45-4・刃吾幻の切り札~ものすげーキック
ゲンジ(紅葉)は地面に突っ込んだまま動かない。美穂、麻由、真奈、バルミィ、ジャンヌ、皆が、ゲンジが敗北した事を受け入れるしか無かった。
「・・・紅葉っ!」
堪えきれなくなった麻由が、地に伏したゲンジを庇うようにして刃吾幻の前に立ち、Hスマホを翳す!
「ん?どういうつもりじゃ?
これは、わらわと、ゲンジの一騎打ちの場じゃ。そなたの出る幕ではないぞ」
「か、関係ありません!私は、紅葉と貴女の賭けには賛同していません!
だから、紅葉がダメなら、私がっ!」
「ほぉ?よく吼えた、小娘。
初戦で真っ先に倒され、今は、ゲンジの惨敗を目の当たりにして、
わらわが怖くないのか?」
怖くて仕方が無い。足なんて、周りが見て解るくらい震えている。だけど「紅葉が負けたので、皆の変身アイテムも、バルミィのUFOも、ジャンヌの命も、はいどうぞ!」と渡せるわけが無い。
見かねたバルミィとジャンヌが、互いの眼を見て頷き合い、駆け出して麻由と並んで構える!
「ボクも、麻由と同じばる!この勝手な賭けを了解した覚えは無いばる!」
「むざむざと、存在を消されるつもりは無い!我が命は我が剣で守る!」
美穂も麻由達と並んで紅葉を守りたいが、自分が本調子ではない事を把握していた。退院直後にヴァルカンを使った疲労が、まだ残っている。
「くそっ!病室に逆戻りすっかな!」
腹を括った美穂は、あえて麻由達のところには行かないが、サマナーホルダを握りしめて、刃吾幻の動きを警戒する!
そして・・・。
「紅葉ちゃん!なんで倒れてんのっ!?なんで負けてんの!?
『刃吾幻より強くなる』って言ったじゃん!
『なんとかなる』って言ったじゃん!
『超頑張る』って言ったじゃん!
やっぱり適当な事を言ってただけなの!?いい加減な事ばっかり言ってたの!?
紅葉ちゃんの嘘付きっっ!!」
真奈の怒鳴り声が採石場に響き渡る!
(ァタシ、嘘つきぢゃないモン・・・ァタシ、超頑張るモン・・・)
その声は、やけに遠いが、ゲンジの耳には聞こえていた。
麻由達が、代わりに刃吾幻と戦おうとしている声も、なんとなく聞こえた。
倒れるくらいに頑張ってくれた美穂には感謝している。美穂のおかげで薙刀が上手くなった。トンファーを使うってアドバイスもくれた。美穂の代わりに模擬戦をしてくれたジャンヌとバルミィにも感謝している。おかげで、妖力で武器を強化して、刃吾幻と対等以上の接近戦ができるようになった。麻由にも感謝している。麻由のおかげで、ローリングウルティマバスターを使えるようになった。
「・・・マユっ!」
4ヶ月前は何も出来なかったのに、いつの間にか皆と肩を並べている。サトリ戦ではウルティマバスターの弱点をアドバイスしたけど、模擬戦では麻由独自のやり方で攻略された。真面目で努力家でドンドン強くなっていく。
紅葉は努力が苦手だけど、麻由には負けたくない。今は、自分が刃吾幻と戦う時だ。タイマン勝負をしているんだ。麻由に庇われて「ありがとう」なんて言って寝てられない。
「・・・マナっ!」
勝つ約束をした。生身のまま戦場に来るのは怖いはずなのに、いつも一緒に居てくれる。格好悪いところは見せたくない。愛想を尽かされたくない。ずっと仲間のままでいたい。自分なりに頑張ってるとは思うけど、まだ「超ガンバる」は出来ていない。「勝つ」って約束したんだから、何が何でも勝つ!
