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光と闇の狭間を行く、はぐれ者の旅  作者: Minateru


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4/4

繰り返しは……やがて終わる

さわさわ…さわさわ…

夜の闇に沈んだ街を離れ

丘の頂上へ続く細い道を歩きながら

木々が風に軽く揺れる場所

月明かりが至る所を包まれている

たっ…たっ…

一つの影が、両手に二つの袋を持ち

背中を少し曲げ、手で近くの柵に軽く掴まり

遠くの家の方へゆっくり進む

......

木がいくつか色褪せた家

所々が小さな穴が開いている

天井にはまだ蜘蛛の巣がいくつか張り付いている

家を囲むのは、ただ大きな木の塊だけ

ぎしっ…

影がゆっくりとドアノブを引き

周囲の空気は夜の闇に広がっている

汚れの跡が空気全体を満ちている

廊下の部屋はドアが固く閉ざされている

そして一本の金色の光が、廊下の突き当たりの部屋から漏れている

こそ…こそ…

影が長い廊下を静かに歩く

目で小さな部屋を一つずつ覗き込む

唇が小さく動き、そしてドアが再び閉まっていく

「よかった。」

「あいつらもう寝てる。」

………

ぎぃ…

突き当たりのドアがゆっくり開かれる

金色の灯りが、周囲の夜の闇を切り裂くように

少年の影を照らす

すると部屋の中から声が上がる

「何をそんなに遅くまでやってたんだ、太一?」

「早く帰れって言っただろ?」

ちゃり…ちゃり…

金貨が袋から次々と落ちる

少年は残りの手を広げて全部をテーブルに広げる

もう片方の手を頭に当て、口元に満面の笑みを浮かべる

「ごめんなさい、エルマさん。」

「片付けをしなきゃいけなくて遅くなっちゃいました。」

「許してください。」

ぱたん

女が横の小さなノートを閉じる

テーブルの上の金貨に目を向ける

少し顔をしかめ、太一の方へ視線を移す

「また金貨2枚と銀貨8枚だけか……」

「坊主、まともに働いてるのか?」

「それとも冒険者どもみたいに金を持って遊びに行ったのか?」

ぽり…ぽり…

「そんなの僕にわかるわけないじゃないですか。」太一は頭を掻き、目を細める

「Karenさんが渡してくれた分を全部持って帰ってきただけです。」

はぁ…

「あの時お前を引き取ったのは何だったんだ?」エルマは太一を睨みつける

「何も稼げないし。」

「給料も今までずっと上がらない。」

はは…

「…」太一は笑みを浮かべ、体を硬直させる

「まあいい。」エルマは手を金貨の方へ向け、ノートに目をやる

「少なくとも他の連中よりは言うことを聞く。」

「飯でも食ってこい!」

「終わったらここに戻ってこい。」

「楽しい話がある。」

「はい。」太一は軽く頷き、ドアの方へ後ずさる

…………………………………………………………………………………………………….

とんとん…とんとん…

夜の空気に一本の金色の光が現れる

白い煙が軽く空気に漂う

とんとん…とんとん…

白キャベツの一部が薄く何枚にも切られている

遠いストーブの上でご飯が炊けている

トマトがいくつかそのまま横に置かれている

そして一つの影が、顎に手を当て

まな板の上の肉に目を向ける

「これどうしようかな?」

「熊肉って普通どうやって料理するんだっけ?」

「そのまま茹でる?それとも焼く?」

「でも匂いが強いって聞いたことある。」

「このまま調理して大丈夫かな?」

きぃ…

部屋のドアが突然大きく開かれる

小さな頭たちがドアの隙間から覗く

手で周りを軽く掴み

輝く目が太一の方を向く

たっ…たっ…

「どうやって料理しよう?」太一は顔を満ちている、台所を行ったり来たりする

「香辛料もあんまりないし……」

「ちゃんと火が通ってないと食べられないかも……」

「でも匂いが強くなりすぎるのもダメだ。」

「それとも……」

ぴたっ

太一の体が突然止まり、部屋のドアの方へ目を向ける

さっ!

