# 第十話 四人目の戦い
# 第十話 四人目の戦い
ゴゴゴゴゴゴ……
暴走したゴーレムが大地を揺らす。
高さはすでに十メートル近い。
身体中から赤い光が漏れ出していた。
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『時間がない』
アストラが告げる。
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『あと数分で爆発する』
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レインが剣を握る。
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「止めるぞ!」
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「簡単に言うな!」
リリナが叫ぶ。
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「元はと言えばお前のせいだろ!」
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「うっ……」
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図星だった。
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ガルドが笑う。
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「元気だな」
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「笑い事じゃないわよ!」
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だが。
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そのやり取りで少しだけ緊張が消えた。
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レインは前へ出る。
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「作戦は?」
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リリナは真剣な顔になる。
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さすがは天才魔法使い。
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すぐに状況を分析した。
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「あいつの胸」
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赤く光る核を指差す。
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「あれが暴走の原因」
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「壊せばいいのか」
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「そう」
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ガルドが大剣を肩に担ぐ。
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「なら俺がぶった斬る」
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「無理よ」
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「なんでだ?」
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「硬すぎる」
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ガルドがゴーレムを見る。
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そして頷いた。
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「確かに硬そうだな」
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「でしょう?」
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「じゃあ砕く」
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「脳筋!!」
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レインが吹き出した。
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その時。
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ゴーレムが拳を振り上げる。
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ドォォォォォン!!
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巨大な岩石の拳。
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全員が散開する。
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地面が吹き飛ぶ。
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「うおっ!」
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レインが転がる。
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その直後。
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ゴーレムの追撃。
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『左だ!』
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アストラの声。
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レインが飛ぶ。
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岩の拳が空を切る。
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だが。
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「レイン!」
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ミリアの叫び。
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振り向く。
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ゴーレムの背後。
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赤い光が集まっていた。
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リリナが青ざめる。
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「あれはまずい!」
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「何だ!?」
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「魔力砲撃よ!」
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次の瞬間。
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赤い閃光。
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巨大な魔力の奔流が放たれる。
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森が消し飛んだ。
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レインたちは必死に回避する。
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冷や汗が流れる。
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当たれば終わりだった。
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「どうすんだよ!」
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リリナが叫ぶ。
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「私の魔法じゃ核まで届かない!」
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ガルドも舌打ちする。
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「俺も近付けねぇ」
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その時だった。
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ミリアが小さく呟く。
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「届くかもしれない」
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全員が振り向く。
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ミリアの手が淡く光っていた。
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「ミリア?」
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彼女は少し迷う。
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そして決意する。
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「ずっと隠してたけど」
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胸元のペンダントを握る。
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「私にも力があるの」
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白い光。
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優しい光。
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温かい光。
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レインは目を見開いた。
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「それって……」
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ミリアは頷く。
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「王家の守護魔法」
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空気が震える。
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「封印を守るための力」
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その光がレインを包む。
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すると。
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アストラがさらに輝いた。
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『これは……!』
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レインの身体が軽くなる。
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力が湧いてくる。
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「すごい……」
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ミリアは微笑む。
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「レイン」
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「お願い」
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「みんなを守って」
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レインは笑った。
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「任せろ」
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怖くない。
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一人じゃないから。
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仲間がいるから。
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ガルドが大剣を構える。
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リリナが魔法陣を展開する。
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ミリアが祈る。
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そして。
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レインがアストラを握り締める。
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四人の力が一つになる。
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英雄の旅が始まってから。
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初めての本当のチーム戦。
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その幕が上がった。
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# 次回予告
## 第十一話 四人の絆
レインたちの総力戦!
ガルドの剣!
リリナの魔法!
ミリアの守護の力!
そしてアストラの輝き!
暴走ゴーレムとの決着の時が迫る!
だが戦いの後、リリナの過去に関わる人物が現れて――。
次回――
**『四人の絆』**
「一人じゃ無理でも、四人ならできる!」
仲間と共に掴む初めての勝利!




