは言いませんが忘れてないでし

ょうね?」「あぁ、勿論分かっるとも、ただこの子が他

に何かやりたい事があればそれを第一優先だろ?」


「おぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」あたかも今日の主役は自

分なのに除け者にされてる事を不満げに文句を言ってい

るかの如く赤ん坊は泣き出した…先程までは大人しかっ

たのに突然泣き始めた事に驚き、どうしたらいいのかと

あたふたする父親を横目にアリシアは抱き抱えている赤

ん坊を左右にゆっくりと揺らしながら


 「よしよし、ごめんねぇ怖くないよぉ〜」と優しくな

だめる「キャッキャ!あぅあ〜」揺らされたのが余程楽

しかったのか赤ん坊は泣きやみ笑顔を見せた。


 「奥様、そろそろお時間です」

「そうね、ではお願いしようかしら」


メイドがアリシアに声をかけた、その理由は生まれた赤

ん坊を精密検査して貰うためだ、精密検査とは言えただ

健康に問題は無いかを調べるためだ、それともう1つ1番

重要な事がそれはステータス等の確認だ、生まれ持った

才能があるかどうかスキル、魔法の適正等を事前に調べ

上げ小さい頃から英才教育をするという流れである。な

ぜ生まれたばかりの赤ん坊にそんなことまでするのかと

言うと、まず魔法に適正があった場合、大人になってか

ら魔法を修行するより子供の頃に魔法を修行した方が魔

力総量の増え方が段違いだからだ


 それがどうしてかは未だ詳しい事は解明されてはいな

いのだがひとつの仮説としては、子供の頃は吸収率が高

く色々なことを覚え身体的にも精神的にも成長すると

言うこともあって、魔力総量も子供の成長と共に同じように

成長するという仮説である。勿論これは誰もが出来る

ことでは無いそれもそのはずなぜなら検査をするだけでも

相当の金額がかかるからだ、辺境の地の主とは言え貴族の

地位がある「オルペディア」卿だから出来たことであって

普通の一般家庭での検査の金額は簡単には出せないからだ

 

 「では、検査の方お願いしますねダルカン!」

「すぐに終わりますのでもう少々お待ちください」と、

依頼をお願いしていた魔法医師のダルカンはそう言った

ダルカン・ハザールはクロムウェル王国の宮廷魔法使い

で魔法医師であり、カルナの守護騎士だなぜそんな守護騎士で魔法医師がこんな辺境の地にいるのかと言うとダルカンとカルナは子供の頃からの幼馴染で共に修行をした仲間であるりながらオルペディア家とハザール家は代々昔から主従関係を結んでいる歳の近いお互いの子らを主従契約し主とそれを守る守護騎士として関係を何百年と昔から続いている少し変わった関係とも言える家系だそんな主人でもあり親友の子供を授かったと聞いてその後生まれたと聞いて即座に検査をさせてくれと頼んできたためむしろこちらからお願いをしようと思っていたため有難い話であったのだ。赤ん坊を検査する為に、隣の部屋へ行き、優しく抱き抱え小さなベットにゆっくりとおろして「解析(アナライズ)」と一言、発した直後魔法陣が浮き上がり赤

ん坊を中心として白く輝き始めた。


 この世界には主に赤、青、緑、黒、白の五色の魔法が存在する。現在魔法医師のダルカンが発動した魔法は、1番最後の白魔法である、色の通り各種の魔法を発動した場合各々の色の魔法陣が浮かび上がるため、魔法医師が発動した魔法陣の色が白だったため白魔法という事だ。


 赤、青、緑の魔法は基本的に火や水、風だったりを操って魔法を使う、黒魔法は罠を仕掛けたり暗闇に乗じて攻撃したり、デバフをかけたりする、その逆の白魔法は回復であったり先程ダルカンが使った「解析(アナライズ)」であったり探知系統の魔法やバフをかけたりする魔法だ、勿論それ以外にも誰でも使用出来るのが生活魔法だ、赤魔法で言えば火を付けたり、青魔法は水を出して飲用に使用したり、緑魔法は風をだし暑い日には涼しくしたり洗濯物を乾かしたりなど多種多様だ。この世界【アルカトリア】で生まれる人達は皆魔力総量の違いはあれど必ず魔力を持って生まれてくるので必要最低限の生活魔法は誰でも扱えるという事だ。その中でも黒、白魔法は誰でも扱える訳ではなく魔法適性が無いと使えず、どの国に置いても重宝されるわけだ


 それもそのはず、なぜならこの世界では権力争いや自国の植民地開拓、貿易争い等の戦争が頻繁に行われている、罠を仕掛けたりそれを見つけるために探知をしたりバフ、デバフを使える人材が居るだけで戦争では反撃の一手にもなる可能性があるからだ。国によっては黒、白魔法の使い手を見つけるために国からの支援金で赤ん坊の頃から適性があるかどうかを検査する国もあるくらいそれほど戦争では使い勝手があるわけだ。