ドアが突然大きく開かれる

小さな影たちが慌てて去っていく

にこっ

「…」太一の唇が小さく微笑み、腕をゆっくり下げる

「まあいいか。」

……………

「ほらみんな!」太一は台所から顔を出し、廊下の方へ目を向ける

「今日は美味しいお菓子がいっぱいあるぞ!」

「足が遅い奴は分けないからな!」

ばたばた…ばたばた…

部屋のドアが今や全部開け放たれる

小さな影たちが金色の光の方へ飛び出していく

太一をすり抜け、真ん中のテーブルへまっすぐ向かう

はぁ…

「なんでこんな時間までまだ寝ないんだよ?」太一は腰に手を当て、テーブルの方へ進む

「もう遅いってわかってるだろ?」

「何度も言ってるのに。」

ぐぅ〜

テーブルでは各々の皿が子供たちの前に置かれている

各々の手がすでにスプーンとフォークを持っている

輝く目が鍋の方を向く

そして一つの音が連続して響く

じゅーじゅー

太一は熊肉の方へ体を向ける

少しずつ薄く切っていく

香辛料たっぷりのフライパンに均等に広げる

「食べ終わったらちゃんと寝るんだぞ、いいな?」太一は子供たちの方へ振り返り、笑顔を浮かべる

「エルマさんにまた叩かれるぞ!」

「はい!」子供たちが一斉に頷く

………………………………………………………

もぐもぐ…もぐもぐ…

顔を近づけて夢中で食べる

スプーンが絶えずご飯を口に運ぶ

手が競うようにテーブルの真ん中の肉の皿に伸びる

頰にご飯粒がくっついている

でもキャベツのスライスがテーブルに散らばっている

ことん…

「ほら!」太一は肉がいっぱいの皿をテーブルに置き、周りを見回す

「ゆっくり食べろよ!」

「まだいっぱいあるんだから。」

とん

「太一お兄ちゃん!」一人の女の子が皿を置き、遠くの箱の方へ目を向ける

「あの箱は何?」

「どうして急にたくさんあるの?」

こつ…こつ…

太一は女の子の方へ近づき、体を低くする

手を伸ばして頰のご飯粒を優しく取る

「さっき言っただろ?」

「今日はお菓子、結構手に入ったんだ!」

「お菓子!」子供たちが一斉に箱の方を振り返る

しーん…

「静かにしろよ。」太一は指を口に当て、周りを見回す

「エルマさんにばれたら今すぐ食べられなくなるぞ。」

ぱっ

子供たちが慌てて口を両手で塞ぐ

「でも……」女の子は目を見開いて太一を見、指を軽く合わせる

「それじゃあ……どうやって……」

なでなで…

「大丈夫だよ。」太一は女の子の頭を優しく撫でる

「兄ちゃんがなんとかするから!」

「みんな絶対に食べられるよ。」

「約束する!」

「本当?」女の子は太一の手を握り、見上げる

「前みたいにまた違うの?」

「前みたいに叔母さんに取り上げられないの?」

「うん。」太一は軽く微笑み、全員の子供たちに目を向ける

「今回は違うよ。」

「兄ちゃんもう方法を見つけたから。」

……

こてん…

テーブルの奥の方から音が響く

子供たちが徐々に顔を伏せ、目がうつろになっていく

連なるように、食べ物の皿の上に頭を置く

すぅ…

女の子が太一の方へ体を倒す

手が床へゆっくり伸びる

「…」太一は小さく微笑み、子供の頭を優しく撫でる

「もうすぐだよ!」

「僕たちもうすぐ逃げられる。」

…………………………………………………………………………..

すっ…

部屋のドアが一つずつ開けられる

一つの影が、子供たちを一人ずつベッドに静かに寝かせる

胸の辺りまで布団をしっかりかける

きゅっ…

突然一つの手が、太一の袖を掴む

目を閉じ、体が布団の中にすっぽり収まっている

「おかえりなさい……」

「……太一お兄ちゃん。」

「うん。」太一は子供の頭に軽く触れ、唇に微笑みを浮かべる

「ただいま。」

…………………………………………………………………………………………………………………….

ぎぃ…

廊下の突き当たりの部屋のドアがもう一度開かれる

部屋の真ん中に、テーブルの上の金貨から目を離さない影

手に紙の巻物を持っている

「何をそんなに遅いんだ、太一」エルマは顔をしかめ、太一に目を向ける

「そんなにのろのろしててどうやって金稼ぐんだ?」

「すみません。」太一は後頭部に手を当て、目を細める

「ちょっと用事があって……」

「お前はいつも用事があるよな?」エルマは目を細め、顎に手を当てる

「でもお前が今日は幸運だな……」

「私は今機嫌がいい。」

「機嫌がいい?」太一は体を傾け、目を見開く

「結局何があったんですか?そんなに嬉しいこと。」

すっ…

「自分で読め!」エルマは紙の巻物を太一の方へ差し出す

「絶対お前もこのこの話、気に入るぞ。」

……

太一は手を伸ばして巻物を受け取る

目で黒いインクの文字を軽く追う

ぎゅっ…

太一の顔が徐々にしかめ、歯を強く食いしばる

両手で巻物を強く握りしめる

「エルマさん、これはどういうことですか?」

「いいことじゃないか?」エルマは口の端を歪めて笑う

「お前ももうこれ以上金稼げない。」

「家には人が多すぎる。」

「だったらなぜ……」

「……少し減らさないんだ?」


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