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俺と不思議少女の一年間!☆  作者: 蒼空
夏期合宿兼旅行編。
18/44

俺と不思議少女の夏祭り 後編

遅くなりました!

後編です。

話が急展開します!

橋につくと、もう二人は来ていて、待っていた。

先輩は駐車場に車は止めて、先輩が到着すると同時に、屋台の方に向かって歩き出す。


「ねぇ風夜。私の浴衣どう?」


今更感はあるが、冬の浴衣は案の定、白い浴衣だった。

ただ予想と違ったのは、デザインなどはなく、ただたんに、真っ白の浴衣に、空色の帯だった。

浴衣はなにかデザインが入っているものかと思ったが、どうやらそうではないらしい。


「なんかあれだな、冬の浴衣は、葬式で損だ人が着てそうなあれだな。 ってぇ?」

「バカっ!」


下駄で足を踏まれた。

それもかなりの勢いで。

俺サンダルなのに・・・・。


「お兄ちゃん、それは普通というか、常識的にいわないよ?」

「俺だってそれは言わない」


美奈にダメ押しされたが、なんか幸也に言われると腹立つ。

先輩は珍しく何も突っ込んでこないが。


「素直な感想言っただけなんだけどな~」

「たまに風夜って、天然って言うか、気遣いのないこと言うわよね」


おっと先輩、このタイミングで突っ込みますか。


「あ、みて。屋台見えてきたよ!」


全員が美奈の指さす方向を見ると、かなりの人だかりと共に、いくつもの屋台が、鳥居の初めから、神社の階段の入り口の奥まで、びっしりと並んでいた。

ここの町では、一番の夏祭りらしいが、この人だかりはすごい。


「ますは綿菓子からね」

「いや、焼きそばだろ」

「いいや、綿菓子よ」


人混みが多くないり、二列で歩く後ろでは、最初に何を食べるか、幸也と冬が姉弟喧嘩が始まっていた。


「仲いいな、二人とも」


そういうと、二人から息ぴったりの「違う」という返答が返ってきた。


「美奈はないが食べたい?」


今だ口論している二人は放っておいても大丈夫だろう。

今はただ、初の夏祭りを美奈には楽しんでもらいたい。


「えっと。あれ?」


美奈が疑問形で指さす屋台。

それは祭りとしては定番の、金魚すくい。


「欲しいのか?」

「・・・うん。」


少し顔を赤くしながら、小さく頷いた。


「子供っぽいかな?」

「いいや。とってやるからな!」


俺は美奈の手を引いて、金魚の屋台へと歩く。


「すみません、一回やらせて下さい」

「あいよ。三百円ね」


愛想のいい鉢巻を巻いた屋台のおじさんに、お金を払ってポイを三つ受け取った。


チャンスは三回。

失敗は二回まで。

美奈のためにも、絶対にすくわなければ。


「がんばって!」

「おう。まかせとけ!」


俺は金魚のいる水槽をジーッと見つめ、精神を集中し、その時を待つ。

狙い時は、金魚が水面ギリギリまで上がってきた時。

頭でシュミレーションする。

まず予定通り水面ぎりぎりまで上ってきた金魚を、上ってきて、また下るまでのその一瞬。

その一瞬の隙にポイの縁の部分で金魚の腹を持ち上げ、金魚を浮かした後、すかさずお椀を海面ぎりぎりまで持ってきて、そのままスッとお椀にいれる。


同時に行けるのは・・・・・・一匹のみ!


その緊迫した状況に、見ている屋台のおじさんまで、緊張したように、ゴクリと唾を飲む。

二分ほど待ったときだ。

一匹の真赤な金魚が、海面スレスレあで上がってきた。


”今だ?”


俺はスッとポイの縁を金魚の腹に当て、金魚を浮かし、お椀とポイの挟み撃ちにした。


”これならいける?”


周りの人も恐らくやったと思ったその瞬間。


パリッ


そんな音を立て、ポイに穴が開き、金魚は逃げた。


「・・・・・・」


言葉がでない。

正直言うと俺、今まで一度も金魚すくいで金魚取れたことなかったんだよね。


「あっ、ドンマイドンマイ。まだ次があるよ!」


あ、そうだ。

まだ二回残っている。

今の勢いで行けば、絶対一匹くらいはとれるはず!


