湖の中へと入るようです
どこからどう見ても普通の湖である。どうやって目的地まで行くんだろう、と悠利はそんなことを思った。
昨日の今日で、異変の起こっているウルム湖のダンジョンに調査にやってきた悠利達である。ただし、急なことだったのでメンバーは必要最低限で、アリーがこのメンツならまあ何とかなるだろうと判断した面々で構成されている。
引率役としてアリー。事の発端、あるいは何らかの異変に関連があると思しきイレイシア。鑑定能力を買われて悠利と、その護衛にルークス。そして、戦闘担当としてラジに、斥候やマッピング担当としてクーレッシュ。実にコンパクトな人員である。
これには理由があって、このウルム湖のダンジョンは少なくとも調査記録によれば、それほど強力な魔物は出てこないのだ。何かあったとしてもラジ一人で、あるいはラジとアリーの二人で対処できるという見込みであった。
更に今回は異変が起きているかもしれないので、内部構造の把握に関して地図作製に長けたクーレッシュを連れてきているということである。
悠利としても、気心知れた同年代のラジとクーレッシュならば、緊張せずに一緒に過ごせる。まあ、基本的にクランの仲間達相手なら、悠利は誰が相手でもそれほど緊張はしないが。
「ねえ、クーレー」
「なんだ?」
「これから行くのって、あの湖の真ん中に頭だけ見えてる祠だよね?」
「あぁ。湖の底の方に入り口があるんだよ。で、確かこの湖の底部分に広がってるらしいんだよな。真ん中の方に行くと、祠みたいな建物がある感じになる」
「つまり、そこに行くにはこの水の中を移動しなきゃダメなんだよね」
「そうだな」
当たり前のようにクーレッシュは言うが、じゃあどうやっていくんだろうと悠利は真剣
に考えている。普通に考えて、何らかの手段がなければ無理だからだ。
昨日アリーは、魔法道具を持っていくから問題ないみたいな反応をしていたが、その魔法道具とやらは一体どんなものなのかと気になって仕方がないのだ。アリーが大丈夫だと言っているから大丈夫なのだろうとは思っているが。
今の悠利の気持ちを端的に表現するならば、わくわくしているが正しい。
何せ、某猫型ロボットの不思議道具のように、普通なら出来ないことをやってのけるのが魔法道具だと悠利は思っている。だから、そういう状況ではないと解りつつ、見知らぬ魔法道具に触れると思ってわくわくしているのだ。
そして、そのわくわくがまったく隠せてない。仲間達にはバレバレなのである。
「ユーリ、一応ダンジョンの調査に行くんだぞ。それも異変のあるダンジョンに行くんだから、もうちょっと顔は引き締めてほしい」
「ラジ、どういうこと?」
「顔が、新しいおもちゃを与えられるのを待ってる子供みたいになってるからな」
もうちょっと真面目に頑張ろうなと言わんばかりの表情で言われて、悠利は素直にごめんと謝った。悠利に悪気はない。ただ、普段は主夫としての日常生活しか送っていない悠利なので、いつもと違う出来事でついついわくわくしてしまうのだ。
なお、しょんぼりする悠利と咎めているように見えるラジの二人を見たルークスが、悠利の腕の中でじろっとラジを一瞬に睨んだ。ただ、前後の話の流れを一応認識していたのか、一度睨んだだけでふいっと興味を失ったように視線をそらした。
ルークスは大好きなご主人様である悠利を苛めるやつは許さないが、ご主人が色々と間違っていたり、ずれていたりして怒られることはあると思っている。なので、前後の話の流れでそのあたりの判定が出来るようになっているのだ。相変わらず、このサイズの愛らしいスライムとしては規格外なまでの知能の高さである。
まあそれも、超レア種であるエンシェントスライムの更に変異種で、ついでに名前持ちというトリプルパンチな過剰スペックのルークスでは、当然とも言えるが。なお、サイズに見合わぬ優秀さに関して仲間達は全員、「まぁ、ユーリの従魔だしなぁ……」で片付けているので、この主にしてこの従魔ありということなのだろう。多分。
