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ラスト法国


「そういえばアイさんは俺の事をどうやって知ったんですか?」


「それは君が来たことをアテナに聞かされたからさ、あの女神は正直、ポンコツで説明が

いろいろ抜けていて信用はほとんどしてなかったけど、今回は女神に感謝だね」


「俺のことなんていってたんですか?」


「アースで新しい転生者が来て

その子は、この世界に波乱を巻き起こします

だからアイ君導いてあげて

たぶん気が合うはずだから」


俺はその言葉で一瞬不安がよぎった

なぜなら、俺はあの女神を信用していない

この世界に来るのは俺を含め、

前世での仕事は裏社会の人間ばかりだ、


あの女神はアイに導くという言葉を使い

あたかも、波乱を防ぐという意味に聞こえるように言った

だが、逆にアイが知らず知らずのうちに

波乱に導く

つまりこのままアイについていくと

おれは世界はめちゃくちゃにするという風にも

捉えることはできる。



「なるほどそれで俺にコンタクトをとったわけですね」


「そーだよ

でも想像以上だよ

フェンリルを倒す力

簡単に手に入るものじゃない

それに君の能力見た限り

カードをランダムに引いてそれにより

カードの効果を発動するというもの

カードが違えばその効果も違ってくる

という、万能性が高い能力

それに君自身の胆力がすごい

格上に突っ込むなんて普通できないよ」


「ありがとうございます

それでお聞きしたいんですが、僕の能力はバレているようだし

アイさんの能力教えてくれませんか?」



「うーんそれは厳しいね

君はまだ正式に仲間になったわけではない

それに僕も君の能力のごく一部しか

結局わかってない

それだと釣り合いがとれないよ

将来もし敵対したら

君は総合的に1番の天敵になりそうだし」


アイは俺の考えを見抜いていた

やはりこの男、すごい


「わかりました、じゃあ信用してもらえるようにがんばります」


俺は微塵にも思ってない言葉を発した

アイは自分の感情で動く馬鹿ではない

相手の心理や、今の自分の状況

相手の立場などを客観的に分析できる人間だ


ならなぜこの言葉を発したか

それはその時のアイの反応を見るためだ

例えば

アイがこれで少しでも顔を作れば

俺は信用されていない、俺はその程度の嘘の表情も見抜けないバカだと思われているということDだからだ


しかし顔を作らないならば、

顔を作ってもこいつには効果がない

と思わせれているからだ

それは能力を信用されているといっていいだろ


人間客観的完全に公平な判断はどんな人間もできない

だから信用はこんな人物でもあったほうがいい

そう考えた


アイの表情は笑顔ではなかった

信用はされているらしい


こうしてアイと俺は腹の探りあいをしながら

歩き続けて3日

ラスト法国に到着した


「ようこそラスト法国に」

入り口でいろいろなタイプの

女の子が出迎えてくれた

みんなすごい美人だ


だが

そのなかに一人だけ殺気を飛ばしてくる

人がいた


「アイ様この者はだれですか?」


「ランとりあえず殺気は抑えろ

紹介する

彼は蓮、転生者だ」


「なるほど彼が、アイ様がおっしゃっていた……


初めまして私はこの国でアイ様の補佐をさせていただいているランです。お見知りおきを」


「蓮です。

こちらこそよろしくお願いします」


「このランは俺の国のNo.2で

戦闘力は蓮より遥かに強いから、気をつけてね

それと僕のことになると、見境なくなるから」


「わかりました」

紹介が終わったあともランは殺気を緩めない

それでアイに拳骨をされてようやく消した


「じゃあ早速だが、今日はとりあえず俺の城に

来てもらう

それから明日からランに鍛えてもらえ

転生者には災厄が降りかかる

今のままでは君は自分より格上で素早い相手に

1秒ともたずに殺されてしまうだろう」


確かにフェンリルとの戦いで痛感した

運が良くfoolがでて

そのfoolの機転によってなんとか奇跡的に勝てた

だが次やったら、ほぼ確実に死ぬだろう

それにフェンリルは群れで真価を発揮する

つまり本気をだせる状態ではなかった

この提案はねがってもないことだった

「是非おねがいします」


「私の特訓で死なないでくださいね」

彼女はそう笑った

そして俺は次の日

地獄をみることになる

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