第8話 友達
「か、神様!?」
「そうじゃ、神様じゃ。」
「ボイスチャットって・・・」
「良いじゃろ?ビデオ通話もできるぞ?」
「結構です。」
「ところで神様。ちょっと説明不足じゃない?」
「フォッフォッフォッ。全部聞いたらつまらんじゃろ?」
「いや、教えろよ!」
「あの凄い力、いったい何なの?」
「アレは、お主の固有スキル『羞恥心』じゃ。」
「羞恥心??」
「そうじゃ。パンツを見られて恥じらう心が、お主を覚醒させるのじゃ。」
「はぁあ??」
「ちなみに、ズボンを履くと著しく弱体化する制約付きじゃから、ずっとスカートを履くように。」
「え?ちょ、な・・・何言ってるの?」
「何がじゃ?ズボンなんて、ち~っとも可愛くないじゃろが。」
「・・・こんのぉ、エロ神ぃぃぃっ!!!」
キーーーン
「急に大きい声を出すな。耳がキーンってなったじゃろ。」
「もういい。はい、バイバイ。」
「待て待てーーい!」
「大事な用事があるのじゃ。」
「何よ?」
「どうしても、お主のもとに送れとうるさい奴がいてのぉ。」
「どういうこと?」
「まぁ見ればわかるじゃろ。ギフトボックスに送っといたからの。」
「ギフトボックス?」
「それじゃあ、またの。バイバイじゃ。」
ステータスウインドウにプレゼント箱のようなアイコンがある。
「ん?なんかチカチカしてる。これかな?」
「ポチッと。」
ドーン!
「よう!和代・・・じゃなかった真白か。」
「え?お母さん??」
真白の目の前に、不気味な人形が現れた!!
「誰が不気味じゃ!シバキまわすぞボケコラ!」
「お、お母さん?」
「久しぶりやな!元気か?」
「え、喋ってる?てか口わる!」
「お前がいっつもゲームしながら悪態ついてるから、こうなったんやんけ!」
「あ~・・・ごめんなさい。」
「でも、う~ん。こんなのお母さんじゃない。」
「そらそや!お前が勝手に、お母さんて呼んでただけやし。」
真白が和代だったころの話―――
和代は幼い時に母を病気で亡くしている。
母は亡くなる前に「お守りに。」と言って、ペリドットという宝石をくれた。
ペリドットは『太陽の石』と呼ばれ、邪悪を退散させるお守りだそうです。
和代は趣味で人形を作っていた。
フェルトに綿を詰めて成形。
目には木製のボタン、口は刺繍でギザ歯にしてある。
手足は組みひも。先端に大きめのビーズを付けている。
良く出来た1体に、母の形見のペリドットを入れ込んだ。
その人形を「お母さん」と呼んで、色々お話しをした。
ず~っと一緒だった・・・
「何なのよ!アンタ。お母さんじゃなかったんじゃん!」
「まぁいいじゃねぇか!マブダチだろ、俺たち。」
「マブダチって・・・」
「こっちの世界でも、ヨロシクな。」
「・・・よろしく、マミー。」
「な?マミーってなんやねん!」
「もうお母さんって呼べないし、アンタちょと不気味だし。」
「お前が作ったんやろ!まぁええわ。好きに呼びぃや。」
マミーが仲間になった!
「真白~、起きてるか?」
扉の向こうから、美桜の声が聞こえる。
「どうぞ~、入って~。」
「おはよう、真白。体調はどうだい?」
「うん、すっごく良いよ。美桜が運んでくれたの?」
「ああ。昨日はありがとう。命を救われたよ。」
「何言ってるの、こちらこそだよ。」
「真白は強いんだな。驚いたよ。」
「いやいやいやいや。たまたまだから。もうないから。」
(もうパンツ見せないから!)
「そんなことより約束、覚えてる?もう友達だよね?」
「え?ああ、友達・・・いいのか?」
「もちろん!やったね♪」
コホン。
「では、あらためまして・・・」
「フローレンス・真白・アルメリアだよ。よろしくね。」
手を差し出す真白。
「私はミオルディア・セレーネ。よろしく。」
2人は握手を交わした。
「ん?セレーネ・・・ちゃん?」
見る見る顔が赤くなる美桜。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。」
「せ、セレーネは響きが可愛すぎて私には・・・」
「今まで通り、ミオと呼んでくれないか?」
「もちろんだよ、美桜♡」
美桜が友達になった!




