第十一話「騒動」
第十一話「騒動」
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その日は、仕事が長引いた。
からくり箱の前に座れたのは、いつもより遅い時間だった。
堀田殿と田中殿と一緒に席に着いた。
田中殿は昨日の続きを開いた。
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388 名無しさん
YOMI2020今日来るかな
389 名無しさん
>388 毎日来とるやん
そろそろ伊達騒動の話くるんちゃうか
390 名無しさん
>389 ガチ勢やん なんで分かるん
391 名無しさん
>390 ここまで忠清の話してきたら避けて通れんやろ
樅ノ木は残ったで悪役になってるし
392 名無しさん
>391 たしかに
YOMI2020どう説明するんやろな
393 名無しさん
ここで歴史ガチ勢ワイが先に整理しとくで
【伊達騒動とは何がもめてたか】
①藩主伊達綱宗が21歳で放蕩三昧を理由に幕府から強制隠居
②2歳の幼児・綱村が藩主になる
③後見役の大叔父・伊達宗勝が実権を握り始める
④宗勝は反対勢力を次々処分、藩内がぐちゃぐちゃに
⑤幼君への毒殺未遂のうわさまで出る始末
⑥反宗勝派の伊達安芸が幕府に訴え出る
⑦裁判の場が大老・酒井忠清の屋敷
⑧その席上で原田甲斐が伊達安芸を斬殺
⑨甲斐も安芸派に斬られ、主要人物が全員死亡
ちなみに宗勝は忠清と姻戚関係を結んでたという記録がある
これが黒幕説の根拠の一つや
394 名無しさん
>393 長文乙
よくまとめた
395 名無しさん
>393 2歳で藩主とかそら揉めるわ
396 名無しさん
>393 毒殺未遂って怖すぎやろ どんな藩やねん
397 名無しさん
>393 あの有名な伊達家やで
忠清と姻戚関係があったんかそれは確かに怪しいな
398 名無しさん
>397 でも姻戚関係あっても共謀の証拠にはならんやろ
399 名無しさん
>398 まあそれはそう 状況証拠だけやし
400 名無しさん
>400ゲット
401 名無しさん
>400 おめ
402 名無しさん
でも裁判の場が忠清の屋敷って
なんか意味深やろ
403 名無しさん
>402 そこで斬り合いが起きたわけやし
忠清が何も知らんかったは通らん気がする
404 名無しさん
>403 いや大老の屋敷で裁判するのは普通のことやったんちゃうの
405 名無しさん
>404 それはそう
忠清の屋敷が裁判の場になるの大老やから当然やな
406 名無しさん
YOMI2020まだ来んな
今日は遅いな
407 名無しさん
>406 伊達騒動の話になったらさすがに来にくいんちゃうか笑
408 名無しさん
>407 それな
自分の屋敷で起きた事件やし
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私は画面を見た。
しばらく、黙っていた。
「……先に進んでいたか。」
田中殿が言った。
「忠清さま。」
「なんだ。」
「393番の方、よく調べていますね。」
「そうだな。」
私は画面を眺めた。
姻戚関係のことまで書いてある。
正確だった。
「私が来る前に、ここまで話が進んでいた。」
「そうですね。」
「……頼んでもいないのに。」
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409 名無しさん◆YOMI2020
遅くなりました。
>393の方、ありがとうございます。
私が来る前に、これほど丁寧に整理してくださっていたとは。
あなたのように調べてくださる方がいて、
本当に助かります。
今日はこの伊達騒動について、
少し話を投げかけさせてください。
410 名無しさん
また来た
おは
411 名無しさん
>409 YOMI2020来た
伊達騒動やっぱり来たか
412 名無しさん
>409 >393やけど
そんな丁寧にお礼言わんでええで笑
413 名無しさん
>412 YOMI2020礼儀正しすぎやろ
このスレの良心やな
414 名無しさん
でも忠清って樅ノ木は残ったで悪役やん
YOMI2020どう説明するんやろ
415 名無しさん
>414 それを聞きたい
黒幕説どう反論するんか
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私は画面を見た。
堀田殿が静かに言った。
「どう話しますか。」
「事実だけ言う。
命じた覚えはない。
それだけだ。」
「でも屋敷で起きた事件ですよ。」
「そうだ。
だからこそ、言わねばならぬ。
黙っていれば、認めたことになる。」
私は伝えたい内容を田中殿に伝えた。
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416 名無しさん◆YOMI2020
樅ノ木は残ったは、素晴らしい小説です。
ただ、史実とは分けて考えていただきたいことがあります。
伊達騒動の裁判が酒井忠清の屋敷で行われたのは事実です。
大老の屋敷で裁判を行うことは、当時の慣例でした。
その席上で原田甲斐が刃傷に及んだ。
命じた覚えはない、と記録には残っています。
姻戚関係については確かに事実ですが、
共謀の証拠は現在の史料からは確認されていません。
417 名無しさん
>416 また来た
418 名無しさん
>416 「命じた覚えはない」って断言してるやん
一人称的に話すのワロタ
419 名無しさん
>418 それな
YOMI2020にしては強い言い方やな
420 名無しさん
>416 でも黒幕説あるやろ 姻戚関係もあるし
421 名無しさん
>420 証拠がないって言ってるやん
422 名無しさん
>421 証拠がないだけでやってない証拠もないやろ
423 名無しさん
>422 それ言い出したら何でも黒幕にできるやん
424 名無しさん
>423 まあそれはそう
証拠主義で考えたら忠清クロとは言えんな
425 名無しさん
でも自分の屋敷で裁判中に斬り合いが起きて
何も知らんかったはさすがに無理ない?
