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2章:禁忌魔法

ハーティー

「よし、今日はこのくらいでいいだろう」

アティナ

「そうですねー」

アーク

「あー疲れたー。もみくちゃにされて大変だったぜ」

エリー

「あら、人気なのは良い事じゃない」

アーク

「体力があるからって遠距離攻撃魔法の練習相手に

しないでもらえませんからねぇ!

自分それほど魔法得意じゃないんですけど!」

オズマ

「ふっ、残念だがアーク、これはお前の仕事だ。

1年2人やカズキはいわずもがな、

逆に俺やハーティーだと相手にならんからな」

オズマ

「丁度いいやつがお前しかいないんだ」

アーク

「納得いかねぇ!

なんで俺ばっかり!」

カズキ

「どんまいどんまい。

まぁ、もう少ししたら俺と変わるからそこまで頑張れ。

的になるだけなら俺でもできるからな」

アーク

「くっ、一仕事終えたらたらふく食って

食費かさめてやるからな……」

トルク

「(なんて地味な嫌がらせなんだ……)」

アリス

「……」


オリヘリアスの寮から学園内へ場面転換。



エリー

「ふぅ~……。

なんとか1日目が終わったわねぇ……」

アティナ

「そうだね~、エリーちゃん」

ハーティー

「皆お疲れ。今日はこれでおしまいだ」

エリー

「そうじゃないと困りますよ。

このペースじゃ1週間乗り切れません」

オズマ

「皆迷惑かけたくないのか、

やれるときにやっておきたい感じだったからなぁ」

オズマ

「これじゃ初日がピークになりそうだな」

トルク

「教えてばかりでこちらからは

あまり話せなかったんですけどね。

もう何日かしたら暇な時間ができるんでしょうか」

カズキ

「それがあることを、祈るしかないな。

やれやれ、くたくただぜ……」

ハーティー

「さぁ、寮に戻るか」

きゃああああああああああああああああああああああ!

アーク

「な、なんだぁ?今の叫び声は」

うわあああああああああああああ!

く、くるなぁ!

ハーティー

「おい、しっかりしろ!

そいつはいったいなんだ!」

知るか、急に現れたんだよ!

オズマ

「なんだかよくわからんが、やるしかないか……」

オリへリアス学園校長

み、皆さん!どうされたんですか!

って――

オリへリアス学園校長

こ、こいつは!

また現れたのか!

トルク

「ま、また?」

教師1

まずい、ということはまた誰かが……。

オリへリアス学園校長

み、皆さん!

と、とりあえずそいつを追い払ってください!

アーク

「追い払う?

倒すんじゃねえのかよ?」

そいつは、幽霊なんです!

カズキ

「幽霊?」

カズキ

「なるほど、そういうことか……。

これは面白くなってきたぜ!」

ハーティー

「喜んでる場合じゃないぞカズキ!

攻撃が効くかどうかまだわからん!

被害が出ないように外におびき出して戦うぞ!」

カズキ

「了解!」

カズキ

「いくぞ、幽霊!」




カズキ

「消えろ!」

カズキ

「ふう……」

アーク

「やっと消えたか……」

ハーティー

「それで?

あれはいったい何なんです?

幽霊だとおっしゃっていましたが」

教師1

言った通り、あれは幽霊だよ。

教師1

たびたびやって来るんだよ。そしてなぜか私達を襲ってくる。

町に現れることもあるが、基本的にはここに現れる。

何度も何度も現れて、いい加減迷惑してるんだが、

いつ現れるのかわからなくて対処できていないんだ。

ハーティー

「どのくらい前から、このようなことが起きていたんですか?」

2、3年位前かなぁ。

忘れたころにやって来るから、

数か月に1回ぐらいの頻度だと思う。

ちなみに、時間に関係なく昼にも夜にも表れるぞ。

エリー

「そんなにも前から……」

オズマ

「襲うと言っていましたが、

具体的にどのような被害が出ていたんです?」

普通に傷がつく程度だよ。

最初の頃こそスキを突かれて重傷になった人が何人かいたが、

今は生徒も教師も軽い傷つくかつかないかという感じだよ。

オズマ

「そうですか……」

ハーティー

「今日はこのまま寝るわけにはいかないな。

見張りをする必要がある」

エリー

「そうですね。誰にしましょう?」

それでしたら、私達が既にやっておるので、皆さんは……。

ハーティー

「……それをやっていても、

この通りまだ解決できていないだろう。

それに人が多ければその分情報も伝わりやすい」

そ、そうですね。お願いします……。

ハーティー

「あと、もっと具体的に話を聞きたい。

他に目撃者はいないのか?」

教師2

ど、どうしました!?

教師1

幽霊が現れたんだ。

教師2

またですか!?

