表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地味な平社員の俺が、何故か美人上司と社内のアイドルに迫られている件  作者: おとら@9シリーズ商業化


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
45/63

森島さんによる質問攻め

 そのまま、森島さんに付いていくと……。


 とあるカフェの前に到着する。


 そこはオープンカフェのようで、店内か外か選べるようだ。


「どうしますー?外にします?」


「そうだね……天気もいいし、そうしようか」


「わかりましたー、じゃあ……あの端っこ空いてますね。あそこで座っててください」


「ん?……注文はどうするんだ?」


「私がしておきますよー。ミルクティーやコーヒーが美味しい店なんですけど……どっち派ですか?」


「コーヒー派だな……」


「じゃあ、それで。行ってきますねー」


 森島さんは、軽快な足取りで店内に入って行った。


「……楽だな……いや……俺がとろくさいから、森島さんが気を遣ってくれたんだろうな」


 そんなことを思いつつ、テラスの端っこに座る。




 五分ほどで森島さんが戻ってくる。


「お待たせしましたー。さあ、どうぞ」


「ありがとう、森島さん。お金はいくらだい?」


「それくらい平気ですよ。今日は、私が誘ったんですから」


「それはダメだ」


 俺は、なるべく強い口調で言う。

 多分、なあなあにされると思ったからだ。


「……ふむ……わかりました。では、後でケーキを奢ってください」


「よし、それならいい」


「しっかりしてますねー?」


「普通だよ。差別をするつもりはないけど、対等であるべきだ」


「……育児とかやってくれそうですね」


「はい?」


「いえいえー。時間もあれなんで、早速相談ですけど……」


「ああ、俺で答えられるかわからないが……」


「結婚ってどう思います?」


「……いきなりだな。もう少し詳しく言ってもらえるかい?」


「そうですねー……まずは、したいですか?26歳の一般論として」


「そういう意味か……正直、考えたことないな」


「やっぱり、男性はそうなんですかねー?」


「というと?」


「私はさっさと結婚したいんですけど……同年代となると、中々いなくて」


 なるほど……そういう相談か。

 たしかに、俺は歳が近いしな。


「あぁ……そうかもな。歳上じゃダメなのか?経済力もあるし、森島さんなら可愛いからモテるだろうに」


「……ありがとうございます。あんまり上すぎるのはちょっと……ただ、会社でも声をかけてくるのが、そういう方達なんですよー。断り辛いですし、めんどくさいです。まあ、結婚相手を探している私が言えたセリフじゃないですけどねー」


「……そうか」


 ……こういう時、なんていえばいいんだ?

 気の利いた言葉なんか出てこないぞ?


「まあ、水戸さんみたいな人もいますけどー」


「俺?」


「ええ、女子社員をそういう目で見てないので。かといって、冷たいわけでもない。平等に扱ってくれる感じですかね?」


 ……最近は、自信がないけどね。


「そういうわけではないよ。ただ、我慢……そういう意識をしてないだけだし。そりゃ、仕事してる仲間だし……」


「なるほど……そういう感じですか。水戸さんは……結婚するとしたら、相手はどんな人がいいですか?」


「うーん……あんまり考えたことはないが……」


「ええ、わかってますよ。だから、なんとなくで」


 あれ?なんか……いつのまにか、俺への質問になってる?


「……一緒にいて楽しいとか、ドキドキするとか?」


「それって必要ですか?」


「え?」


「それって恋人の条件じゃないですか?」


「……ちょっと、待ってな」


 ……言われてみると……恋人と結婚は違うのか。


「個人的には……話してて楽で、気を使わない人が良いと思うんですよー。ドキドキや楽しいっていうのは、一時的なものですからねー」


「……一理あるな、随分と現実的なんだね?」


「ええ、そんなものですよー……女子って」


「はぁ……まあ、聞いたことはあるが……」


 姉貴も似たようなこと言ってたし……。

 しかし……これくらいはっきりしていると清々しいな。


「で、どうですか?」


「うーん……否定も出来ないってところかな?」


「なるほど……歳上と歳下はどっちが良いですか?」


「はい?……どちらでもないな……ただ、同い年以外とは付き合ったことないな」


「ふむふむ……なしではないと……」


「えっと……」


「女性社員から告白されたらどうします?うちの会社の社員としての一般論として」


「……困るかもな……社内恋愛は難しいしな……」


「うむ……」


「えっと……」


 さっきから、なにを聞かれているんだ?


「あっ、すみません。水戸先輩って話しやすいんで。もしかして、お姉さんとかいます?」


「ああ、いるよ。2人兄妹で、姉貴がいるな」


「道理で話しやすいわけですねー……末っ子長男ですか……」


「あんまし言われたことないけど……」


「じゃあ、相性がいいんですかねー」


 ……確かに、楽ではあるな。

 空気感というか……気を使わない感じで。


「まあ、楽ではあるかもな」


「ふむ……とりあえずはこんなところですかねー」


「……よくわからないが……相談になったのか?」


「ええ、同年代の意見が聞きたかったので。水戸先輩、ちゃんとまじめに考えてくれましたし……ありがとうございます」


「なら良かったよ」



 その後、お互いの趣味や、軽い雑談をした後……。


「さて……じゃあ、ケーキ食べますか?」


「ああ、そうしようか。何が良い?」


「チーズケーキ一択です」


「おっ、いいね。俺はモンブランにするかね」


 俺は席を立ち、店内へと向かう。


 ……結婚と恋愛は違うか……。


 相談しようと思った内容とは違うけど……。


 中々考えさせられる言葉だったな……。


 女性ならでは意見というか……。


 うん、今日来て良かったな。


 森島さんも、話してみると良い子だし。


 普通に楽しんでいる自分がいるし。


 俺は並んでいる間に、そんなことを思うのだった……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