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花シリーズ 金木犀 / 雪柳 / 小手毬 / 紫陽花 / 蔦

《 お題 》

〔君の名前を僕は知らない〕です。

〔オノマトペ禁止〕かつ〔「女性」の描写必須〕で書いてみましょう。


【金木犀】

開け放ったまま寝入ってしまった窓から薫る、雨に交じる金木犀の香に起こされた。僕の隣には、この花に似た明るく輝く金の髪がしどけなく横たわる。僕は微睡みの中に微笑む君の髪を梳く。金木犀に交じる汗の臭いに駆り立てられこの金色にキスを落とす。この香で僕を虜にした、君の名前を僕は知らない。





《 お題 》

『あなたと一緒にいたいんだもん』をお題にして140文字SSを書いてください。



【雪柳】

もう出立の時間だというのに、一番下の従姉妹の姿が見えなくて探し回った。広い屋敷に広い庭。大人たちは大慌てだ。でも僕は解るよ。あの子の隠れる場所くらい。ほら、庭の外れの波のように覆い被さる純白の雪柳の花の下。呆れ顔の僕に彼女は口を尖らせた。「だって、あなたと一緒にいたいんだもん」





《 お題 》

〔わからないとはいわせない〕です。

〔キャラの年齢操作禁止〕かつ〔「ベッド」の描写必須〕で書いてみましょう。



【小手毬】

風に踊る小手毬の枝を天蓋にして、柔らかな緑のベッドで微睡む君の掌を擽った。嫌がって寝返りする君の首筋にキスを落とす。「何?」不機嫌な君の声。「君がここに呼んだくせに、解らないとはいわせないよ」いつも僕に届けてくれるこの花の甘い香りを追って来たのだから。他に誰もいない君だけの庭に。






《 お題 》

『あそこにあるよ』を最初に使ってSSを書いてください。


【紫陽花】

下校時間を過ぎても僕の靴は見つからない。「あそこにあるよ」風の様に駆け寄って、彼はそっと小声で囁いた。校庭の門脇に群れ咲いている紫陽花の茂み。大輪の花陰に、僕はやっと靴を見つけほっと吐息を漏らす。今まで見たこともないその子にお礼を言おうと振り返る。けれど、そこには花が揺れるだけ。





《 お題 》

『無限』と『未来』を使って140字SSを書きましょう!


【蔦】

これから自分が住むことになるこの館を見上げ息を呑んだ。無限に伸びる常緑の蔦に覆われたその館は、まるで明るい日差しも、明るい未来さえもその蔦に奪われた様に陰鬱な影に包まれていた。館の内側さえも窓ガラスに係る蔦の葉が薄緑に空気を染める。体に纏いつく蔓の感触に私は息を詰め意識を失った。







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