426 名無しさん
>425 それな
会場が忠清邸ってのが引っかかる
427 名無しさん
>426 でも大老の屋敷でやるのが慣例って書いてあるやん
428 名無しさん
>427 それが本当なら確かに場所だけで黒幕は言いすぎか
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私は画面を見た。
「四二五番……」
田中殿が言った。
「反論しますか。」
「する。
自分の屋敷で起きたことだ。
黙ってはいられぬ。」
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429 名無しさん◆YOMI2020
>425 >426
少し補足させてください。
あの日、裁判の場に呼ばれたのは
伊達安芸、原田甲斐、古内志摩ら仙台藩の関係者でした。
審問の最中に原田甲斐が突然抜刀した。
突然、です。
裁判の場で刃傷沙汰が起きるなど、
誰も想定していなかった。
原田甲斐がなぜあの場で抜刀したのか、それは今も分かっていません。
430 名無しさん
>429 またきた
431 名無しさん
>429 「突然、です」って
なんか珍しい強調の仕方やな
432 名無しさん
>431 それな
YOMI2020今日は熱い
433 名無しさん
>429 でも突然やったとしても
忠清が黒幕なら事前に根回しできるやろ
434 名無しさん
>433 それな
突然やったかどうかは関係なくない?
435 名無しさん
>434 うーん
でも審問の場で斬り合いとか
黒幕なら止めるんちゃうか普通
436 名無しさん
>435 それはそう
自分の屋敷で血が流れたら忠清も困るやろ
437 名無しさん
>436 むしろ忠清が一番迷惑やったんちゃうか笑
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私は画面を見た。
「迷惑……」
堀田殿が静かに言った。
「437番の方、笑いながらですが、良いことを言っていますよ。」
「……そうだな。」
迷惑だった。
事実、そうだった。
自分の屋敷で刃傷沙汰が起き、血が流れた。
命じていないのに、
命じたと言われ続けた。
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438 名無しさん◆YOMI2020
>433 >434
もう一つだけ申し上げます。
裁判の結果、仙台藩は存続しました。
もし忠清が仙台藩を取り潰そうとしていたなら、
あの刃傷沙汰はむしろ格好の口実になったはずです。
しかし幕府は刃傷直後、
仙台藩邸に藩の存続を通達しています。
取り潰しを狙っていた者の行動とは、
少し違うように思いませんか。
439 名無しさん
>438 またきた
440 名無しさん
>438 これは鋭い指摘やな たしかに取り潰したいなら好機やろ
441 名無しさん
>440 それな
存続通達したってことは潰す気なかったってことやし
442 名無しさん
>438 でも表向き存続にして 裏で弱体化させる作戦やったかもしれんやろ
443 名無しさん
>442 陰謀論すぎやろ笑
444 名無しさん
>442 証拠ないやろそれ
445 名無しさん
>443 >444 まあそれはそうか
446 名無しさん
ここで歴史ガチ勢ワイが整理するで
YOMI2020の反論をまとめると
①大老邸で裁判するのは慣例→場所は証拠にならない
②刃傷は突然起きた→事前計画の証拠なし
③直後に仙台藩存続を通達→取り潰しを狙ってない
黒幕説の根拠は姻戚関係と状況証拠だけ
史料から共謀は確認されていない
FA:忠清が黒幕とは言い切れない
447 名無しさん
>446 長文乙
よくまとめた
448 名無しさん
>446 これ見たら確かに黒幕説って証拠薄いな
449 名無しさん
>446 でも小説やドラマで悪役にされすぎてイメージが定着してるんよな
450 名無しさん
>449 それな
樅ノ木は残ったのインパクトがでかすぎた
451 名無しさん
>450 YOMI2020もそれが言いたかったんやろな最初から
452 名無しさん
>451 このスレ最初から全部繋がってたんやな
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私は画面を見た。
四四六の方がまとめてくれていた。
三つに整理されていた。
「田中殿。」
「はい。」
「四四六番の方、また助かった。」
「そうですね。このスレにはいつも助けてくれる方がいますね。」
「そうだな。」
私はしばらく画面を眺めた。
四五二番の方が書いていた。
「このスレ最初から全部繋がってたんやな。」
最初から、か。
合議制の話をしたのは、独裁者ではないと伝えるためだった。
だが、気づけば殉死禁止も、戸籍も、海運も、農政も、治水も、歴史書も、外交も、蝦夷地も、伊達騒動も——
全て繋がっていた。
一人の人間の、一つの時代の話だった。
時間が来た。
田中殿が静かに言った。
「忠清さま。」
「なんだ。」
「今日は、いつもより多く伝えましたね。」
「……そうだな。」
「どうしてですか。」
私はしばらく黙っていた。
「言いたいことがあったからだ。」
「いつもそうじゃないですか。」
「……今日は、特にそうだった。」
田中殿は静かに頷いた。
私は静かに立ち上がった。
一時間ずつ、届けていく。
それだけだ。