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紅葉の目の前に、再び十二単の紅葉が立っている。
「よくワカンナイけど、オマエゎァタシなんでしょ!だったら、力を貸してっ!」
「もちろんぢゃ。ヮラヮゎ、オマエぢゃからのう。
マユが、光のパワーアップ(インドリア&ブラフマン)を意識するように、
オマエゎ、オマエがヮラヮってことを意識するのぢゃ」
「んっ!!ワカッタ!ところでさっ!オマエの名前ゎ!?」
「はぁ?今更何を言っておる?ヮラヮゎオマエ・・・紅葉ぢゃ」
「そかっ!よろしく、もみじっ!」
途端に、美穂&麻由&バルミィ&ジャンヌ、そして真奈の声が、近くで聞こえるようになる。皆の意思や願いが、力を与えてくれるような錯覚に陥る。
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「んぁぁっっっ!!ァタシ、まだ負けてないっっ!!
まだ・・・マナとの約束、守ってないっ!!」
既に戦闘不能と思われてたゲンジが立ち上がった!
「紅葉っ!」×3 「クーチャン!」 「紅葉ちゃん!」
ローリングウルティマバスターを破られたゲンジには、もう、刃吾幻に叩き付ける技が無い。根性だけではどうにもならない。誰もがそう感じていた。だけど、ゲンジだけは違った!
「ほう?まだ立ち上がるか?」
「こんな・・・こんなヘナチョコな攻撃なんか、効ぃてなぃもんっ!!」
「強がっておるが、そろそろ限界であろう?」
「まだまだ戦ぇるもんっ!!こっから本番だもんっ!!」
発動のスイッチは、ローリングウルティマバスターと同じで良い。ゲンジの本能も、そう言っている。ただ、攻撃手段は変える。ぶっつけ本番で、使った事の無い必殺技を開発するなんて常識で考えれば無謀。
「ぅんにゃ、出来るっ!」
昨日の特訓の後、紅葉は麻由に「何故、キックを多用するのか?」と聞いた。麻由は「あまり意識した事が無かった」「なんでだろう?」と、自分のことなのに首を傾げた。理論派、且つ、接近戦や肉弾戦が苦手な麻由が、何も考えずにキックをしていたなんて不思議だったが、代わりに美穂が教えてくれた。
蹴りは、全体重を足の裏に集められる。跳び蹴りならば、腰が退けてようが関係無く、全体重と突進力を相手に叩き込める。そして、先端が足の裏のみの為、頭から突っ込むより空気抵抗を受けにくくスピードが出る。ただし、司令塔たる頭が後ろに位置する為、回避された時の咄嗟の判断力は、頭から突っ込む体当たりより遅くなる。要は、接近戦が苦手で瞬発性に欠ける麻由は、一番効果的な肉弾戦を無意識に選択しているのだ。
「条件は全部揃ってるっ!
『武器に妖気を集める』と同じようにして
『ローリングウルティマバスターの破壊力』を一箇所に集めるだけ!」
刃吾幻は、アクセルを凌がれるとは思っていなかった。初戦と今日のゲンジでは、戦い方や粘り強さは別人のように思える。手札が何も無いはずのゲンジから、「何かを仕掛けてくる迫力」を感じる。
「友情パワーなど・・・ただのお伽噺。だけど、あの子は・・・」
紅葉の仲間達は、ゲンジとは離れたところに立っている。だけど、刃吾幻の目には、仲間達がゲンジに肩を貸して立ち上がらせているように見えた。これが、有紀がまだ戦力の全盛期にもかかわらず、後任に譲って一線を引いた理由。酒呑童子によって有紀に宿り、紅葉に引き継がれた力。
(どんな攻撃をしてくるつもりか・・・見てみたいものね。
その為には、あと一押し追い詰めるべきかしら?)
決断をした刃吾幻が大型の銃=ブラスターを取り出し、ケーブルを引っ張り出してベルトのコネクタに接続!起動してロックを解除した!
