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週末、弥は魔物を密猟していた。
両親は彼が8歳の時、魔族侵攻の被害に遭って他界した。祖父母に引き取られたが、関係は気薄であったため、一人になるがためよく家を出ていた。
彼がいるのはとある廃ビルで、その付近では魔族が発生しているため立ち入り禁止区域となっている。密猟は単独でやる者は少ないが、立ち入り禁止区域で活動がしやすいのはメリットである。
しかし現在この地区ではある民間狩猟会社による復興作業が進められており、その中のグループの一人が、彼が発する微弱な魔力を感じとり、空間魔法で様子を見に行くことにした。
するとそこで見たのは男子高校生が密猟している姿、あたりには魔物の死骸が転がっていたがその数に少し違和感を覚えた。一人で相手するには少し多い、いや見方によっては多すぎるのかもしれない。
「君、ちょっとついてきてくれるかな。見ちゃった以上見過ごすわけにはいかないしね。」
しかし弥も弥で違和感を覚えた。
やってきた隊員が幼いからだ。身長は140cm程であり、声変わりもしていないように聞こえる。
「はい。」
初めての出来事に彼の心臓の鼓動は早くなり、彼が下した決断は驚くほどあっさりと魔法を解き、少年に従うことだった。
その後少年の空間魔法で、彼の勤めている会社のオフィスであろう場所に移動した。
そこでは折りたたみ式の机を囲むように並べられたパイプ椅子に座った大人達がいる。
「みんなごめんね、連絡した通り彼が面白そうでさー」
いちばん手前に座っている筋肉質な男は隣の空いている椅子を引いた。
「おうおう、お前のことはよーく聞いたぜ?一人で大軍相手に立ち向かうとはガッツあるじゃねえか!」
すると、ギャルという単語が相応しいような長い爪を輝かせた女がスマホを見ながら言った。
「チーッス」
弥が椅子に座ると対面には胸が目立つ茶髪の女が座っていた。
「よろしくね?」
すると少年が口を開いた。
「いやー、この子ちょっとお金に困ってるぽくてさ?この年で魔物の群れを一人でやっつけれるほど強いし、バイトとかでサポートできないかなって」
こちらに来る前に廃墟で少年に詳しく事情を説明した弥は、少年の独断で見逃すどころか働き場所まで提供してもらえることになった。
すると即座に口を開いたのは大男だった。
「面白そうだなそれ!」
「ウチは別にどっちでもいいけど」
「いいんじゃないですか?」
すると少年は言った。
「じゃあ決まりね?まあ本当はあと2人隊員がいるんだけど」
そうして弥は民間狩猟会社『虹霓』のa部隊に非正規雇用として働くことになった。




