第四話 提案
私は、ニッコリと微笑んで告げた。
「そうですわ、死刑ですわ。もしナバウ様が私を弟子にしてくれなければ、私が女王になった時にナバウ様を死刑にしますわ。理由は、そうですわね……。例えばナバウ様が、この国を滅ぼそうとしている等の理由で」
私がナバウを見つめると、彼は真剣な表情になった。
「本気ですか、ユーミ王女?」
「ええ。私はいつでも本気ですわ、ナバウ様」
するとやはりナバウは、真剣な表情で答えた。
「分かりました、ユーミ王女。あなたがそこまで言うのなら、私はあなたを弟子にします。でもそのためには、一つ条件があります」
「条件?」
「はい。ハッキリ言って、私の修業は厳しいです。その私の修業についてこれなかった場合、私はあなたを破門しますがそれでもよろしいでしょうか?」
私は、もちろん答えた。
「ええ、それで構いませんわ。それでは早速、明日から私に修業してください」
「はい。分かりました」
そこまで聞いた国王は、さすがに焦ったようだ。
「な、ほ、本気なのかユーミ?!」
私は、真剣に答えた。
「はい。もちろんです、お父様」
「し、しかし……」
するとナバウは、言い放った。
「ご安心ください、国王陛下。さっきも言った通り、私の修業は厳しいのです。なので明日の一日でユーミ王女は、音を上げると私は思っています」
それを聞いた国王は、安心した表情になった。
「そ、そうか。それもそうだな。ではナバウ様。明日の一日だけ、ユーミに修業していただけないだろうか?」
「はい。分かりました、国王陛下」
そのやり取りを聞いて、私は一安心していた。私は本気でナバウに修業してもらおうと考えていたのだが、おそらく国王は反対すると思っていたからだ。でもこうして、国王の許可ももらった。うん、これで良い。そして私は、決意を新たにした。よーし、明日からの修業をがんばるぞー!
するとナバウは、私に告げた。
「それでは、ユーミ王女。明日の朝、朝食を済ませたら城下町の西の片隅にある、広場においでください。そこで修業を始めますので」
なので私は、元気よく答えた。
「はい!」
そして次の日の朝。朝食を済ませた私は、ピンクのドレスを着て城下町の西の片隅にある広場に向かった。この城下町は大体、円のような形をしている。その中にレンガ造りの建物が、並んでいる。武器や鎧を作る鍛冶屋、食べ物などを売る店、そして民家などがあり約五万人が住んでいる。そして城下町の奥に、城がある。私が広場に着くとすでに、ナバウが待っていた。私は元気よく、ナバウに告げた。
「さー、それではナバウさん! 私に修業してください!」
すると私を見たナバウは、ため息をついた。
「何ですか、ユーミ王女。その恰好は?……」
なので、私は答えた。
「え? 何って私が一番、気に入っているピンクのドレスですが?」
「いやいや。だから、その恰好で修業するおつもりですか?」
「はい! もちろん!」
するとナバウは、再びため息をついた。
「はあ、まあ、分かりました……」
そうしてナバウは、真剣な表情で言い放った。
「それではまず、マラソンをしていただきます。この城下町の外周は、一〇キロほどあります。なので取りあえず、一周してきてください」
それを聞いた私は。疑問を聞いた。
「え? マラソン? 剣を使って、剣術の修業はしないんですか?」
するとナバウは、再び真剣な表情で言い放った。
「いきなり、剣術の修業なんてしませんよ。まずは、体力作りからです。剣士になるには、体力が一番大事なので」
それを聞いた私は、不満に思って聞いた。
「え? 剣士を目指すんですか? 私は、剣聖になりたいんですが?」
するとナバウは、三度目のため息をついた。
「あのですね、ユーミ王女。いきなり、剣聖になんかなれませんよ。まずは、剣士になるのです。そうして人々のために戦い続けて、ようやく剣聖と呼ばれるようになるんです。お分かりでしょうか?」