「ハァァァッッ!!」 《BLAST!》
ブラスター内のエネルギーが刃吾幻に流れ込んで、全身からスパークが発せられて、青い全身が赤く発光!戦姫・刃吾幻ブラスト(ハーゲンブラスト)にフォームチェンジをする!
「宿敵に敬意を表して、わらわの最強形態で決着しようぞ!」
大型の銃=ブラスターの銃口から、巨大なレーザー剣を放出!刃吾幻ブラストの全身に発生しているスパークはガルヴァーニ電気に変換され、アクセルとは違う効力で刃吾幻の反射神経や筋肉を活性化させる!
「これで終わらせようぞ・・・ブラストサーベル!!」
ゲンジの視界の片隅に仲間達の姿が見えている。巨大剣を手にした刃吾幻が目前に迫ってくる。刃吾幻がとんでもない奥義を発動しているのは解っている。だけど焦りは無い。やるべき答えは見えている。
時が遅く流れ、体内の鼓動だけ聴こえ、自分以外がゆっくり動いてるような気がする。
目前に迫った剣を紙一重で回避。外した刃吾幻が上昇して、崖に上に着地してブラストサーベルを構え直す。
「みんなとの約束は・・・守る!」
マスクの下で紅葉の瞳が、光沢と赤色のオッドアイに変化!崖の上の刃吾幻ブラストを真っ直ぐに睨み付けた!
過去に紅葉は「自分が人間じゃない様な気がする」と悩んだことがある。でも大丈夫。自信を持って受け入れられる。「人間じゃない様な気がする」と告白したのに、仲間達は「それがどうした?」って態度で受け入れてくれた。
「ァタシゎ、1人ぢゃないっ!!んぁぁぁっっっっっっっっっ!!!!」
大きく気勢を上げ、刃吾幻が立つ崖に向かって突進を開始するゲンジ!
酒呑童子と退治屋エリートから受け継いだDNA。鬼の力と人の心。それを奇跡的に結びつけた紅葉を認識した途端に、今までに感じたことのないパワーが全身に漲る!
(えっ!?その力、まさか!?)
ゲンジの発する妖気が跳ね上がり、ローリングウルティマバスター発動時の妖気量を超える!刃吾幻は、ゲンジの潜在能力を知っていたが、それでも狼狽をする。この力の発動は、今の紅葉では、まだ無理と思っていた。
「イクサヒメゎ・・・・越ぇなきゃぃけなぃ壁っ!!
でも、ゎざゎざ高ぃ壁ぉ昇って越ぇるなんて、ァタシゎ面倒くせ~から嫌っ!!
どんなにブ厚い壁だろぅと、ァタシゎブチ破って突き抜けるっ!!」
「はぁ?」
「だって、そっちの方が楽だし近道だからっ!!」
言ってる事は色々とおかしいが、仲間達は「紅葉らしい言い分」と妙に納得する。むしろ、その論理を言い切ったゲンジが頼もしく思える。
ゲンジの左手甲のYスマホのモニターが輝いて≪Limiter Cut≫と機械音声を発する!
「んおぉぉぉぉっっっっっっっっっ!!!!」
「来るかっ!!はああああっ!!!!」
全身に莫大な妖気を纏ったゲンジがジャンプ!同時に刃吾幻も飛び上がった!跳び蹴りの体勢になったゲンジが突き出された右足の裏に、全エネルギーが集中される!更に、錐揉み状に回転!
右足に集まった妖力が溢れ出し、円錐状に放出されて推進力の役割を果たしつつ、ゲンジの全身を守る!死角と言える場所は真後ろのみ!だが、ウルティマバスターよりも猛スピードで迫ってくる跳び蹴りは、真後ろの死角に回り込む追尾を許さない!横から叩こうにも、高速回転する妖気に触れたら、如何に刃吾幻と言えど弾き飛ばされる!これが、仲間達との特訓で得た到達点!
