83 老騎士と安酒(その8)
「ブフォッ」
オレに切りかかってきたヤツが吹き飛んだ
「ほええ~~~っ!?」
驚いてどこかの中学生のように叫んだよ(笑)
一瞬、何が起こったのか判らなかった
だから右を見た
襲ってきたやつが伸びていた
左を見た
剣士が蹴りを入れた状態で止まっていた
どうやら、剣士が蹴りをいれたようだ
って、剣くらい使えよ!
腰に下げた剣が泣いているぞ(笑)
・・・本筋に戻ろうか
オレに急所を蹴られて蹲って股間を押さえていたヤツは頭をとび蹴りされていた
ってどこの有閑なクラブの少女だよ!(笑)
こほん!
話がズレた!
すまん!
事態についていけずに唖然としていたら、老剣士の近くでも人が倒れていた
あ~、ひょっとして老剣士と戦っていた敵?
まずあっちを蹴り倒してからこっちに来たのか?
まず最初に危険を排除するってやつ?
どこの特捜な司法官だよ!、って突っ込んでいいですかね(笑)
「ちょっとごめん」
剣士がそう言って、唖然としているオレから、持っている剣~白刃取りをした剣な!~をとりあげた
剣をジロジロ見た後、
「あああ~っ!?」
素っ頓狂な声を上げた
と思ったら膝をついてガックリしていた
どうやら絶望したらしい
どこかの聖人男性のようだ(笑)
しばらく蹲っていたと思ったらどこかの決戦兵器のように再起動した(笑)
そしてノロノロと動きだした
蹴飛ばしたヤツから剣の鞘を腰に巻くベルトごと分捕ると自分の腰につけた
そんでもってオレからとっていった剣を差しこんだ
・・・この人、堂々と人から物を強奪してるよ!
そう思ったら懐を漁って財布(金貨が入った皮袋)を取り出した
そしてオレに向かって「詫びだ!」って言いながら放り投げた
って共犯にするなよ!
・・・もちろん財布は暴行の慰謝料として貰うけどな!(笑)
剣士の奇行に誰も文句を言わなかった
なぜか?
それは剣士が生きる屍のようだったから(笑)
人間、本当に絶望していると背中を見るだけでもわかるんだな(汗) ←この前私がこうなった(涙)
「なんでオレが・・・」
「・・・はあ~・・・」
「マジ勘弁してや」
そんなことをブツブツ呟いているようなやつに声をかけるやつはいません(笑)
まあ、後から聞いた話だが、オレ(酒場店主♂28才)を問答無用で切りつけたのは帝国の傭兵だそうな
結構有名な『暁の傭兵』だとか
ぶっちゃけ王位継承権が低いおまけな王女様の捜索に正規軍なんか割り当てられない
帝国と裏で手を結んだ王国の貴族(老剣士と闘った人な!)とお目付け役の傭兵が割り振られた、というわけだ
もっとも有名な傭兵といったって所詮は派遣(笑)
どこの世界でも扱いは酷い(涙)
そこで一つ問題が!
傭兵 ~二つ名は『暁の傭兵』~ が持っていた剣が剣士の家に代々家宝として伝わっている剣とクリそつ
遠目では詳しく判らなかったのでライダーキックで眠らせて見てみた、というわけだ
そしたらなんと形も傷がある個所もまったく同じ!
家宝の剣
初代と同じ『アルバート=グリーンウッド』という名前の剣士
酒場で気分が悪そうにしている姫様の顔って、オレの国の王女様ソックリ
そこで剣士は気が付いた!
ここは過去だ!
そしてまやもや気が付いた!
ダメダメな先祖になりかわりこの戦で手柄を立てないと自分の家系がやばい!
後で聞いて思ったね
貧乏くじだね
御愁傷様(笑)




