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蝋燭 / 占い / 変身 / 水面の月 / 孤島

《 お題 》

『あかりを消して』を最初に使ってSSを書いてください。


【蝋燭】

「あかりを消して」妹は瞳を輝かせて僕を見上げた。小さな燈が妹の顔だけを照らし出す。冷え切った部屋の壁に二つの影が大きく揺れる。「願い事を思い浮かべて」頷いた妹はふうっと、薄い小さなパンケーキの上の蝋燭を吹き消した。「お誕生日おめでとう」闇に溶ける妹の笑みに向かって、僕は囁いた。





《 お題 》

「朝のキッチン」で登場人物が「共有する」、「運命」という単語を使ったお話を考えて下さい。



【占い】

朝陽が差すキッチンで僕たちはコーヒーを飲んだ。一つのカップを交代で。僕たちの共有するこのカップのコーヒーが、二人の運命を決める。僕が飲み始め、君が、どろりとした底に残った液体を飲み終わる。目を瞑り君はカップを卓に置く。「君の名だね」黒く歪んだイニシャルに、君は辛そうに唇を歪めた。





《 お題 》

〔触れない〕です。

〔固有名詞禁止〕かつ〔「赤」の描写必須〕で書いてみましょう。



【水面の月】

水面に映る月の様な方。僅かにでも触れると、その姿は歪み消えてしまう。誰一人触れることのない、神聖な月の様な方。その月が、今赤く染まりさざ波に揺れる。白い花嫁衣裳より、燃える様な赤の似合う方だから。誰にも触れられない様に閉じ込めて、赤い焔で包んで差しあげた。赤い水面に映る私の月。





《 お題 》

『ご機嫌取りも楽しみのひとつ』をお題にして140文字SSを書いてください。


【変身】


高慢で我儘な我らが女王様。皆、内心辟易している。それなのに、あいつ一人だけは違った。「ご機嫌取りも楽しみのひとつさ」どんな我儘にも二つ返事。たった七つの子供によく付き合えるよ。皆、内心笑っていた。でもあいつにだけは解っていたんだ。十年後、醜いアヒルが突然白鳥に変わるという事を。





《 お題 》

『夜』と『楽園』を使って140字SSを書きましょう!



【孤島】

湿った空気に星空を映す鏡面のような湖。茂る緑に咲く白い花。ここはこの世の楽園だと呟く君。空ろな君の瞳に映る僕。ここに生まれ、ここで生きてきたのなら、それを信じる事もできたかもね。微笑んだ僕に、君も微笑み返す。為すこともなく永遠に続く非日常。僕たち以外誰もいない、閉じられた楽園で。









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