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凪旗があるO県は県内全体で米が取れず、住民達の苦しい食糧事情が残っている日記があるので引用してみよう。
「明治二十四年、六月四日。この季節は普通、雨がよく降り、水には困らないがどうも今年は隣県に雨雲を吸い取られたみたいに雨が降らない。きっと俺たち、百姓は殿様政府どころか神様にも見離されているんだ。
六月五日、今日も雨は降らない。稲もよく育たないので、
私は卑しく、恐ろしい精神を持った人間だった。その一方で、あの少女は高潔な精神を持ち、民を思い、全てを救う儚い甘美だった。私はこんなにも彼女のようになりたいというのに、男である自覚があの優しさに近づけない。私の不満は彼のようによくできた人間にはなれないことではない、自分が一番出来が悪いと知っていることだ。
「自由主義者は世界の不満を克服するか?」
「彼は僕の無益な魂を不要としました。僕は最低な犯罪者で全てを裏切った貧しい農民です」