「それじゃあ、今から中に入るぞ。イレイシア以外の全員、これを身につけろ」
そう言ってアリーが悠利達に差し出したのは、青い石が埋め込まれた細いブレスレットだった。アクセサリーとして見るならばシンプルすぎるが、話の流れでいくならばこれは魔法道具であるはずだ。身につけても邪魔にならないようなデザインはありがたいのではないだろうか、と悠利は思った。
「アリーさん、これが水の中を動ける魔法道具ですか?」
「そうだ。これを身につけていれば、水の中でも息が出来る。それだけじゃなく、水の抵抗をほとんど受けない」
「へー」
「身につけている者の周りに薄い膜を張るような感じでな」
「つまり、色んなところに行けるんですか?」
「いや、これは水中特化だ。暑さには滅法弱い」
「あぁ、なるほど」
手渡されたブレスレット型の魔法道具を、悠利はそっと右の手首につけてみた。つけただけでは発動しないらしく、今の状態ではただのシンプルなアクセサリーだ。
悠利だけでなくラジとクーレッシュもブレスレットを装着していた。それを確認して、アリーは使用方法を口にした。
「その青い石を押すと起動する。起動するとこんな風に……」
そう告げて、アリーは己が身につけたブレスレットの青い石を押した。次の瞬間、ふわりと薄い膜のようなものがアリーの身体を覆う。ぴったりと身体を覆うというよりは、シャボン玉のような球体で包まれるという感じだった。多少の余裕はある。
悠利のイメージでは、アクティビティとして大きな風船の中に入ったときと似ていた。自分を中心に大きな球体が存在しているイメージだ。
「この膜って、魔物の攻撃とかはどうなんですか?」
「攻撃は通る」
「通るんだ……」
「その代わり、こっちからもある程度攻撃は出来る。こんな風にな」
そう言ってアリーが手を動かすと、むにょんとシャボン玉のような膜が多少動いた。破れてはいないが、どうやらそれで衝撃を与えることは出来るようだ。
「ただし防御能力はそんなにないから、あまり強烈な攻撃を受けると破れるらしい」
「らしい?」
「生憎と、俺が使ってるときに破れたことはねえからな」
そう呟くアリー。どうやら、これは本当に水の中を移動するためだけの魔法道具らしいと悠利は理解した。
まあ、これで完全な防御能力まで備えていたら、水中だけと限定せずにバリアとして活用出来てしまうので、用途が変わってしまう。
とにかくこの魔法道具は水の侵入を防ぎ、球体の中で呼吸が出来るようにしているだけで、衝撃を受ければ壊れるものだと解った。よほど安全なダンジョンでの移動に使うか、もしくは平和な海や湖などで水中散歩などと洒落込むためのものかもしれない。もしくは、船遊びなどのときの万が一の護身アイテムというところだろうか。
ひとまず、どういう構造かは解った。水の抵抗を受けないという話も理解した。そこで悠利は、腕に抱えたままのルークスを見下ろした。
どうかしたと言いたげに見上げてくる愛らしいスライム。悠利の護衛を自認しているルークスは、今日も元気に自分の仕事を頑張るつもりでついてきている。
ただ、悠利には一つ懸念事項があったのだ。そう、スライムは浮くというアレである
一緒に温泉に入ったときも、ルークスはぷかぷか浮いていた。なのでどうやって連れて行こうかと思っていたのだが、今の魔法道具の説明で光明が見えた。
「つまりアリーさん、僕がこの魔法道具を身につけてルーちゃんを抱っこしたまま移動すれば、一緒に水の底まで行けるってことですね?」
「ああ、ダンジョンの内部……いや、一応ここもダンジョンなんだが、つまりはダンジョンコアにつながる祠の内部には水もなく、普通に空気もあるらしいからな。地上と同じように動けるはずだ。そこに行くまではお前が抱えて移動しろ」