「そこだぁ!」


二回目のチャンスはすぐに来た。

今度も赤い金魚だ。


「「あ!」」


しかしさっきと同じように穴が開き、また逃げられた。

今度は美奈と同時に驚きの声を上げてしまった。


まだ一回残っていた物の、結局取れずに終わり、呆気なく三回終了となった。


「ごめん。取れなかった」

「いいよいいよ。気にしないで!」


なんか、美奈に気を遣わせてる気がする。


落ち込んでいる俺に、屋台のおじさんが声をかけてきた。


「兄ちゃんの根性には負けたよ。これ、サービス」


そういって、二匹の金魚の入った袋を手渡してきた。


「え?いいんですか!」

「いいよいいよ。それに、彼女さんにもいいとこ見せられなかったからな。せめてこれくらいもってきな」

「か、彼女・・・。」


美奈が顔を真っ赤にしている。

さすがに他人に指摘されると、気恥ずかしい。


「ありがとうございます。」


俺はもう一度屋台のおじさんに俺を告げ、二人で次の屋台へと歩いていく。


「次は何がいい?」

「あれがいい!」


次は射的だった。


「任せろ。あれは大丈夫だ!」


射的ならいままで何個も落としてきている。

問題ないだろう。



射的の屋台まで行く。

値段は五百円で十発。


「まぁ、十発もあれば大丈夫か。どれ欲しい?」

「それじゃあ・・・あの犬のぬいぐるみが欲しい」


美奈が指さしたのは、真ん中の一番狙いやすい場所に置かれている、手のひらサイズの白い犬のぬいぐるみだった。


「あおれでいいのか?」

「うん!」


確認をへて、俺は腕を限界まで伸ばし、的をよく見る。

除くサイトの中心と、ターゲットを立たせている箱の端ぎりぎりを狙い―――


「ここだぁ!」


―――放った。


一直線に狙った場所に飛んでいき、狙い通り、箱の端にぎりぎりに命中し、箱が倒れ、支えを失ったぬいぐるみは、落下した。


「おめでとう!景品ゲットだよ!」


おじさんが拍手をしながら、景品のぬいぐるみを拾い上げ、俺に渡してくれた。


「はい。ぬいぐるみ」

「ありがとっ!お兄ちゃん!」


美奈は笑顔ではにかんだ。




それからは食べ物の屋台を回った。

焼きそばやフランクフルト、綿あめと林檎飴と、次々と屋台の食べ物を制覇していいった。

本人曰く、「いくら食べても太らない体質」だから、まぁ、そのへんは遠慮なく食べているだろう。

これでもかと言うくらい、嬉しそうな美奈を見ていると、自然とこっちも表情が和らぐ。


「もうお腹いっぱい。少しきゅうーい!」


屋台の列の終わり、俺と美奈は、神社の階段のすぐ隣にあるベンチで座って休むことにした。


「ここで待っててくれ、トイレ行ってくる」

「うん。わかった」


俺はトイレに行くと言って、神社の階段を上りながら、癒菜先輩いや、癒菜に個人トークで神社の上に来て欲しいとメッセージを送信した。

ここでやることは、実は二つあった。

一つは美奈を楽しませること。

二つ目は、癒菜に言うことを言うと言うこと。


美奈がお腹いっぱいで休んでいる今が絶好のチャンスだろう。

このことはできれば内密に、三人だけの特別な出来事にしておきたかった。

それが一番、いいと思う。


階段を上がりきったところで、癒菜から返信が届く。

どうやら人集ですぐにはこれそうにないらしい。

それもそうか、あの人混みじゃあ、すぐには来れないか。


俺はまっている間に、先輩との出会いを思いだす。


先輩との出会いは中二の秋。

この時先輩は中三。

俺は校舎裏で先輩がクラスの男子に絡まれているところ助けたのが始まりだった。


され以来俺は先輩のボディガードのような感じで、俺が隣にいるだけで、先輩は絡まれずに済む。

俺は小学生の時に柔道と空手をやってたが、帯に興味はなく、帯こそただの白だが、普通に目上の相手を投げれるほどのちからはある。

その甲斐あって、一度絡まれたが、一人を軽々と投げてやったら、尻尾巻いて逃げて言って、それっきりクラスでも絡まれることはなくなったと言っていた。

高校からは、たまたま一緒だったこともあって、学年は違ったが、よく話した。

しかし、癒菜はいつから俺のことが好きだったんだろう。

まぁ、こればかりは本人に聞いてみないとわからないな。


「ごめんなさい。人混みが多くて・・・。」


一通り思い返したところで、癒菜が上っていた。


