↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔獣の壺 - 本編 -  作者: 夢之中
ベンヌの住まう山
52/99

ベンヌの力

連合暦20年6月18日、


コゴーロ:「そういえば、お前さん達は、国で管理している

     ズールの予言書を読んだかのう?」

パイン:「なんですか、それは?」

コゴーロ:「なんと、予言書も読まずに

     ここまでたどり着いたのか。」

パイン:「どういう意味ですか?」

コゴーロ:「ズールは、魔獣王復活に備えて、予言書を各国に

     送ったと聞いている。

     わしも、詳しいことは知らんのじゃが、

     その予言書を読み解くと、

     ズールのたどった道がわかるように

     なっているらしいのじゃ。」

サール:「そんなものがあったんですか。

    初耳ですね。」

コゴーロ:「わしも確認したわけではないが、

     きっと管理されているはずじゃ。

     閲覧してみることを進めるぞ。」

サール:「そうですね。明日にでも確認してみましょう。」

パイン:「あぁ、そうするか。」

コゴーロ:「さて、ズールの話じゃが、続けてよいかの?」

パイン:「おねがいします。」


コゴーロ:「さて、わしの家に残るズール予言じゃが、

     わしの家の例の部屋に入ったのじゃろ?」

パイン:「はい、入りました。」

コゴーロ:「ベンヌの本も読んだということじゃな?」

パイン:「はい。」

コゴーロ:「それならば、話は早い。

     ズールが残した本の話をしよう。」

サール:「それってベンヌを守る方法が書かれた本の事ですね。」

コゴーロ:「そうじゃ。それじゃ。」

サール:「実はどんな内容か、気になっていたんですよね。」

コゴーロ:「お前さん達が、例の玉を入手するために入った

     洞窟があるじゃろ。」

パイン:「あの、ゴーレムのいた洞窟ですね。」

コゴーロ:「そう、あの洞窟じゃが、ある魔法が

     かけられているんじゃ。」

サール:「ある魔法ってなんですか?」

コゴーロ:「あの洞窟を進むには、召喚士がいないと

     進めないようになっているのじゃ。」

サール:「どういうことですか?」

コゴーロ:「まず、炎の魔法で開く扉があったじゃろ。」

サール:「あぁ、そんなのありましたね。」

コゴーロ:「あれは、炎だけでなく、召喚士も必要じゃ。

     さらに、ゴーレムじゃが、幻獣がいないと、

     すぐに復活してしまう。

     さらに玉の置いてあった台座じゃが、召喚士が

     近くにいないと、取ることもできんはずじゃ。」

パイン:「それで、召喚士が我々の中にいると考えたんですね。」

コゴーロ:「そうじゃ、正解じゃ。」

パイン:「もしかして、あの落とし穴も召喚士が近くにいたら

    発動しなかったとか?」

コゴーロ:「あれは、召喚士がいないパーチーが侵入したときに

     開かない扉だけじゃ、つまらなかろうと作ったみたい

     じゃがのう。

     まあ、雰囲気作りみたいなものじゃな。」

パイン:「ちょっと待ってくださいよ、

    危うく死にかけたんですよ。」

コゴーロ:「わしに言われてものう。

     なにせ、先祖が作ったものじゃしのう。」

パイン:「・・・」


無言のパインをよそにコゴーロは、話を続けた。

コゴーロ:「分かったと思うが、あの本には、召喚士かどうかを

     見分ける様々な罠を作る方法が書かれていたのじゃ。

     先祖は、それらを駆使して、あれを作ったのじゃ。

     わしは、魔獣の壺が定期的に置かれる場所を見つけて

     近くにこの家を作り、壺が置かれるたびにクエストを

     依頼し、召喚士が現れるのを待ったというわけじゃ。」

サール:「そして、我々が現れたということですか。」

コゴーロ:「そうじゃ。

     あの時は、本当に像が盗まれてしまったので、

     ちょっとあせったがのう。」


アリス:「あのー、ところで、ジーンさんが

    行方不明なのをご存知ですか?」

コゴーロ:「ジーン?、あぁ、ロナルド・ビリウスのことか?」

アリス:「はい。そうです。」

コゴーロ:「ロナルドなら、カルラドのわしの家に住んどるぞ。」

アリス:「えっ、そうなんですか?」

コゴーロ:「お前さん達が、ジーンの所を訪ねたじゃろ、

     誰かがわしを探して訪ねて来たら、

     すぐに逃げろと言っておいたんじゃ。

     誰か来ても居留守をつかうように言ってあるので

     気が付かなかったんじゃな。」

アリス:「よかった、無事だったんですね。

    安心しました。」


パインが何かを思い出したように言った。

パイン:「あっ、そうだった、

    夜盗について心当たりはないんですか?」

コゴーロ:「残念ながら、全くわからん。

     しかし、ズールの予言の事を考えると、

     魔獣王の復活を手助けした者達とも考えられるのう。」

サール:「復活の手助けって、どういう意味ですか?」

コゴーロ:「これは、本にも書かれていないことじゃが、

     ズールが言っていたらしい。

     魔獣王は、人間の手によって、復活すると。」


このときパインは、ある名前が頭をよぎった。

パイン:(ヴァニッシュ、、、魔獣に組するもの、、、)

