↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔獣の壺 - 本編 -  作者: 夢之中
ベンヌの住まう山
58/99

憑依と魔じゃ香

連合暦20年6月18日、


サール:「ところで、パインとアリスは大丈夫ですよね?

    制限のある転移の魔法陣を使っているので、

    大丈夫だとは思っているのですが、、、。」

レミューズ:「その件については、ポール殿から事情は

      聴いている。

      ジェイルもそのことを知らなかったし、

      転移の魔法陣の制限も強力だ。

      まず、問題ないだろう。」

ドレアル:「うむ、レミューズがそう言うのなら

     問題ないじゃろう。

     レミューズの魔法陣の知識はわしの知識なぞ

     及びもせぬからな。」

レミューズ:「何を仰いますか。

      私に魔法陣の知識を教えてくれたのは、

      師匠ですよ。」

ドレアル:「何を言う、わしが30年かけた事を、

     何も知らなかったおぬしは、たった1年で

     凌駕したのだぞ。

     おぬしが基本を作った魔法陣が今も使われているのが

     証拠じゃな。」

レミューズ:「いえ、30年の試行錯誤は無駄ではありません。

      それが無かったら、あの魔法陣にたどり着くことは

      無かったでしょう。」

ドレアル:「おぬしは、優しいのう。

     残念だが、わしの完敗だ。

     おぬしの事は、真の天才だと思っとるぞ。」

サール:「あのー、話が全く見えません。」

ドレアル:「そうじゃったな。この件は、暇な時にでも

     話すとするかの。」

サール:「そうですね。お願いします。」

レミューズ:「・・・・・」


サール:「ところで、ベンヌを守る者と会ってきたのですが。」

ドレアル:「なんと。」

サールは、コゴーロの家と王立図書館での出来事を簡潔に

説明した。


ドレアル:「なるほど、そんなことがあったのじゃな。

     大臣の件は、明らかにその本を破棄する

     目的じゃったのじゃろうな。

     偶然、大河の水差の件を知って、大臣のままでいたと

     考えるのがよさそうじゃな。

     そういえば、レミューズ、おぬし

     後をつけてきたのが大臣と気が付いておったのか?」

レミューズ:「はい、大方の予想はついていましたが、

      確信はありませんでした。」

ドレアル:「何故そう思ったのじゃ?」

レミューズ:「そうですね。

      師匠が魔法陣研究所の所長の地位を蹴ったこと。

      そして、カルラドで、天馬の尻尾亭を始めた事

      でしょうかね?」

ドレアル:「それが、何故、大臣に繋がるのじゃ?」

レミューズ:「大河の水差がカルラド城の地底湖に祭られていると

      知った時に、師匠が魔法陣研究所長の地位を蹴った

      事を思い出したのですよ。

      そして、カルラドに店を開いた。

      魔法陣の研究より大事なことで、かつ、

      カルラドに住まなければならない事態を考えたの

      です。

      それほどの大事で、公にできなのであるならば、

      王家に関係する者か、或いは重職についている者が

      何かしら関係していると考えたのです。

      そして、エッグ王子との謁見時に現れた。

      この時、予想が確信に変わりました。

      大臣が関係している事が判ったのは、水路で大臣が

      いないという事を教えられた時ですが、、、。」


ドレアルは、感心したような顔をしてレミューズを見ていた。

ドレアル:「うむ、さすがじゃな。

     おぬしらがわしの元を離れた後に、王宮から依頼が

     あったのじゃ。

     封印した地下への扉を開けようとした痕跡が

     あったらしいのじゃよ。

     犯人は、結局分からなかったのじゃがな。

     それで、カルラドに移り住んだというわけじゃ。

     魔法陣の研究については、バーバラが戻ってきたので

     後は、若いものに任せようと思ったのが本音じゃよ。」


ドレアルは、少し考えると次の言葉を発した。

ドレアル:「さて、1つ気になっているのじゃが

     聞いてもらえるかの?」

レミューズ:「なんでしょうか?」

ドレアル:「あの、ゼロスというやつは、エッグ王子の攻撃で

     大臣に乗り移ったと思うのじゃ。

     発言からも、ニコ殿に乗り移ったのも壊されたからと

     言っておった。

     何故、わしらの仲間に

     乗り移らなかったのじゃろうか?」

レミューズ:「なるほど、大臣に乗り移ったのには理由があると。

      我々の誰かに乗り移れば攻撃されないだろうと

      言いたいのですね。」

ドレアル:「そうじゃな。

     もし、わしが奴の立場なら、間違いなくエッグ王子に

     乗り移るじゃろう。」

エッグ王子:「確かに、私に乗り移るのが1番よさそうですね。

      当然のことですが、私を王子と知っていましたし、

      それに、最悪の場合ですが、なぜ国王に

      乗り移らなかったのかも気になります。」

ドレアル:「そうじゃな、国王に乗り移るのが、

     奴にとっては一番の方法じゃろうな。」

レミューズ:「きっと何か乗り移れない理由があるのでしょう。

      例えば、何かしらの手順が必要とかですね。

      だだ現状では推測の域をでないですが。」

ドレアル:「そうじゃな。

     この件は、ニコ殿の話を聞くまでは、

     可能性の一つとして覚えておくのみにするかの。」

エッグ王子:「わかりました。」


その後、レミューズとシェリルは、ゼロスについて

共通の何かが存在していなかを確認していった。

しかし、当然ながらシェリルが起きた後の記憶には共通点は

存在していなかった。