ハーティー

「いつ頃現れたのかは先ほど聞いた。

なぜ現れたのか心当たりはないか?」

駆けつける女性教師1

わかっていたら自分たちで対処していますよ。

わかっていないから迷惑しているというのに……。

ハーティー

「有用な情報はなし、か。

来たばかりだというのに、厄介な仕事だ……」

アティナ

「これ、解決できるんですかね?」

ハーティー

「わからん。

だが幽霊だという事はわかっているようだ。

そこを突き詰めていくしかあるまい」

トルク

「そもそも、

皆さんはなぜ幽霊だという事を知っているんですか?」

駆けつける女子生徒3,

えっ?

そりゃあ浮いてるし人の姿をしているし……。

ローブだかなんかに包まれていて見えづらいから、

初見ではわからないかもしれないが、顔は骸骨だったんだぞ。

その見た目で幽霊じゃない方がおかしいだろう。

トルク

「な、なるほど……」

オズマ

「(これで残る問題はなぜ襲ったか、だけか。

幽霊が学校で学生や教師を襲うなんてことありえるのか?

あるとしたらいじめられて自殺、とかか……)」

オズマ

「(恨みだけでこんなことが起こりうるのか?

しかもその場合最近の話になるだろう、

2、3年も前に既に起きているはずがない……)」

オズマ

「(そもそも、今回の事が2、3年前から

起きていたとは限らない。相手が何者かわからない以上、

数十年前から起きていてもおかしくはない)」

オズマ

「(その場合、

もし校長が生まれるよりも前にも起きていたんだとしたら。

果たして記録に残されているのだろうか?)」

オズマ

「(あったとして、その幽霊が自ら証拠隠滅しているのか、

数百年前の話で受け継がれてないのか。

気になることばかりだな……)」

オズマ

「見張りは俺がやろう。

ハーティーは皆を安心して寝かせてやってくれ」

ハーティー

「いいのか?」

オズマ

「ああ。どうも気になる所があるんでな。

自分で色々やってみる」

ハーティー

「そうか……」

ハーティー

「私達も明日から協力する。

学生の皆が授業に集中できるよう心掛けるが、

空いた時間はオズマも休憩してくれ」

オズマ

「ああ。無理はしないさ」

ハーティー

「行くぞ」

エリー

「良いんですか?」

ハーティー

「ああ」

エリー

「それじゃオズマ先輩。お願いしますね」

カズキ

「お先に失礼しまーす!」

アーク

「解明、頑張ってください!」

オズマ

「今日はゆっくり休んでくれ。

明日以降は今日より疲れるかもしれないからな」

アティナ

「はーい」

アリス

「はい」


オズマ

「さて、これからどうしようかな……」



トルク

「ハ、ハーティーさんっ!

本当にオズマ先輩一人だけでいいんですか?

流石に幽霊を一人じゃ危ないでしょう」

ハーティー

「オリヘリアスの皆がいるから心配ないさ。

それにこのまま放置しておくと、子どもを心配に思った親が

家で守り明日以降が休校になる可能性もある」

ハーティー

「今は詳しい話を聞くことが先決だろう。

学園の人達が言っていたことが正しいなら、

この部屋からも現れると思うぞ」

トルク

「で、ですよね……」

エリー

「2、3年も前からずっとここに表れて攻撃されている、

っていう話でしたよね。

どういうことなんでしょうね?」

ハーティー

「それが今回のみそだろう。やけにピンポイントな情報だ。

恐らくこの土地そのものが

あの幽霊に何かしら関係している可能性が高い」

アーク

「だとすると起きた年月自体は2、3年前の事ですが、

原因が同じ年月だとは思えませんね」

ハーティー

「ああ、仮に起きていたら国中にニュースになって

知れ渡っているだろうからな。

これはもっと長く古い話なんだろう」

エリー

「歴史書に乗っていることで

今回のような話ってなにかありましたっけ?」

ハーティー

「私は歴史家ではないから詳しくはわからんが、

数百年もの歴史がある以上、

似たようなことは1度くらいはあるだろう」

ハーティー

「面倒だが、探し当てるしかあるまい。

今のところ歴史書に記述されている話が

原因である可能性が一番高いからな」

アティナ

「それしか理由が思いつかないので

必然的に一番になるんですけどね……」

ハーティー

「だが、今回の事を解決するために明日以降に

やるべきことが出来たのは良い事だ。

オズマからの話は明日聞くとして、今日はもう寝よう」

カズキ

「はい!」

カズキ

「でもどうします?