(・・・迎撃は不可能だけど、回避は可能)
アクセルを発動すれば充分に回避できる。技の習性を考えれば回避をすれば軌道変更は不可能。だが、刃吾幻は避ける気は無い。「娘が土壇場で覚醒させた奥義と真っ向勝負をしたい」と考える。
「妖力の起点になっている“円錐の頂点”を叩くっ!」
キックの体勢で巨大ドリルと化したゲンジと、巨大剣の先端を向けて突っ込む刃吾幻との距離が縮まる!
「はああああああああっ!!!!」
「ものっっっすげぇぇぇぇモミジキィィィィィィィィィィッッック!!!!!!」
超大技同士が真っ向から激突!轟音と共に衝撃が拡散する!
「やばいばるっ!みんな、ボクの後ろに!!」
バルミィが、咄嗟に8mに巨大化をしてバリアを張り、仲間達の盾になる!直後に、奥義同士の激突に巻き込まれて飛んだ大小の石が降り注いだ!
果てしなく長く感じる数秒が経過して静かになる。仲間達が巨大バルミィの物陰から様子を伺ったら、2人は数mの間を空けて地に這い蹲って肩で息をしてた。
「ぬぇぇぇぇぇっ」 「・・・くっ」
2人は震えながらも、気力で立ち上がって睨み合う。
「やるのう・・・まだ立ち上がるか?」
「もちろん、立ち上がるっ!だって・・・まだ、イクサヒメ倒せてなぃ」
「無理をするな。もう限界じゃろうに」
「んぁっ!ァタシゎまだっ!」
「今日のところは、引き分けで手を打たぬか?」
「・・・んへぇ?ひきわけ??」
「そうじゃ、引き分けじゃ」
「なら、ァタシやみんなの変身アイテムや、バルミィのUFOゎ!?」
「ふん!いただきそびれたのう」
「そっか・・・いただかないんだ?なら引き分けにしたげるっ!
んへぇぁ~~~~~~~~~~~・・・良かったぁ~~」
ゲンジは脱力して腰を降ろした。同時に変身が強制解除される。強がっていたが、既に体力の限界を超えていたのだ。それを見た刃吾幻も、変身を解除して幽姫の姿に戻る。
「次に会う時は、残らずいただくぞよ」
「させなぃもんっ!次までには、ァタシの方がスッゲー強くなってるモンっ!」
「わらわとて同じじゃ。
再び、修行の旅に出て、そなたを叩き伏せるほどに強くなる」
「ァタシが勝つもんっ!!
イクサヒメの何倍も強くなるために、
ァタシも修行の旅に・・・・・もがもがぁっ!」
慌てて割り込んできた美穂&真奈が、紅葉の口を塞いだ。
「あ~~~~~~~~~~っ!今の発言は無し!
紅葉っ!オマエ、学校があんだろうっ!」
「学校なんかより修行の方がっ!」
「紅葉ちゃん、まだ懲りてないの!?バカすぎるってばっ!」
勝手に他人の物を賭けて大騒ぎになったばかりなのに、今度は売り言葉に買い言葉で修行の旅に出る気なのか?もう少し考えてから喋ってほしい。バカ娘の発言には、幽姫もブチ切れそうになったが、今は有紀ではなく幽姫なので怒りを堪えた。
美穂が恐る恐る幽姫に視線を向ける。
(あら、この子、私の正体に?)
