作戦
俺は6人を呼びつけた
呼びつけた場所
それは
ギルドの闘技場の中だ
これは理由がある
まずは王が絶対来ない場所
それと人に見られても怪しまれない場所
人に聞かれない場所だ
今日は
Aランクモンスターの
ギガンテスとゴブリンエンペラーの試合が
行われる
闘技場では屈指のモンスター
ここなら試合の熱気で声も聞かれない
それと王はここは身の安全のためここには来ない
もちろんアクアには対策として
フリーナと来させる
アイは自分の能力で
会場のもの達の
記憶を変え
自分とアクア達がばれないようにする
俺は到着した6人に
録音させた音声を聞かせた
「これは証拠になると思うけど
誰からきいたの?」
「この国の農業の責任者テッラから占いの報酬としてお金じゃなく王の情報を聞きました」
「なるほど、じゃあこれを僕が
この国の国民達の記憶に刻めば
作戦上手くいきそうだね」
「いえ
まだこのままだと王はアクアになる確率は
半分ぐらいです、最悪王はそのまま変わらないことも考えられる。
例え聡明といわれててもまだアクアはお若い
ですから、この国で占いの力を広めて
王を選ぶときに
誰が一番ふさわしいか
これを皆に相談されるぐらいに
なるまでは辞めた方がいいでしょう
もしそこまで力をつければ
アクアが王になるのは
ほぼ確実です」
「わかったよ
それじゃあ僕も
記憶操作による、サブリミナル効果で
行きたくなるようにアプローチしとくよ」
「ありがとうございます」
アクアはショックをうけている
やはり自分の父がエルフを追い出そうとしているのは知っていても
モンスターを利用するということは
信じられないのだろう
「アクア様ショックなのはわかりますが、
今この国を改善できるのはあなただけです
私も微力ながら力をお貸しします」
「レイナありがとう
そうだね、今このときもエルフとドワーフに
危険が訪れているかもしれない
私がしっかりしないと」
「私達にも手伝えることはありますか?」
「フリーナさん達は
ギルドのメンバーで
ドワーフとエルフの警護
それと、念のためテッラからとダストリーの回りにも警護を」
「ランさんはアクア達の警護をお願いします
当然その前にアイさんの
能力でばれないようにしてください」
「アクア達はまずは
とりあえず選挙のため
王の不正に関する書類作成
それと王に関する弾劾裁判の署名を王にばれないように集めてください」
弾劾裁判とは
日本では主に裁判官に行われる
不正があったときなどに
なんらかの責任をとらせる裁判のことだ
この世界では王の側近や王は
責任を取らせる場合
弾劾裁判が行われる
だが
1000年以上の歴史のあるこの国で王に対して
一度も行われていない
俺は
店ができる前
この国の法律関係を調べていた
俺は元々詐欺師
詐欺師は六法全書を読み漁るほど
法律などについて勉強している
だからすごい量だったが、
必要な要項は全て覚えた
「弾劾裁判なんて
歴史上一度も行われていない
そんなもの王が応じなかったら
どうしますか」
「弾劾裁判の要項には
一応王に対しても行われると書いてあります
なので国民の他、側近を味方にしてしまえば
逃げられません」
実際は
俺の元の世界では
アメリカで大統領にも
弾劾裁判はあるが歴史上有罪になった記録は残されていない
実際に行われた二回とも無罪になっている
この事からこのままでは逃げられるかもしれない
だが俺の能力で作った契約書を
使えばその心配はなくなる
「大丈夫です、そこについてはなにかまた考えときます」
「それでは各々ここからが本当の勝負です。
頑張りましょう」
「あっそういえばなんで占いを始めたと教えてくださらなかったんですか」
アクアは怒りの表情をみせる
「この作戦のためだよ
もし、俺とアクアが仲が良いとバレたら
ほぼ間違いなく
占い師として
バックアップができなくなる」
「ごめんなさい
そこまで考えときなかったです
確かにもし私達が仲良かったら
新たな王を決めるとき
不正されるかもしれないから
呼ばれないですもんね」
「わかってくれたならよかった
じゃあとりあえずみんなここで解散で」
みんなが帰る中
アイは一人残っている
「お前あんな風にもっともらしい理屈つけて
ほんとは別の理由だろ」
「なんのことですか?」
「お前のあの証拠は普通にとったんじゃ
絶対に録音できない
もし盗聴していたのがバレたとき
あいつらを巻き込まないように
したんだろ
それと契約書についても
アクア達にいってないだろ
もしいっていたらアクアの
(応じなかったらどうしますか)
なんて疑問でるはずがないからな」
「あの子は前世で俺を殺した人の俺と出会った当初に
良くにています
その人は出会った頃は仕事はできるし人望も厚い
それになにより優しく純粋だった
ですが、僕と出会い俺の嘘により
変わってしまった
人望は失い、仕事もクビになり
俺に依存する
そんな人物に変えてしまった
だから彼女にはできるだけ
俺の仕事に関わらせたくない
嘘も言いたくない
アクアが将来女王になれば
この国は変わる
そのために僕は手を汚すが
そんなこと知れば
女王になるのを
辞めると言うかもしれない
彼女も変わるかもしれない
だからこれでいいんです
あなたなら少しは気持ちがわかるでしょう」
「まあ俺もそーゆーこと
結構考えたよ
能力も悪用のためにあるような能力だし
相手は同じ人じゃない
だから例えばアクアに伝えても
アクアは受け止めてくれるかもしれない
俺も君と同じで過去の人とランを比べ
同じ失敗をしないように慎重にしてた
でもランにはバレていた
裏工作とかをしていることや
能力のこと
けどランは言ってくれた
(確かにアイ様のやっていることは
人を多少不幸にするやり方です。
ですが、私はこれまで見てきました
権力者などから解放され
幸せになる人たちを
この世界に100%の人が幸せになることなんて
ありません
ですが、あなたは自分や強きものを犠牲に
その数十倍の幸せな人を生みました
自分を犠牲にできる人がこの世界にどれぐらいいるかわかりませんが
そんな人の事をすごいとおもいますし
私はあなたのそばにこれからも居たいです)
って
確かにアクアを変えたくないきもちもわかるけど
それより
相手を信じてみることが
俺たちには必要じゃないのか」
アイの実体験は俺の心にささった
確かに俺はアクアと過去の幻影とを重ね
勝手にアクアの事を決めつけていた
だがアクアは俺より強い そんなこと
とっくに知っていたはずなのに
そう思った
「アイさんありがとう
俺すぐは治せないけど少しずつ相手を信じてみる
そしてアクアにも伝えるよ」
俺がそういうと
アイはニッコリわらい
この場をあとにした




