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三十九話

ちょっとだけ注意が必要かもです。

 建物、それも地下以外を調べ上げた勇者達だが、その結果はと言うと余り進展する様なものは無かった様で……。


「日記処かメモ帖も無かったか」

「と言うよりも、生活した形跡が一切なかったっすね。部屋も殺風景と言うか……ベッドとランプがある程度みたいっす」

「……お風呂も台所も無いもの。本当、なんの建物なのかしらね」


 領主による人形の為の建物。ならば良いのだが、その割には盾物自体が大きすぎる上に、建っている場所が村の中央だ。実に不自然な話である。

 もし、何かあった時の為に建てた避難所と言うのであれば、風呂は未だしも調理場や食料庫が無いのは明らかに可笑しい。

 なので、調べてみた結果。残ったのは不気味な建物だという事だけだろうか。


「上に情報が無い以上……残るは地下のみか」

「少しでもなんらかのヒントが欲しかったっすけどね」


 これ以上調べても何も出ないだろう。そう考えた勇者達は、最後に残った地下を調べるべく移動を開始する。


「それにしても、まさか全ての部屋に人形が有るとはな」

「……それを見るたび、姉さんの奇行がすごかったすね」

「ちょっとやめてよ! そんなに可笑しい行動してないわよ!」


 奇行と言えば奇行だろう、ただ驚いただけと言えばそうかもしれない。

 ただ女魔族の行動が、部屋の扉を開け中に有る人形を目撃するたび、叫びながら男魔族を力の限り掴むか、勇者に思いっきり抱きついていただけだ。

 人がそれをみれば、実に可愛らしい女の子的な行動だというだろう。……ただ、男魔族の腕の痣さえ見なければ。


「……まだ、この痣が治らないっすよ。回復魔法も掛けたはずなのに」

「うぅ……それは、きっと何か呪いとかじゃないかしら!」

「人形の呪いっすか? だとすると、姉さんも……」

「あぁぁあぁぁぁぁ! キコエナイ!!」

「……全く。二人共その辺にしておけ。そろそろ着くぞ」


 勇者は二人のそんなやり取りを影で楽しみながらも、目的地の扉の前にたどり着いた為に、気を引き締めるべく二人に声を掛けた。


 三人の目の前には、厳重に鍵が掛けられた鉄で出来た扉。なぜ厳重に見えるのかと言えば、この扉には鍵穴が大量にある。


「……鍵か。そんな物あったか?」

「建物内には有りませんでしたね。恐らく此処に入る人間が常に持ってるんじゃないっすかね」

「そうなると、ちょっとめんどくさいわね。……扉を破壊しても大丈夫かしら?」

「ま、此処は俺の出番っすね。破壊で起動するトラップもあるでしょうし……ここはちょちょいのちょーいっとピッキングしますかね!」


 罠の危険も考えて、扉の破壊はやるべきでは無いだろうと、男魔族が道具らしき物を取り出して、鍵穴を調べ始める。

 うんうんと唸りながらも、鍵穴を覗いては「コレは違う」や「こっちは後」など、勇者や女魔族には理解出来ない事をしながらも、時間を掛けながら鍵穴へ挑戦している。


 そして、どれぐらい経っただろうか。勇者と女魔族がまったりとお茶を飲んでいる間に、男魔族はせっせと作業をし……。


「これで……良し!! 兄貴、開くっすよ!!」


 そう男魔族が声を出すと、扉からはガチャリと音がし、ゆっくりと開き始めた。

 そうして、開いた扉の先には……。


「これは……胸糞悪いな」


 思わずと言った感じで勇者が呟く。その呟きを肯定するかの様に、女魔族と男魔族は顔を歪めた。


 彼等が目視してしまったモノ。


 それは、ガラスのケースが所狭しと置かれており、その中には謎の液体が満たされ……その液体には村の住人だと思われる者達。

 そして……そんな彼等の体には、モンスターから入手しただろう魔石が埋められていた。

ブクマ・評価・感想・誤字報告ありがとうございます!!


まぁ、あるあるかな? とは思いますが。表現は軽くしたつもりです。

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