不愉快
休日の銭湯のサウナ。ここのところ、週に一度の楽しみにしている行事だが、今日は非常に不愉快な目に遭った。
常連のひとりが、顔にまだジュクジュクの水疱がある状態で登場。真隣に座り、「だいじょうぶ。病院でもらったパンフレットでもうつらへんと書いてたから。風呂も入ってええねん」とニコリ。
大丈夫なわけがない。ウイルス性の水疱である。
それに、病院のパンフレットが銭湯のサウナに行くことを想定した文章を書いているわけがない。書いてあるとすれば、自宅での短時間の入浴許可と空気感染はしないという程度の説明書きだろう。
「絶対ええわけないやろ」
少し口論になるも、もともと話の通じる相手ではない。いかんせん、何を話していても、話の本質が理解できない面倒くさいやつなので、筆者はサウナを諦め、身体を洗うことにした。
すると、今度はわざわざ筆者が身体を洗っている隣にまで来て、物の言い方がどうのと難癖。阿呆との討論ほど無駄なものもないので、とりあえずもうどうでもいいからしゃべりかけてくんな、と突き放す。
けっきょく、その後もサウナには入らず、そいつが入った湯船にも浸からず入浴終了。とんだ休日となった。
―― で、帰ってきて、ちゃんと調べる。彼の主張が正しいのかどうか。案の定、ぜんぜんダメだ。
帯状疱疹は過去に水疱瘡に感染した人間が、抵抗力を落とし、発症する病気のようだが、水疱は当然、水疱瘡のウイルスの塊である。かさぶたにまでなっていれば、問題もないようだが、ジュクジュクの状態は論外。空気感染はしないが、銭湯のような皆が裸の公共の場には、完治してから来るのが当然。しかし、あのバカはまともに文章を理解できるだけの頭もないので、入浴が禁じられていないことを、銭湯に来てもOKと勝手に解釈し、空気感染しないことを他人にはうつらないと熱弁。そしてわざわざ「近づくな」と言っている筆者に付きまとい、と不愉快の極みだった。
付き合いもけっこう長いバカで、しょっちゅう毒舌で釘を刺しているのに、それでも絡んでくるあのしつこさは、いったいどこから来るのか。疲れを癒しに銭湯に行って、余計に疲れて帰って来なきゃならないって、なんでやねん。
とりあえず銭湯にも通報しておくべきか。出禁にすべく。
筆者は水疱瘡の経験もないし、万が一、感染したら一大事。
また顔なんてものは、無意識に何度も触る箇所で、そんな手でそこら中を触っていたら、銭湯がパンデミックの感染源になってもしまう。客も抵抗力の落ちている老人が多いし、たまったものではない。




