俺と不思議少女のテスト期間
今回は少々短いです。
どぞ(/・▽・)/
テスト期間が一週間後に控えたある日、部内に衝撃は走った。
「悪い!俺ヤバいかも!」
今、部室で幸也が土下座している。
理由は当然、今度の期末テストのことに関してだった。
部室に入るといきなり土下座を始め、赤点を取る宣言を言い始めた。
女性陣(美奈除く)は完全に固まり、硬直が溶けるやいなや、美奈を除いた癒菜と冬が幸也を罵倒し始めた。
「・・・と、そんなこと言ってる場合じゃないわ。幸也覚悟しなさい!?」
「お、俺、どうなるんですかあ!?」
「来なさい!」
癒菜は罵倒が終わると、幸也の襟元をつかみ、引っ張っていった。
「な、なあ美奈、お前は大丈夫・・・だよな?」
「うん!」
恐る恐る聞くと、ブイサインが美奈から帰ってきて、ほっとした。
「まあ、癒菜に任せておけば大丈夫だろう、俺達はいつも通り部活をするだけだ」
「・・・そうね」
「今日もがんばろー!」
今の部室には、少し不安げな冬と、気分爽快な美奈がいる。
なんかすっごい空気になっている。
・・・幸也のやつ、なんつー空気残していってくれたんだ。
俺はその空気の中、部活に取り組んだ。
「さあ美奈、これを解いてみてくれ・・・」
「はーい」
美奈は俺から一枚のプリントを受け取ると、黙々と書き始めた。
手が止まったりしてないところを見ると、このプリントの問題は大丈夫みたいだ。
「わからないところがあったら言ってくれ、テストじゃないから聞いてくれて構わないよ」
「・・・できた!」
「はやっ!」
A4プリント片面と言っても、問題は完全な試験の模擬の模擬問題だ。
それなりに難しいはずなんだけど・・・。
「・・・・・・お、おおっ、すごい、合ってる・・・」
この数日で、美奈は飲み込むようにテスト範囲の問題を覚えていった。
このペースだと、近いうちに俺がヤバくなるかもしれない。
「どおどお?」
美奈がお手が上手くできた子犬のような無邪気さで聞いてくる。
「上出来だよ。・・・そう言えば、美奈は昔から物事を覚えるのが得意だったな」
「うん!」
俺は美奈の頭を優しく撫でる。
それをされると、美奈は決まって嬉しそうに綻ぶ。
もしも猫だったら、目を細めて気持ちよさそうにしているだろう。
「それじゃ次はこれだ」
「はーい!」
さっきよりも、さらに元気よく答える。
「・・・・・・・・・・ってあれ、あれ?おかしいなあ」
「ん?どうした、わからないところでもあったか?」
開始直後、名前を書き終えて第一問目で手が止まって悩んでいる。
もう少し放置してたら、たぶん頭を抱えて唸っているだろう。
「この数式解けない~!」
「ああ、これか・・・」
今の美奈の頭なら、解けるはずなんだが。
「ちょっとやってみて」
「うん・・・。ここが、こうでしょ?それでここから・・・あれ?」
答えは単純だった、美奈が変に難しく考えすぎていて、数式の解き方を間違えていた。
「あ、そういうことか。ここは・・・こうだろ?」
「あっ・・・そうそれ!」
美奈は思い出したように表情を明るくさせ、その後は問題をすらすらと解いていった。
「ま、今日はこれくらいか」
「でも、私ってもう癒菜さんのだされた範囲終わってるんだよね?」
確かに、点数も知識も十分。
「甘く考えたり、気を抜いたりしてると、足元を救われるぞ?」
「・・・そうだね!」
一瞬考えたあと、「確かに」といった表情でそう返したくれた。
美奈は意外にも、やればできる子なのかもしれない。
いや、昔から負けず嫌いなだけかもしれない。
出来ないことをとことんやり続ける性格だから、今もそれが残っているのだろう。
「明日は休みにして、どこか行こうか」
「やった!久しぶりのお出かけだあ!」
美奈は前世は犬よりもうさぎを連想させるように、今にもピョンピョンと跳ねるような気持ちで喜んでいる。
跳ねることのできない変わりに、言葉と身体全体の大きな動きで、その喜びを表現している。
勉強ばかりしていても、気分は上がらないし、下がるかもしれない。
自分では気づいてなくても、ストレスだって溜まるだろし、気分転換が必要だろ。
明日は美菜には、存分に楽しんでもらいたい。
ちなみに私の後期試験は全然勉強だめでした!(笑)