レミューズ:「やはり、共通点は無いようだな。」

シェリル:「すみません。私の記憶が無いばっかりに。」

レミューズ:「気にするな。それは仕方がない事だ。」

しばらくの間、沈黙があった。


それを壊したのは、サールだった。

サール:「あのー。」

ドレアル:「なんじゃ?」

サール:「あの、ゼロスの言っていたことで、分からないことが

    あるのですが、よろしいですか?」

ドレアル:「少しでも情報がほしいところじゃ。

     気になることは何でも聞きなさい。」

サール:「それでは、遠慮なく。

    金縛法って何でしょうか?」

ドレアル:「金縛法か、、、。

     ゼロスとはいずれ決着をつける事になるじゃろう。

     金縛法の対策も検討せねばならんじゃろうな。

     あれは、ある意味、最強かもしれん。

     わしの考察じゃが、

     糸を使って拘束する拘束の呪文に近いものじゃろう。

     ただし、拘束の呪文と違い、完全に動きを封じる

     ことができるようじゃな。」

レミューズ:「ゼロスが攻撃を受けた時に動けるようになった

      という事から、精神集中や視界に入れておくなどの

      制約があると思います。

      この辺りをうまく使えば、なんとかなるかもしれ

      ません。」

ドレアル:「対策は、別途考えておく必要があるじゃろう。」


サール:「あと、魅了の呪文についてなんですが、、、」

ドレアル:「魔導士が魅了されると味方の被害が大きくなる。

     これは、わかるな?

     それ故、上位の魔導士は対策として魅了に対抗する

     魔法陣を体に彫り込んでいるのじゃよ。」

サール:「えっ、私はやっていませんが、、、。」

ドレアル:「そうじゃろうな。しかし、魔獣王討伐隊に参加

     することになれば、必ず入れることになる。

     人によっては、己の判断で入れる者もおる。」

サール:「なるほど、そうだったのですね。」

ドレアル:「しかし、魅了を防ぐ方法が、

     苦痛のみのため、避ける者も多いのじゃ。」

サール:「苦痛のみですか、、、。」

ドレアル:「やらなければよかったと思うぐらい痛いぞ。」

サール:「うぁ、そうなんですか、、、。

    ところで、ジェイルの魅了は解けるのですか?」

ドレアル:「いま、屋敷の精霊魔導士が総出で調査しておる。

     魅了の呪文は禁呪であるが、それほど難しくない。

     呪文さえある程度、特定できれば、

     すぐに解くことができる。

     早いうちに解決するじゃろうな。」

サール:「それはよかった。」

シェリル:「そうですか。安心しました。」


丁度その時に、扉を開けて1人の魔導士が入ってきた。

そして、なにやらエッグ王子に耳打ちする。


エッグ王子:「そうか、分かった。」

エッグ王子がそう言うと、魔導士は部屋を後にした。


エッグ王子:「ジェイルの魅了を解く方法がわかりました。」

ドレアル:「そうか、それはよかった。」

エッグ王子:「実は、そうでもありません。

      どうやら、そのための薬を作るためには、

      魔じゃ香が必要なようです。」

サール:「魔じゃ香ですって!!」

ドレアル:「うーむ、それは困ったの。」

レミューズ:「・・・」

シェリル:「えっ、どういう事なんですか?」


サール:「シェリルさん、ジャコウジカは見たことありますか?

    ジェイルの屋敷にも何匹かいたと思いますよ。」

シェリル:「あっ、はい、あの鹿がそうなんですね。」

サール:「あの鹿は、ルシード国以外の全域で見られます。

    そして、その雄鹿のお腹の辺りから分泌されるのが

    じゃ香なのです。

    一般的には、香水などに使われれます。」

シェリル:「それならば、すぐに手に入りますよね?」

サール:「問題は、魔じゃ香ということなのです。

    魔じゃ香というのは、子供の雄鹿が親鹿のお腹の中に

    いる間に、魔晶石の溶け込んだ水を飲んで育った

    小鹿のじゃ香の事をいうのです。

    昔は、魔じゃ香も香料として使われていたのですが、

    惚れ薬の材料として認知されたため、ルシード国が

    その生産を禁止したのです。」

シェリル:「それって、入手できないと?」

サール:「そうなんです。

    禁呪の使用と同じで製造は禁止されています。」

シェリル:「では、ジェイル様はずっと今のままなんですか?」

ドレアル:「いや、そんなことはないぞ。

     確かに入手しにくいのじゃが、

     方法は無いわけでもない。」

シェリル:「そうですか、よかったです。」


ドレアル:「そうじゃな、では、こうしよう。

     レミューズ、おぬしは、大河の水差の調査を頼む。

     おぬしもそれを求めたという事は、何かしらに

     必要という事じゃろうしな。」

レミューズ:「はい。」

ドレアル:「わしとサールとシェリルさんは、カイン王の所に

     行き、ニコ殿の話を聞くとしよう。」

サール・シェリル:「わかりました。」

ドレアル:「エッグ王子は、大臣が何をやっていたかの調査と

     魔じゃ香の入手を頼む。

     魔じゃ香の入手は、ルシード国に住む

     わしの知り合いの魔導士を訪ねるがよい。

     何かしらの手がかりが得られるはずじゃよ。」

エッグ王子:「わかりました。」


そして、3組に分かれて行動に移った。

A:こんにちわ。

  ドレアルが魔法陣研究所長を蹴った理由に繋がっていたん

  ですね。

C:えぇ、どうやら、番外編で、ドレアルが暇な時に話すと

  言っていた件の話が読めるようになるみたいですよ。

A:そうなんですか。ちょっと楽しみです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=714265189&s ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。