「了解です。よかったね。ルーちゃん一緒に行けるよ」
「キュウ!」
詳しい事情にはまったく興味はなかったらしいルークスだが、悠利の最後の一言には嬉しそうに元気に鳴いた。大好きなご主人様のお供が出来ると解って喜ぶあたり、大変可愛らしい。
そんなわけで懸念事項はなくなった。そうとなれば、本格的に調査をするために移動をしなければならない。一同を見回してアリーが口を開く。
「それじゃあいくぞ。先頭は俺、二番手がイレイスで、次がラジだ。ユーリとルークスはその後ろで、クーレッシュは殿だ」
「解りましたわ」
「「了解です」」
「はーい」
「キュ!」
イレイシア以外の全員が身につけた魔法道具を起動して、移動する。悠利はルークスをしっかりと腕に抱えて、アリーに言われた通りの隊列で湖に足を踏み入れた。
ぽよんぽよんとシャボン玉のような薄い膜に包まれたまま、ゆっくりとアリーが湖の中へと入っていく。まるでその部分を水がよけるような不思議な光景を眺めつつ、悠利達も後に続く。なお、湖に入ったイレイシアは二本の足で歩くのではなく、魚の尾びれを持つ人魚本来の姿に戻り、すいすいと泳いでいる。
湖に足を踏み入れ、水の中をゆっくりと降りていくという不思議な感覚。岸の近くは足のつく浅瀬になっており、そこから地続きのまま湖の底へと向かって歩く。シャボン玉のような膜に包まれたまま、周囲を水に包まれて歩くという実に不思議な感覚だった。
ただ、驚いた様子のラジやクーレッシュと違って、悠利には似たような経験があった。
それは、水族館で全面が水槽になっている通路を歩くとか、水中に透明なパイプを通してある中を歩くだとかいうものだ。観光地にはそういうものがあり、安全なこちら側から水の中をじっと見るという楽しみがあったのである。
そして何だかんだとこの状況を一番楽しんでわくわくしているのは、ルークスのようだった。
「キュー!キュー!」
悠利の腕に抱えられているので魔法道具の効果範囲にいるルークスは、本来なら見ることの出来ない水の中の景色に目をキラキラと輝かせていた。こんな風になっているんだと言いたげで、その様は幼子がはしゃぐ姿に似ている。
ルークスは水の中でも多少は呼吸は出来るらしいのだが、そもそもスライムは浮き輪よろしく浮いてしまうのだ。そのためルークスにとって潜るというのは、自力ではどうにも出来ない経験なのだ。こればっかりは、どれだけスペックが高かろうが、持ち合わせた性質なのでどうにもならない。
だからこそ、心置きなく水の中の景色を見られるということを、ルークスは喜んでいるようだった。
腕の中のルークスが自分よりもよっぽど楽しんで喜んでいるので、悠利は何だか微笑ましいものを見るような眼差しになる。可愛い従魔が喜んでいるのが嬉しいのだ。
「ルーちゃん水の中、楽しい?」
「キュピ!」
面白いものがいっぱいあるねと言わんばかりのルークスは、ご機嫌だった。そんな風にルークスと談笑しながら、悠利は先を行く仲間達の背中を追った。湖の中を歩くというのは不思議だが、泳がずに歩いて進めるというのは実に助かった。落ち着くとも言える。
たとえ周りが水だろうと、お魚さんが泳いでいようと、祠に近づくにつれて妙に大きなお魚や恐らくは魔物であろう何かがこっちを見ていたとしても、てくてく歩いていられるのは助かるのだ。
「本当に襲ってこないんだなぁ……。どういう原理かは解らないが」
ラジのつぶやいた声が、悠利の耳にも聞こえた。悠利とラジは近くで歩いているので、もしかしたら魔法道具の薄い膜が声の振動を伝えているのかもしれない。仕組みはよく解らないが、興味もないので調べようとも思わなかったために、【神の瞳】も反応しない。よって、全ては謎のままである。
それはそれとして、ラジの独り言が聞こえたので悠利は先を行く背中に向けて声をかけた。