 「身体検査の方が終了したそうです。」とメイドが主人である2人にそう告げた。それに続き何やら魔法医師のダルカンは神妙な顔つきでゆっくり歩いてきたのだ、それを見た2人はお互いに顔を合わせ少しの不安を抱きながらも魔法医師へと言葉を紡いだ。


 「その、結果の方はどうでしたか?」と神妙な顔つきの魔法医師ダルカンに不安を抱えながらも声をかけた。


 「いい知らせと悪い知らせが両方あります、どちらの方からお聞きになられますか?」と、説明を受けた瞬間夫婦二人は顔を合わせ真剣な面差しをして、長年の経験なのかお互いの事を分かっているかの様に顔を合わせただけで多くは語らないっと言った表情で2人同時に口を揃えて声を震わしながら


 『いい知らせでお願いします。』と口を揃えて述べた

「わかりました、いい知らせの方は2つあります。その内の一つが魔法適正についてです。オルペディア夫妻のお子様にはなんと黒、白共に魔法の適性が御座います」と述べた瞬間!


 「両方!?」と揃いも揃って先程までの悪い知らせがあると言われたことを忘れたのではないかと思われるほどの素っ頓狂な声を出してそう言った。それもそのはず先程も述べた様にこの世界で黒、白魔法使いは物凄く重宝されるその中で両方の適性を持つ者なんて各国に1人入れば万々歳な程の逸材だからだ、それ程の適性を持つのが我が子ともなれば、それだけ驚いても仕方がないという話なのだ。


 「この両方の適正については後でお話する悪い知らせにも関係してくるのでそちらも説明させて頂きます」と言ったそれを言われた途端、訳が分からない様な頭の上に?マークが見えるんじゃ無いかとくらい意味が理解出来ていないようだ。


 「ですので、ある程度大きくなったら専属の魔法使いを呼んで勉強させた方がいいと思います。勿論御二方のお子様ですので戦場に出したくない、女の子だから平和に好きにやらせたい等の場合は全く持って強制ではないのでご容赦ください。」とダルカンは魔法医師としてではなく親友のダルカンとして2人に向けてそう言葉を送った。


本来であれば適性検査をして何かしらの才能が見つかった場合小さい頃から英才教育と言う名目で国の学院の方に入学させられるのだが、今回の適性検査は公の元我が子の適性検査をした訳ではなく、ましてやダルカンの方から親友の子のため検査させてくれと頼んだのでダルカン本人が黙っていれば何も問題が無いわけだ。折角の親友の子を無理やり戦場に出させるなど守護騎士としてあってはならない事であってそれに親友としてもダルカンからはそんな事出来るはずが無い程の恩を受けたことがあるからだ。


 「あぁ、それはうちの子の判断に任せるよ!ダルカンも色々と面倒な事もあるのにわざわざ済まないな…」

「全く気にしないでくれ!俺が好きでやった事だから、それともう1ついい知らせと言うのがだな………」


 今回はあくまで親友の子供の為検査をしただけで依頼ではないと主張しているのがわかる気になるのはもう1つのいい知らせをワクワクしてる二人を見て話し始める


 「それが、この子の持つ能力(スキル)固有能力(オリジンスキル)だという事だしかもそれだけじゃなくこの子まさかの二種持ちだ!」

「嘘だろっっ!?」ガタンッッ!と椅子から漫才のよう

な驚き方でカルナが転げ落ちた、ただえさえ黒と白魔法の両方の才能があるのにも関わらず、固有能力(オリジンスキル)まであるのであれば驚くのも無理は無い固有能力(オリジンスキル)は才能のある魔法使い達の中で1万人に1人入ればいいくらいの割合でしか発現する者が居ないからだそんな能力が二種あるとなるとひっくり返るのも無理も無いだろう。


 興奮して少し経ってから息が整ったのか、カルナがダルカンに声をかけた


 「それで?悪い知らせってのは何なんだ?」カルマは恐る恐ると言った感じで質問をした、いい知らせが余りにもいい知らせ過ぎたこともあって、悪い知らせもそれに乗じて悪い事なのだろうと覚悟はしていても、自分の子となると怖いものは怖い。


 少し間があき一呼吸を終えたダルカンは言葉を発した


「カルマ、お前たちの赤ん坊は生まれつき目が見えない

盲目の子だ……」

どうもこんばんわ、おもちです。

よーやく、あらすじとプロローグを書き終えてから

やっとの事で第一話完成しました!

何度も言いますが完全な素人が書いているので

そこの所はご容赦ください。少しでも

楽しんで貰えたらありがたい限りです。

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