表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
42/86

祈り / どこ? / 魔性 / 悪魔 / 死神

《 お題 》

「朝のグラウンド」で登場人物が「キスをする」、「本」という単語を使ったお話を考えて下さい。



【祈り】

早朝のまだ薄暗いグラウンドに彼は一人佇んでいた。今日この場所で、優勝旗を巡って高校三年間の成果が問われる試合が行われる。努力を尽くし、彼の青春の全てをこの日の為に捧げてきた彼にとっての最後の試合。彼は跪き、頭を垂れてこの柔らかな大地にキスをする。どうか神のご加護をと祈りを込めて。


(「本」を忘れていた…。大地にキスするラスコーリニコフが強烈な記憶の一場面なのです)


【祈り2】

私は、机の上にカモフラージュの本を開き窓を眺める。視線の先の早朝のグラウンドでは、彼がただ一人サッカーボールを蹴っている。何度もゴールに向かって蹴り上げられるボールは、なかなかゴールに入らない。始業時間が近づき、生徒が登校し始める。彼は最後にボールにキスして勢いよく脚を引いた。






《 お題 》

『ここにいるよ』を最初に使ってSSを書いてください。


【どこ?】

ここにいるよ。僕はママの背中に頬を寄せる。泣いてばかりいるママ。僕を探して夜中歩き回るママ。「どこ?」僕を呼ぶ。僕はママのドレスの裾を引っ張ってお返事する。「どこ?」また歩き出すママ。透き通ってしまった僕は、いつだってママを抱き締めているのに。ママは見えない、僕の声が聞こえない。






《 お題 》

『色気のない誘い文句』をお題にして140文字SSを書いてください。


二回目……


【魔性】

「餌の時間だ」毎度のことながら、こいつの色気のない誘い文句に辟易しながら、僕は大人しく後に続く。女物のドレスに着替え昏がりに佇む。色香に誘われた獲物が引っ掛かるのを待ちながら、「たまには色っぽいことしようよ」とこいつの耳元で囁いた。「ごめんだね」仕方がない。不味い爺で我慢するよ。






《 お題 》

『手袋』と『髪』を使って140字SSを書きましょう!



【悪魔】

差し出された黒い革手袋をはめた掌と、銀のカフスの光る袖の隙間から獣のような毛が見えた。シルクハットの下の男ののっぺりとした顔を、雲間から覗く月が照らす。足元に長く伸びる影の、足は蹄、覗く角。髪が逆立つ程の恐怖に慄く僕に、赤い唇が笑いかける。「君の望みは?」揺らぐ視界に、影も笑う。






《 お題 》

「朝の病院」で登場人物が「泣き出す」、「トランプ」という単語を使ったお話を考えて下さい。


【死神】

父の枕元で一晩中トランプに興じた。死神相手に。告げられた父の死亡時間からこいつの気を逸らせやり過ごすことができたなら、父は連れて行かれないと誰かから聞いたからだ。始めた賭け事に死神はすっかり夢中だ。朝陽が射す中、父は僕を見て泣き出した。死神を謀った僕は、代わりに若さを失っていた。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