112 勇者様とハンバーガー(その22)
「まずはこの世界に召喚された所から考えて見ようか?」
オレ(異世界酒場店主)が言うと
「ええっ?そこからっ!?」
勇者様は驚いた
勇者様の頭の中では終わったことになっていたみたいだ
さすが日本人だと言いたい
過ぎたことは水に流すという『誰得だよ!』という謎スキルが自動的に発動していた
何時も同じ顔ぶれなので恨みは忘れたフリをするという農耕民族の血がドンブラコと流れているな
まあ、人に迷惑をかけたり、犯罪を犯しておいても
『そんな昔のことで!』
とか
『謝ったでしょう!』
とか言って有耶無耶にするジャイアニズム満載の人間がGのように大量発生するこの御時世
まとも(だったと思われる)な人間が歪むのも仕方がないか
おまけにTVつければ犯罪者がノウノウと生きている、どころか豪華な生活しているんだもの
仕事を命じた方は夜家で寝て正社員の身分で結構いい給料貰っている
それに対し、最低賃金で深夜に一人、ワンオペで仕事させられるという奴隷同然の待遇だったりする
そりゃ魚をゴミ箱に放り投げたくもなるってもんだ
あるいは、従業員なのに強制のランクアップマジックで経営者にクラスチェンジさせられた上、『欠品は許しませんで』とどこかの忍者学校の給食のおばちゃん並みに強引にゴリゴリ押されて『もったいない』の心をマインドクラッシュされているのにも関わらず文句を言うと全国レベルで叩かれるという全日本社畜化計画をTVで日常的に見ていれば常識がおかしくなるってもんだ
勇者様がおかしくなるのは、あたりまえといえば、当たり前である
でも見捨てませんよ
どこかの小学生を見捨てた職員とは違うのだよ
だからまず、最初から振り返ってみた
そうしたら驚かれた
何事も最初が肝心だってばよ
どこかの振り子なカードゲームのように最後から処理してどうするんだよ、と言いたい
大体、異世界に勇者として召喚されたと言えば聞こえがいいが、その実態は『少年兵』である
どこかの赤と青と白のロボットも
どこかの金色や銀色や青銅色の鎧の人達も
どこかのプリティな月の人達も
見た目は違うけど皆、同じ
例外は緑の人くらい?
あ、骸骨さんは社会人だっけ?
そんな洗脳状態ですでに崖っぷちなのに、異世界に拉致された上、腹黒い大人に口先三寸で言いように丸めこまれて最前線にぼっちで送り込まれたらあら大変
どこかの人に『強化しすぎたか!』と言われるほどになる
ここまでくるとどう突っ込んでいいのかわかりませんってくらいヒドイ
おかでげ洗脳を解くにも一苦労だね
社畜と化して逃げれなくなった上に過労死するか、自殺するかって人の洗脳を解くのと同じくらい大変だと思ってくれればいいと思うよ
あるいはシンジ君やのび太君やしんちゃんをまともな人間にしようとする、の方が判りやすいかも
・・・あれ?絶対無理じゃね?




