12話 クラス
「気は済んだか?行くぞ。」
「…………分かったよ比呂……。」
学校に着いたらいきなり怒鳴られました次郎です……
「おい涼、サッカー部から熱心な勧誘が来てたな?」
「お、俺か!?いや明らかに次郎の方を見てただろう?」
言われてみれば、そうかもしれないが。正直サッカーなんて家の敷地内と体育の時間くらいしかしたことないんだけどな……、いくら才能が有るからと言っても練習はしていないから上手くは無いしな……どういう事なんだろうか?
「そうかもしれんが、当の本人は教室に向かっちまっているから、どのみち分からないけどな。」
「それはそうですが……。」
「大方、兄貴がサッカー部のエースだから話しかけた程度の話じゃないか?それより早くクラス分け見に行こうぜ。」
「……そうですね、しかしかなり失礼な態度でしたね。」
まぁ怒鳴ることは無いよな、というかこれ以上あの完璧超人との比較対象を増やしてたまるか、ただでさえ学業と稽古事で比較される毎日だというのに……部活選択の自由を我に!
……まぁどのみち帰宅部になりそうなんですけどね、文化部にでも入ろうかな?よし今度料理系の部活の見学に行こう。転生してからずっと料理をさせてくれないから、腕が鈍って仕方がない。
「……それだけサッカー好きなんだろほっとけよ。」
「そうかもしれませんが、まぁ彼女が居なくて良かったですね。」
「まぁ誰の事でしょう、刑部君?」
おいおい噂をすれば何とやらかな。涼の後ろから彩ちゃん登場。
「うぅわぁっ!?」
涼驚き過ぎ、中学校以来まともに会っていないから油断していたのだろうか?尋常では無く驚いていたな……こんなに驚くなら教えてあげれば良かったな……。
俺の位置からだと見えていたんだけど、涼は後ろを向いていたから気づかなかったみたいだ。ただ彩も気配と足音を消して近づいてきているのも原因だが……
「えっと三井様はもうクラス分けは見られましたか?」
露骨に話題を変えるなぁ、しかし涼もタイミングの悪い奴だ、彩と相性が悪いのだろうか?
「……これらからです、次郎様一緒にに見行きましょう。」
「……わかった行こう。」
しかしナチュラルに腕を組むのは恥ずかしいですので、辞めてください。
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「……………………。」
無言が怖えぇよ。
見事に男組みと女組に分かれていました。とりあえずフォローしておこうかな、無表情の顔が般若みたいになる前に。
「彩、来年は同じクラスになれますよ……。」
「そうかもしれませんけれど……刑部君変わって下さい。」
「えっそれは無理かと思ぃますよ……。」
なんという無茶振り中学での三年間が奇跡だったんですよ……四人が三年間、全部同じクラスは流石に作為的な物を感じたけど、まぁ高校では採用されなかったのかも知れないなぁ。
「雅美ちゃんどうしてだと思いますか?」
あのプレッシャーがあふれ出て、こちらまで被害が……と言いますか雅美ちゃんに聞いても仕方がないでしょ。
「え~と、そぅですねぇ……いえ、あのぅ。」
やっぱ、すっげぇ困ってんじゃん。とりあえず俺が言うしかないか。
「彩香。」
「……はい。」
「今年は残念だったけど、来年があるさ。始業式もあるから教室に向かおう。」
流石に初日に遅刻は嫌だ。
「……分かりました。」
まぁ可哀そうだし、飴もあげておこうかな……。
「ところで、今日の午後は空いている?」
「はいっ開けます。」
開けるのかよ!いや、今日の予定を……いやもう諦めよう。
「じゃ今日は昼までしかないから学校は無いから、三時位に会いましょう。」
「はい、楽しみです!始業式が早く終われば良いのに!」
この変化である……、校長にまでプレッシャーを送らないことを願っておこう。
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「やれやれ、ようやく式も終わったな。校長の話が長いのは、もう様式美のそれに近いな。」
結局、普通に式は長かった、仕方がないね。
「そうだな、眠くて仕方ない」
で、肝心のクラスメイトは、内部生が八割・外部性が二割か、彩ちゃんたちは二組なので当然いない。
「見かけない顔は全て外部生だろうな?」
「そうですね、留年生が居れば別ですが。外部生は……」
急に黙ったが、知り合いでも居たかな?まぁ涼の場合は野球繋がりあるから、スポーツ推薦で知り合いが居てもおかしくないな。春休み中も部活に参加していたわけだし。
「どうした?」
「……いえ朝会った者が居たものですから」
えっマジで?それは嫌だなぁ……ん……?いや居ないじゃん?
「……どこにだ?」
「あっいえ怒鳴った方では無く、一緒に居た……確かヒロと呼ばれていた男子生徒です。」
なんだそっちか、なら害はないだろ。
「そうか。怒鳴った方じゃないなら良いじゃんか。」
「……そうですね。」
さて朝は確かに色々有ったが、三時から何処に行くかね?




