異世界転生者
「貴様、日本人だな?」
「......!?」
私は引鉄美咲、『超人協会』の女だ。今、馬も含めれば身長二〇mある肉食系宇宙人の武将の軍勢に捕らえられ、釜茹での刑(調理)にされそうだった。任務で宇宙船に乗り、地球国軍の現状確認に駆り出され酷いだ。弓矢や槍、刀で武装した兵士たちに蹂躙され基地の中には死体が転がっており。生き残った者は老若男女関係なく衣服を全て剥がされ素っ裸の状態で三~四階建てほどの大きさの鍋に頭から入れられてるのを何度も見てしまった。次は自分の番かな.....。
「おかしいなぁ、同じ日本語のはずなんだが、アクセントが違うのか?」
自分の意思ですっぽんぽんの素っ裸になるのも恥ずかしいけど。敵である私を助けるのは分からなかった。目の前の絶対的恐怖に足が動かない。同じ地球人の阿鼻叫喚の声が奴らの調理室から聞こえてくる。まさに地獄絵図だ。けど数分くらい経ちやっと今置かれている状況を次第に理解していった。
「......どうして私を捕食しないの?」
「それより俺の身の上話を聞いてくれ、頼む」
「......身の上話、いいよ」
「異世界の地球では宅間大智と言う名であった。陸上自衛隊という組織で特殊作戦群として戦場に極秘に赴いた」
「戦場に行くって憲法では禁止されているはずじゃ......」
「表向きはな、貴様も同じ自衛官か?」
「元だけど」
「そうか、ならば俺に仕えるか?」
「お断りします」
「そうか、そういうと思っていたぞ」
「それで?続きを早く教えてよ」
「戦場で多くの敵兵を殺して回ったもんだからてっきり地獄に落とされるかと思ったが、目が覚めてみると奴隷として百姓の家に高値で売られた」
「それ、マジの毒親じゃん!」
「あんたの時代とは価値観が違い過ぎるんだよ」
「ところで今の所属は名前は?」
「帝・武江、倭麗国の大将軍(八大将軍の一人)にやっとなれた」
「大将軍?」
「強い武器や兵器が常に強いとは限らん、前の大将軍に教わった」
「それはそうだけど、隕石みたいな石を投石器で飛ばされてきたら私でも怖いよ」
「ま、確かにそうだな。後で『お義母様』に挨拶してくれ。最後に名前を教えてくれ」
「引鉄美咲」
「そうか、さらばだ、美咲とやら!」
さっきの宇宙人の『お義母様』って誰なんだろう?物凄い気になる。幸い鍋に保織り込まれ奴らの胃袋になるのは避けられた。そしてこの事を上層部に報告後、地球から本腰を入れた大艦隊が向かう事になった。




