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元ホストの俺、乙女ゲームの王太子に転生。婚約者(悪役令嬢)だけは絶対に守ります  作者: ふうこ0701
第二章 婚約者の本当の姿

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15/15

第15話 目覚め

毎週土曜日の21時更新です

「あっ……。」


目を開けると、見覚えのある天井が視界に入った。


どうやら俺は倒れて、そのまま王宮の自室に運ばれたらしい。


「殿下がお目覚めになりました。すぐにグレイソン医師を呼んでまいります。」


俺が目を覚ましたのに気づき、エマが部屋を出ていく。


しばらくして、グレイソン医師がやってきて、すぐに診察を始めた。


「殿下、ご気分はいかがですか?」


「いや、大事ない。」


「殿下は、丸一日意識を失っておられました。」


 「そんなにか?」


 どうりで、頭が重たい。



確かに長い夢、いやあれは夢なんかじゃない。


レオニスの記憶だ。


これまで、全くと言っていいほど、レオニスの記憶はわからなかった。


なのに、なぜ、どうして?


しかも、倒れる前に「やめろ」と頭の中で声が響いた。


 

あれは、レオニスだよな。


どういうことだ?


レオニスと俺は、完全に一致していないということなのか?


もしかして、二重人格状態……?


わからない。


ただ一つわかっていることがある。


俺も、レオニスも、エレノアを愛しているし、守りたい。


それだけは、同じだった。


「殿下、失礼します。」


 続いて入ってきたのは、カイル親子だった。


「殿下、正々堂々と婚約者を守るお姿、とてもかっこよかったですぞ。」


騎士団長は豪快に笑う。


「父上、そんなことを言っている場合ではありません。」


そんな騎士団長をカイルが制す。


「カイル、お前は少し硬い。硬すぎるぞ。」


カイル親子のやり取りを見て、俺は微笑ましく思った。


少なくとも、俺やレオニスにはない。


国王はあくまで国王で、親子の情より常に国優先だからな。


「殿下、実は……。」


カイルが言い淀んだ。


「どうしたんだ、カイル。言ってみろ。」


「はっ。陛下より今回の不祥事の責を問われ、無期謹慎を下されました。」


周りを見渡すと、騎士団長やエマ、グレイソン医師も苦い顔をしている。


「そうか……。」


俺は、短く答えた。


無期限の謹慎か。


まあ、何かしら罰せられるとは覚悟していたからな。


仕方ない。


「このままでは、王太子の地位も安泰とは言えませんぞ。」


騎士団長は苦々しく言う。


「現在、陛下の直系の男子は、殿下とレオンハルト殿下ですが、

レオンハルト殿下は属性の関係で王になる可能性はまずありません。

ただ、国王には複数の妃がおります。

その者たちの中に王子が生まれれば、いつ覆ってもおかしくありません。

さらには、王弟殿下も王座を狙っているという噂もあります。

殿下の後ろ盾はクラウゼル侯爵ですが、

公爵もご令嬢のことで最近は陛下から疎まれつつあるのです。」


なるほど、王太子の地位が危うくなるか……。


俺自身は、正直、王太子の座にはあまり関心がない。


できれば、そんな地位は捨てて、エレノアと平和に暮らしたい。


ただ、「王太子をやめます」なんて簡単に言えないのは、俺にもわかった。


「エレノアは、どうしてる?」


「エレノア様もかなり殿下をご心配されているご様子でしたが、

殿下へのお目通りを陛下が許されなかったのです。」


カイルは淡々と言った。


エレノアのことを思うと、胸が痛んだ。


エレノア……今頃、どうしているだろうか。



その頃、リリアもまた、目覚めていた。


リリアの部屋には、国王と宰相の姿があった。


「聖女様、お加減はいかがでしょうか?」


宰相がリリアを気遣う。


「リリアよ、何か魔力が暴走してしまったせいで、

消耗しているであろう? 何か欲しいものはないか?」


国王もリリアを気遣った。


リリアは国王を見るなり、泣き出した。


周囲の神官たちは、リリアの心が乱れ、闇堕ちしないかを懸念する。


「リリアよ、どうしたのだ。」


国王は優しく問う。


リリアは一瞬、ニヤリと笑みを浮かべたのだが、誰も気がつかない。


リリアは国王にすがるような目で、弱々しい声で言った。


「レオニスが……いえ、殿下が変なのです。」





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