美穂は、幽姫の正体に一定の予想をつけていたので、紅葉の暴言を諫めたのだ。
それまで尊大だった幽姫が、目で「内緒」と語って微笑を浮かべる。それを見た美穂は「やはり予想は当たっていた」「刃吾幻は敵ではなかった」と判断して、安堵の表情を浮かべた。
「さらばじゃ」
幽姫がバイクの元へ歩いて跨ろうとしたら、紅葉がふらついた足取りで駆け寄ってきた。
「ちょっと待って!また・・・会えるよね?」
「気が早いな。もう、再戦の約束か?」
「よくワカンナイっ!再戦でも、お食事会でも何でもイイっ!」
「・・・ん?」
「ァタシ、イクサヒメのことスキだから、また会いたいのっ!」
「・・・・・・・・・・・・・」
ドストレートな表現に、幽姫の方が照れてしまう。微笑んでから、バイクに跨がってヘルメットを被り、エンジン始動。「いずれ、また」と曖昧に再会の約束をして、派手なホイールスピンで地面を抉りながら急加速して去って行った。紅葉と仲間達は、幽姫が見えなくなるまで見送る。
「やったな紅葉!」
紅葉が振り返ったら、美穂が手を上げて立っている。
「んへへっ!」
寄って行ってハイタッチ。続けて隣の麻由にハイタッチをしようとしたのに、ノリが悪い麻由はハイタッチを回避して、もう片方の手を握り締め、「お疲れ様でした」と労う。ジャンヌは、紅葉の肩をポンポンと叩いて健闘を讃え、バルミィは紅葉とハグをした。そして最後に、紅葉と真奈が片手で勢い良くハイタッチ。小気味の良い音が空に鳴り響く。
「超頑張ったね、紅葉ちゃん!」
「んっ!マナとの約束だからねっ!」
「あの刃吾幻を相手に引き分けなら、上等ばる~っ!!」
「ただまあ・・・『ものすげーモミジキック』は格好悪すぎだよ、紅葉ちゃん」
「インフィニティ(無限)・スマッシュというのはどうだろうか?」
「ものすげーモミジキックでイイよぉ。
だって、モミジが力を貸してくれたんだもん」
「そもそも、『もみじ』と言うのは?」
「良くワカンネっ!」
「なんだそりゃ?」
「どっちのネーミングにするか、多数決で決めようよ」
多数決の結果、
ものすげーモミジキック:1票、インフィニティ・スマッシュ:5票。
紅葉は不満そうだが、奇跡の奥義の名前が決まった。
―数時間後・源川家―
「・・・・・・・ん?」
有紀がソファーで目覚めたら、とっくに陽が暮れていた。キッチンから食材の匂いがして、紅葉の鼻唄が聴こえる。帰宅してソファーでリラックスしたら、そのまま寝てしまったようだ。起き上がったら、紅葉が掛けてくれてた毛布が絨毯に落ちる。拾って畳んでいたら、エプロンつけた紅葉がキッチンから元気に寄って来た。
「ぁ、起きたっ!晩ごはんの支度、ゃっとぃたょ~っ!」
「・・・・ありがとう」
「ママどしたの~?具合ゎり~の?」
「いや、そんなんじゃないけどね」
「ぁ、ホントっ!良かった~っ!」
紅葉が再起不能にならないように一定の手加減はしていたが、手札を使い切るほどに追い詰められて、実際には紅葉以上に消耗をしていた。アクセル多用とブラスト発動の結果、変身ツール&アクセル&ブラストユニットはオーバーロードをしてしまい、修理の為に粉木に預けてある。
「急にどうしちゃったの?」
「ん?なんか良く解んないけど、ミホがね、
『今日ゎママのお手伝いをしてやれ』って言ってたの」
「あら、美穂ちゃんがねぇ。私も手伝うわ・・・・何作ってたの?」
「海老グラタンと牡蠣フラィと鯵フラィと牛カツと
ォニォンリングとポトフとシーザーサラダと・・・」
「はあああっ!?ちょっ、ストップ!!」
色々と献立を考えて買い揃えといた3日分の食材が、全て下拵えされてテーブルに並んでいる。全部食べるつもりか?本当に必要だったのは、新必殺技ではなく燃費改善の特訓だったかもしれない。眩暈がした有紀に向かって、紅葉は呑気な声で「パパゎ何時に帰るのかな~?」なんて言ってる。