ここにも見張りつけます?」

ハーティー

「オズマが帰ってきたら彼がそのままやってくれるだろうが、

心配なら私がやろう。寝ろと言っても

中々寝られないだろうし、別に起きててもいいぞ」

カズキ

「ああ、それなら大丈夫ですよ。

俺気配を感じると起きてしまうんで」

アーク

「俺も俺も」

ハーティー

「そうか」

トルク

「(ハーティー先輩やオズマ先輩に隠れがちだけど、

カズキとアーク先輩も十分おかしい。

気配なんて生まれてこの方感じたことがないのに……)」

エリー

「あんたのそういう所は頼りにしてるわ」

アティナ

「えっと……今日は皆寝るという事だよね?

きちんと寝て明日に備えなきゃ」

トルク

「(アティナ先輩やエリー先輩の言う事から察するに、

2人は気配なんて感じないんだろう。

感じたとしても3人ほどじゃない)」

トルク

「(魔法を扱うのが苦手らしいけど、

元々のポテンシャルはそもそも

どのくらいあるんだ……)」

ハーティー

「では消灯。さっきまであんなことやっていたから

寝られないだろうが、仮眠だけでもするようにな」

みんな

「はーい」

アリス

「……」


オズマ

「さて、始めるとするか」





 オズマは学園内の人に話を聞き終え、ハーティー達の元へ戻った。

オズマ

「先日のことだが……詳細は何一つ分からなかったよ。

たまに現れては襲ってくる。ただそれだけだ」

ハーティー

「そうか……調査ご苦労」

オズマ

「ただ気になることもあってな」

ハーティー

「気になること?」

アリス

「……」

オズマ

「ああ……なにやらあの幽霊が現れると、

必ず町の住人の誰かが行方不明になるらしい」

エリー

「行方不明ですって!?」

トルク

「それは……一大事ですね」

オズマ

「ただその行方不明というのは

捜索しなきゃいけないレベルではなくてな。

町の近くに必ずいるんだと」

オズマ

「その状態で攻撃とかもしないから命の危険もそれほどなく、

ただただ皆厄介な者としか思ってないようだったぞ」

トルク

「そ、そうなんですか……」

オズマ

「あと、これが一番重要だと思うんだが……」

オズマ

「昔、死者を操る実験をしていた魔法使いがいたらしい」

カズキ

「死者を操る実験?」

オズマ

「ああ……詳しい事はまた調べなければならないが……

俺はそれが今回の原因だと思っている」

ハーティー

「なるほどな」

アーク

「何かわかったんですか、ハーティー先輩!」

ハーティー

「いやなに、昨日ここで話していたのと

全く同じだなと思ってな」

アーク

「あ……」

アティナ

「あ~、そういえばそうですね」

アリス

「コクコク……」

オズマ

「やはりハーティーもそう思うか」

ハーティー

「それしか思いつかなかったからな。

だが今のオズマの話を聞いて確信した。

間違いなくそれが原因だろう」

ハーティー

「まぁ、このタイミングで都合よく

それらしき情報が出るのも気になる所ではあるがな」

アティナ

「こういうのは歴史を知っていたとしても

すぐにぱっと思いつきませんよねぇ……」

ハーティー

「よし、そうと決まればオリヘリアス学園の図書室に行くぞ。

行方不明が出ていないかどうかチェックもする必要がある。

生徒を護衛しながらきちんと任務をこなすぞ」

みんな

「はい!」




校長

み、皆さん!大変です!

ハーティー

「どうした!?」

校長

せ、生徒が……カトリーヌが行方不明になりました!

ハーティー

「なんだって!?」

アーク

「だ、誰だっけ?」

エリー

「ばか!あのピンク髪の女の子よ!

誰とでもわけへだてなく接してたでしょ!」

アーク

「ああ、あの子か……」

アーク

「やばいじゃん!」

エリー

「だからそう言ってるじゃない!」

アティナ

「ま、まあまあエリーちゃん……」

ハーティー

「それで、どこまで探したんです?」

み、みんな出勤登校してきたばかりでして、

今気づいたところなんです。

ですから少なくとも1時間以上は経ってるかと……。

ハーティー

「くっ」

ハーティー

「今すぐ探し出すぞ!

あの幽霊が近くにいるはずだ!」

トルク

「はい!」

オズマ

「どうする、手分けして探すか?」

ハーティー

「いや、その必要はない。

カトリーヌは寮に住んでいる生徒だ。

学校周辺から出てはいない」

ハーティー

「つまり、一人になった時か

皆の目を盗んでさらったという事だ」

カズキ

「それなら、先輩の話通りなら近くにいるはずですね」

ハーティー

「ああ、だからまずはこの学園内を探す。

いなくなった場所にいるというのが

一番可能性が高いからな」

アリス

「……かくれんぼみたい」

ハーティー

「だったらどんなにいいか……」

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