そう、ジェイルやカイン王が言っていた者達のことだ。


サール:「何故、人間が魔獣王の復活をするんですか?」

コゴーロ:「さて、こまったのう。

     そうじゃの、まずは聞きたいことがある。

     お前さん達、人間がいなくなったとしても、

     世界の王になりたいと思うか?」

パイン:「どういう意味ですか?」

コゴーロ:「あるかないか、答えるのじゃ。」

パイン:「誰もいない世界に1人って意味ですよね。

    それならば、Noですね。」

パイン以外の者もNoと答えた。

コゴーロ:「そうか、なら、教えよう。

     魔獣王と契約することができれば、

     この世界の半分をもらえると言われている。

     そして、魔獣の王になれるとな。

     そう、人間のいない世界の王じゃな。

     不死の力も得られるとも言われているのじゃ。

     この話は、ズールが語った事として伝わっておる。」

サール:「私は、誰もいない世界の王になりたいとは

    思いませんが、そう考える人もいるのかも

    しれませんね。」

アリス:「私も、いやだなー。」

シェリル:「私もいやです。」


パインは、少し考えて言った。

パイン:「もしかして、ヴァニッシュが求めるものって

    それなのか?」

コゴーロ:「ん?、そのヴァニッシュとはなんじゃ?」

パインがヴァニッシュについて説明すると、

コゴーロ:「なるほど、

     カイン王はそこまで知っているという事か。」

そうつぶやき、黙ってしまった。


しばらくして、コゴーロが口を開いた。

コゴーロ:「さて、契約の話に移りたいのじゃがのう。

     決心はついたか?」

パイン:「契約の話の前に、1つ教えてください。」

コゴーロ:「なんじゃ?」

パイン:「ベンヌは、凶鳥と呼ばれているって、

    聞いているのですが。」

コゴーロ:「なるほど、そのことか。

     その与太話は、わしも聞いたことがある。

     それは、間違った話じゃな。」

パイン:「そうなんですか?」

コゴーロ:「そうじゃな、それを説明するには、

     ベンヌの力について話さなければならんようじゃな。

     さて、アリスさん。」

アリス:「はい?」

コゴーロ:「召喚したとき、疲れるじゃろ?」

アリス:「はい、突然、寝ちゃったりしますね。」

コゴーロ:「そうじゃろう。そうじゃろう。

     召喚をするには、とんでもない精神力を使うのじゃ。

     それで疲れてしまい、寝てしまうということじゃな。

     ベンヌには、この精神力を肩代わりしてくれる力が

     あるのじゃよ。」

アリス:「えっ?、それって、寝なくなるってことですか?」

コゴーロ:「そういう事じゃな。

     そもそも、幻獣を召喚するためには、精神力を

     使うのじゃが、その力のほとんどは、幻獣界から

     幻獣を呼び寄せるためにつかわれるのじゃ。

     そして、幻獣が行動するたびに、精神体を幻獣界から

     送り込んでいる。

     この精神体を送り込む為のポンプ役を行うのが

     召喚士じゃな。

     ポンプ自体を動かすために精神力を使うわけじゃが、

     精神体を送り込むためのポンプに必要な精神力は、

     幻獣の精神体の大きさによって変わってくる。

     つまり、大きな力を持つ幻獣を召喚するためには、

     より多くの精神力が必要なのじゃよ。

     力不足の場合は、あっという間に疲れてしまう

     というわけじゃな。

     魔法陣での召喚の場合は、そのポンプ役は、魔法陣が

     受け持っているわけじゃ。」

サール:「なるほど、そういう事だったんですか。

    だから、シロッコの攻撃で寝てしまったわけですか。」

アリス:「んー、よくわからないけど、そうだったのね。」

サール:「シロッコの攻撃で、より多くの精神体を

    送り込まなければいけなくなり、ポンプがより多く

    動かなければいけない状況になったというわけですよ。

    動く回数が多ければ、精神力をいっぱい

    使うというわけです。

    そして、アリスさんの精神力を超えてしまったと

    いう事です。」

アリス:「なるほど、そういう事か。

    じゃあ、ベンヌに精神力を肩代わりしてもらえれば、

    シヴァを呼べるということですか?」

コゴーロ:「んー、残念ながら、それは分からんのう。

     しかし、1つだけ言えることはある。

     幻獣界と人間界を繋ぐパイプには太さがあるのじゃ。

