ユグドラシル
「貴方が引鉄美咲さんね?」
「え?誰?」
「私種族が神樹の大塚(旧姓川崎)渚と申しますの」
「ねぇ大樹と何を話してたのまさか?」
「霧雨大樹、いい男だったわ」
「貴様!」
上下二連散弾銃を突き付けてるのに全然涼しい顔で目の前の女は微笑んでいる。この大塚渚何者なの!?自分の細胞が本能で戦ってはいけないと警告している。けど、それを何とか抑えて改めて武器を構え直した。大樹に近づく悪い虫はここで殺す!
「人間って銃を持つと自分が無敵になったと錯覚するの、どうぞ撃って御覧なさい」
「......」
「どうしたの?もしかして怖いのかしら?」
「黙れ!死ね!女狐!」
「あーあ、服がボロボロになっちゃたわ」
「銃が効かない?」
「私ねユグドラシルの分身なの、異世界やパラレルワールド、全宇宙の植物は自分の支配下なのよ」
「ユグドラシル?あれは神話上の話でしょ?」
「まぁ、そうね。ところでただの人間が『神』に縦着いた罪は重いわよ」
「離せ!女狐!」
「嫌よ、茜(娘)の薬局の従業員として働いてもらおうかしら、いいや息子(照)の新しい嫁としようかしら」
「嫌だそんなの!」
「私の息子の子供を三人産んだら解放してあげるわ、けど元の世界には解せないわよ」
「嫌、知らない男の子供を産むなんて......」
「茜は確か新しい実験をするみたいね、協力してあげて頂戴ね、引鉄さん」
そして、異世界に強制的に転移させられてしまった。完全に自業自得だ。神樹ことユグドラシルの子供を産むなんて。最悪すぎる。元の世界に帰りたい。はじめてくる場所なのに自然と足が操られるように目的地に向かって歩いている。『川崎薬局』?聞いたこともない建物についてしまった。入り口には既にイラついた表情で腕を組み仁王立ちで立っている水色のショートカットヘアの女が居た。
「初めまして、『川崎薬局』経営者の川崎茜です。よくも私の母親の大塚渚の事銃で撃ってくれたな!この野郎!霧雨大樹?!知らねぇよ馬鹿!一生いや永遠にこき使ってやるからな!覚悟しろよ!」
頭に大塚渚の言葉が流れてくる目の前の川崎茜は龍神と神樹の混血らしい。これから想像以上の地獄が待っているんだろう。身体検査という名目で、着ている服(ブラジャーやパンティーも含む下着)を全て剥ぎ取られ、脱衣所で素っ裸にされた。その後は彼女の研究室で二週間恥ずかしい部分まで徹底的に調査された。
「これで満足ですか?」
「いやいや、明日結婚式あるからね、私としっかり身体洗って貰うよ!」
「結婚式?それに私とっかり身体洗って?」
「お母さんの息子の大塚照とのね」
「え、嫌だ」
「あっちの世界では『ヤンデレ』だったらしいね。因果応報だよ。じゃ行くよ」
「え?どこに?」
「どこにって、シャワーを浴びに行くに決まってんでしょうが!」
「これがいわゆる神隠しって奴ですか?」
「まぁ、そうだね、それに貴方私よりも良いプロモーションしてるじゃない」
「それはどうも...」
「それに『おもちゃ』も用意してあるしね!」
「『おもちゃ』?」
浴室に着くと川崎茜さんも脱衣所すっぽんぽんの素っ裸になっていた、四肢を赤い麻縄で拘束され、仰向けの状態で川崎茜の手で頭からつま先、女の恥ずかしい部分までしっかり洗われた(洗ってくれた)。そして『おもちゃ』で気持ち良くさせられてしまった。浴室の床に新たな体液をぶちまけてしまったよ。
「お腹空いてない?」
「いえ、大丈夫です」
「ごちそうさまでした」
そして予定通りに結婚式が行われ、私は大塚照さんの子供を三人産んだ。数年後に元の世界に返してくれる事になったけど何か戻りたくないなぁと思ったけど向こうの世界に残してきた夫とか子供どうしようかな。これって浮気したことになんないよね!?という訳で一旦元の世界に戻ってきた。流石に本人ブチ切れてるんじゃないかなぁと思った。
「やぁ、お帰り!」
「怒らないの?」
「大塚渚って神樹の政略結婚で連れ去られたんだろ?」
「そうだけど私向こうで他の男の子供を産んだんだよ」
「その割には肌前より艶が出てないか?」
「え?いつも通りだよ」
「いやいや、彼女から数年間そっちに居る事になると聞いたんだが...」
「こっちじゃ、三日しか経っていないんだ。心配かけてごめんね」
「嫌々何より、後で息子さんにも挨拶しないとなぁ」
「所で貴方も一緒に来る?」
「俺はこの世界でヒーローとして死なせてくれ」
「駄目、貴方も行くの!」
「先に行ってくれよ、色々と準備しないと」
「......分かった」