「いいよ。そこまで急ぎでもないから」


まずはどう話を切り出そう。

きっと癒菜もなにから話そうか悩んでるはずだ。

この告白は俺から言ったら、ダメなんだ。

癒菜が俺に告白して、俺が断る。

それですべて終わる。

でもこのままじゃ終わらない。


「癒菜、お祭り、どうだった?」


ここは俺から会話を始めるべきだ。

悩んだ結果、まずお祭り。

今の状況がどおかから聞く。


「楽しいわよ。冬と幸也のカキ氷の早食い対決は見ものだったわ」


あの二人は、俺の知らないとこでそんなことをしてたのか・・・。

冬が早食い対決か、普段の冬を考えうると、なんかキャラ崩壊してる気が・・・。


「どっちが勝ったんだ?」

「二人とも頭痛くなって休んでるわ。結果はドローよ」


兄妹そろって頭痛に悩まされてるわけか。


「そんなことより、美奈はどうしたのよ」

「美奈は下で待っててもらってる」


俺が上ってきた階段とは違う登坂になってきている方から来た癒菜は、おそらく階段脇のベンチに座っている美奈を見なかったのだろう。


「早く戻ってあげないとね」

「あぁ。そうだな」


そのためには、癒菜が言ってくれないと。


「あ、あのね急なんだけど。」


いきなりだな。


「一日だけ――――」


一日だけ?


「―――私の婚約者になってほしいの?」

「――は!?」


話と違う。

普通に告白するから、振ってほしい。

そういう話のはず。

それがなぜ婚約者になで進化している?

で、でもとりあえず振らないと、そういう約束だしな。


「気持ちは嬉しいんだけどさ、俺はやっ――――――」


しかし、俺の言葉を、癒菜が遮る。


「違うのよ!」


え?

何が違うのだろう。

もしかして、振り方が癒菜の思う、振り方と違うのか?

今日家出る前に、こっそりとネットで調べたのに?

振る時の返事にいれてほしい言葉ランキング一位。

「気持ちは嬉しい」この言葉を入れればお互いに悪い気持ちにはならないと、そう載ってきた。

どうなってるんだ、グ〇グル先生!


「違うのよ。私とは、本当に、仮婚約者になってほしいの」


え? それってつまり・・・そういうことなのか?

でもそうなると、また何かややこしいことになる気がする。


「え、えっとつまりは?」

「さっきお母さんと連絡があって、明後日家に来るみたいなのよ、それで私、前から婚約者がいるって言ってて、私の家って、それなりにお父さんが大手企業のお偉いさんで、高校なんてやめて知り合いのところに嫁に入れとか言われて」

「まぁようするに、高校やめさせられそうになったから、嘘を付いたわけか」


まさか現実で、そんなラノベのような展開になるとは・・・。

ラノベの内容ならベタすぎて飽きられるぞ。


「ごめんなさい。でも、私風夜達と離れたくない。それは風夜も同じでしょう?」

「いやまぁ、それはそうだけど・・・・」


美奈はどうなるのだろうか。

また先延ばしになるのか。


「本当にごめんなさい。美奈のことは悪いと思ってるわ。でもこんなこと頼めるの、風夜しかいないの」

「はぁ。わかった、受けるよ。婚約者の話」


癒菜にはこの合宿のこともある。

引き置けるのが恩義と言うやつだろう。


「で、俺はどうすればいい?」

「えっとね。とりあえずそれっぽくしていてくれれば大丈夫だから」

「わかった。」


そこまで話して、他のみんなのことを思い出して、慌てて走って向かった。

まずは美奈のもとに駆け付けた。




「おそーい!」

「ご、ごめん」


階段を下って、ベンチに行くと、美奈が頬をプクッとさせ、不機嫌そうに座っていた。

隣には、休憩はすんだのだろう、冬や幸也が座っていた。


「綿菓子一個!」

「わかったわかった。今買ってくる」


辺りを見ると、人混みがほとんどいなくなっていた。

時間を見ると、随分と話していたらしく、時間はもう八時を過ぎたところだった。


「私たちも、美奈の綿菓子を買いながら帰りましょうか」

「そうですね」


明日街に帰るが、今回の癒菜の頼みは、どうなるか予想つかないな。

まず両親に会ったことがないから、俺はそう接すればいいのだろう。

さぁさぁ、次回どうなるでしょうね!

お楽しみにしていてください!

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