「ラジどうかした?」
「いや……。あの祠がダンジョンコアに繋がってるなら、この周辺にいる魔物達はいわば門番みたいなものだと思うんだよ」
「うん」
「なのに、こうして僕達が近づいても全く攻撃してくる意志を持たないっていうのは、やっぱり不思議だなって思ったんだ」
そんな二人の会話が聞こえていたのか、クーレッシュが話に混ざってくる。
「イレイスが呼ばれてるってのもそういうことなんだろうな。俺達っていうよりは、リーダーの横にいるイレイスを見て道を空けてる感じだし」
「そうだね」
「確かにな」
そう、魔物達は先頭を歩くアリーの姿を見た瞬間には若干敵意を向けるのだが、その傍らのイレイシアを見つけた瞬間、すっと殺気を引っ込めるのだ。その上、さあどうぞ、お進みくださいと言わんばかりに道を開く。悠利達にしても、イレイシアの後ろに続いているので同じ一行なのだろうという判断で通してくれているらしい。
「この手の判断が出来る程度に知能の高い魔物ってことだよな」
「あるいは、ダンジョンマスターやダンジョンコアの指示が末端まできっちり届いているかじゃないか?」
「その辺の詳しいことって、ジェイクさんいたら解るんだろうけどなぁ」
「この状況で連れてくると、調査より先に知的好奇心満たす方に動きそうじゃないか、あの人」
「言えてる」
ラジとクーレッシュがそんな風に会話をするのを聞いて、悠利は否定できないなぁと思った。知識の鬼である学者のジェイク先生は、同時に知的好奇心の塊であり、ちょっと空気が読めないマイペースな大人である。珍しい状況に、自分の興味を優先させる可能性が物凄く高いのだ。
そんな風に雑談を挟みつつも湖の中をゆっくりと歩く悠利達。やがて、湖の中央にある祠の前にたどり着いた。
それは祠というよりは、ちょっとした塔のようにも見えた。何せ、湖の底から水面にまで伸びているのだ。石造りの建造物は、一部水面に頭を出していた部分から真っ直ぐと下に向かって伸びている。そして、水面に出ていた部分はこぢんまりとしていたが、下へ向かうにつれて太くなり、悠利達のいる足元のあたりは小さな小屋ぐらいの大きさをしていた。また湖の底、今悠利達が歩いてきた足元にも、建物が広がっているように見える。
水は中に入っていないようだが、どういう風に作られているのかはよく解らない。ただ、目の前には扉があり、中に入ることは出来そうだった。特に施錠されている風でもなく、押したら開くような両開きの扉が悠利達の前にあった。
「ひとまず危険はなさそうだな」
「周りの魔物もこっちに特に殺気とか向けてきてませんし、入っても問題ないんじゃないかと思います」
アリーの言葉に、ラジが自分の感想を告げる。このあたり、五感に優れた獣人であるラジの感性を信用するのは当然だった。また、悠利の腕に抱えられたままのルークスも、特に何も言わない。それに、危険なことがあれば自動判定でお知らせしてくれる【神の瞳】さんからの警告もない。
つまり、目の前の塔のような建造物の中へ入ることをためらう理由はなかった。
「それじゃあ中へ入るぞ」
「「はい」」
アリーの言葉に、皆は元気よく返事をした。アリーが扉を押せば、それはゆっくりと開いていく。扉が開くにつれて水が吸い込まれる光景を見て、水圧ってどうなってるんだろうと思う悠利。水深の深い場所というのは地上よりも圧力がかかることによって、色々なものが重く感じてしまうのだが、少なくともこの扉は簡単に開けられるようだった。
まずアリーが入り、続いてイレイシア、ラジ、悠利、クーレッシュと歩いてきた順番で中へ入る。建物に吸い込まれるような水の流れに誘われるように、少し早足になりながら建物の中へ足を運ぶと、最後のクーレッシュが入った後に扉が閉まる。