     太いパイプでないと、大きな精神体を召喚できないと

     いう事じゃな。」

サール:「それは分かります。

    より強い精霊を呼び出すには、より大きな魔法陣を

    使わなければいけないんですよ。

    魔獣の壺に色々な大きさがあるのは知ってますよね。」

アリス:「うん、バーバラさんが呼び出した壺はクエストの時

    よりも大きかったですよね。」

サール:「そうです。魔獣の壺の底には召喚の魔法陣が

    描かれています。

    つまり、壺の大きさによって、魔法陣の大きさが

    変わるということなんですよ。」

アリス:「つまり、大きい壺のほうが、強い魔獣が呼び出される

    ということね。」

サール:「そういうことです。

    正確には、大きな魔法陣だと強い魔獣が呼び出される

    となりますね。

    シヴァを召喚した時の魔法陣を思い出してください。」

アリス:「あぁ、この家ぐらいの大きさがあったような、、、。」

サール:「そうです。アリスがあの大きさのパイプを

    作れるかということです。

    もし、できなければ、いくら肩代わりしてもらっても

    シヴァは、呼び出せないといことになります。」

アリス:「そっか、こればっかりは、やってみるしかないと

    いう事ね。」

サール:「そうですね。」


コゴーロ:「さて、今までに魔獣王は何回か復活している

     のじゃが、その都度、幻獣の力を借りているのじゃ。

     そして、幻獣を召喚するために、ベンヌは、

     不可欠ということじゃな。

     ベンヌは空を飛ぶゆえに、戦いの場に居ない者から

     みれば、魔獣王が復活したときに現れる鳥として、

     つまり凶鳥と呼ばれるようになったわけじゃな。」

パイン:「という事は、魔獣王を倒すためには、絶対に必要だと

    いう事ですか?」

コゴーロ:「そういうことになるじゃろうな。

     厳密に言うと、強力な幻獣を召喚するために

     不可欠という事じゃな。

     魔獣王と戦う時のために、わしらがベンヌを

     守っているのじゃ。

     まあ、この話は全てズールの受け売りじゃがのう。」

パイン:「納得しました。

    ぜひ、ベンヌと契約させてください。」

コゴーロは、ニコニコしながら、言った。

コゴーロ:「そうか、やってくれるか。

     死ぬかもしれんぞ、それでもいいのか?」

パイン:「いや、もうそれは、やめてくださいよ。」


A:「それにしても、一体何があったんですか?

  この投稿ペース、早すぎですね。」

C:「どうも、書けるときに、書いておくというように

  したみたいですね。」

A:「なるほど、そういうわけですか。」

C:「内容ですが、今まで不明だった点が、どんどん

  解明されていっていますね。」

A:「そうなんですよ、ちょっとビックリしてます。」

C:「ベンヌに関することは、全てわかるみたいですが、

  ここまで謎解きしてしまって、いいのかね。」

A:「ところで、召喚士がポンプの役目ってところですが、

  もう少し詳しく説明してほしいんですが、、、。」

C:「例えば、10リットルの入れ物から1秒間に1リットル

  づつ水が流れ出したときに、10秒で入れ物は空に

  なりますよね。

  入れ物の水の量を常に10リットルにするためには、

  1秒に1リットル送り込むポンプがいるわけですね。

  ポンプが1回動くのに1の精神力を使うとして、

  アリスの精神力が10しかなければ、10回動くと

  精神力が空になります。

  実際には、精神力は時間と共に回復しているのですが、

  使う量と回復する量を比べて、使う量が多ければ、

  いずれ空になってしまいます。

  例えば、シロッコが攻撃を実行したときに5リットル

  流れ出るとしたら、それを補うために、1秒で5回

  ポンプを動かす必要があるわけですね。

  つまり、2回攻撃したら、10を超えてしまうわけです。

  そのため、攻撃直後にアリスの精神力が空になったと

  わけですね。」

A:「なるほど。ところで、ポンプの動作はいくらでも早く

  できるんですかね?」

C:「いいところを突きますね。

  設定上では、無限の速度で動くポンプみたいですね。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=714265189&s ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。