開けるのは手動だが、閉まるのはどうやら勝手に閉まるらしい。何かセンサーでもついてるのかな、と悠利は思った。……口には出さなかったので、周囲からツッコミを入れられることもなかった。
そして、扉が閉まると流れ込んできたはずの水はどこかへ排出されていき、その空間から完全に消え失せた。とはいえ、水中で呼吸が出来ない悠利達はまだ魔法道具を起動させたままだ。
そんな中、イレイシアがゆっくりと口を開いた。
「皆様、もう魔法道具は解除してもよろしいかもしれません。この空間には普通に空気がありますわ」
水陸両用で呼吸の出来る人魚族の少女の発言にそれならとまずはアリーが魔法道具を解除する。【魔眼】の力で周囲を鑑定してから、実際に自分が呼吸して問題ないと判断する。そこまでしてから、悠利達三人にも魔法道具を解除するようにと促してくる。このあたりの行動はやはり、皆を預かるリーダーというところだろうか。
とりあえず、アリーの指示を聞いてもうこれいらないんだな、と悠利はポチッと魔法道具の青い石を押した。すると、それまで悠利の周囲にあったシャボン玉みたいな薄い膜は即座に消えた。
魔法道具の庇護は消えたが、その場はごく普通に呼吸のできる空間だった。一安心だ。少しばかりひんやりして感じるのは、水の中にあるからだろうか。だが、それでも問題なく呼吸はできるし、圧迫感や息苦しさは感じない。ごく普通の石造りの建物の中にいる感じであった。
「キュー」
悠利の腕の中にいたルークスが、ぽよんと跳ねて床に降りる。もう抱えてもらわなくても大丈夫だよね、ということらしい。確かに水中ではないのなら、ルークスは自分で自由に動けるので、問題はない。
そしてルークスは、見下ろしている悠利の目の前でぽよんぽよんと跳ねた後、何を思ったのかゴロゴロと床の上を移動したり、壁にぺたりとくっついたりしていた。まあ、早い話が掃除を始めたのだ。
「ルーちゃん、今日はここにお掃除に来たんじゃないんだよ?」
「キュ?」
「水が流れ込んで床が汚れてたりするのが気になるのは解るんだけどね……。お掃除が目的じゃないんだから」
「キュー」
そっかーと言いたげに、ルークスはしょぼんとした雰囲気になった。汚れが見つかったのでちゃんとお掃除しなきゃ、という気持ちになったらしい。ダンジョンでまでお掃除癖を発揮してくれなくてよいのだが。
そんなどこか気の抜けるやりとりをする悠利とルークスの姿に、やれやれと言いたげにアリーはため息をついた。緊張感がないと言いたいのかもしれない。まあしかし、悠利とルークスなので、仕方ない。今更だ。
「イレイシア、呼ばれている感じはあるか?」
「まだありますわ。あちらの扉の向こうから、誰かが私を呼んでいるような感じです」
「なら、このまま中へ進もう。この感じだと、少なくともダンジョンマスターにこちらを妨害する意図はなさそうだしな。ラジ、周辺の警戒は怠るな」
「はい」
「クーレッシュ、手持ちの地図と周囲の地形の確認は頼む」
「お任せください」
イレイシアの発言から問題なく奥へ進めると理解したアリーは、そんな風にラジとクーレッシュに指示を飛ばした。各々自分の役割は理解している。なので二人は真面目な顔で心得たと言わんばかりにうなずいた。
そんなみんなのやりとりを、何とかルークスに掃除をやめさせた悠利は見ていた。そして、「あぁ、そうだった。ダンジョンの調査に来たんだった」と、今更なことを思い出していた。ルークスとのやりとりで、ついうっかり日常に引き戻されていたのである。
そんなこんなでダンジョンの異変の調査本格的に開始です。何事もなく終わりますように!
ちょっとわくわくしてる悠利、安定の危機感がないです。
まぁ、仕方ないよね。
ご意見、ご感想、お待ちしております。
なお、感想返信は基本「読んだよ!」のご挨拶だけですが、余力のあるときに時々個別でお返事もします。全部ありがたく読ませて頂いております!





