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悪役令嬢に転生したけど隣にいるのが最恐布陣すぎる…  作者: 蓮琉
1章 転生 そして幼馴染と親友
14/16

入り乱れ咲く舞踏会


はい。シャーロット、15歳の誕生日です。

早くないから。長かったよ?

高校生に人生もう1回って結構酷だと思うんだ。

私17+15で精神年齢32だよー。


でも確かにここ数年は静かだったんだよねぇ。

アデルが家出してきたり、2人が魔王殿下暗殺を実行しようとしたり、シオンが私を虐めるために婚約者にしようとしたり。

そんな事しかなかったです。


今日は私が主役なので、んな事は忘れた。

今年は来年から学園生活な事もあり、特別なお誕生日パーティなのだ。


舞踏会形式で夜に行われるのだ!

初めてだよ!しかも最後は仮面舞踏会らしいよ!


少々興奮気味の本日の私は、黒のイブニングドレス。

しかも大胆に露出させたセクシーなもの。

そして、飾りには翡翠を使っている。


これは15歳ならではだよね。

流石の美少女。って言うかもう美女。

成長した私の色香…は何故か漂わないけど、似合っている。


因みにカイトは白銀のスーツに金色のネクタイ。

ピカピカスタイルなので、抑え目に。

アイリスは紫の露出控えめのドレスに黒のアクセサリー。


もう分かるかな?

私達は友情の記念にそれぞれの髪や瞳の色の物を身につけたのだ。

少々渋られたが了承してくれた。


それよりカイト&アイリス&お父様のそんなに露出するな攻撃の方が説得大変だった。

アンタらは私の親か。

いや1名そうなんだけど。


「2人ともー!行こうかっ」


「はい、シャーロット様。



参加客の情報は分かってますのでご安心ください。

野蛮な輩が、麗しいシャーロット様に話しかけるなんて事はありませんから。

権力なんて握り潰して喰わせて殺りますわ」


「シャーロットの悪い虫対策も万全。


王子すら近づかせるものか…!」


…2人がこんな殺気立っているのは、15という齢が大抵婚約者を決める時期だと聞いたから。

このパーティで発表する事が多いらしい。


私の婚約者候補はアデルとシオン。

ツートップと豪華な顔ぶれだ。


アデルは私と仲が良いのと元々同い年で適当だと言われていたし。

シオンは全力で私を狩りにきてる。


そんなこんなで2人は特に王子や権力に敏感になってるのだ。

私自身はそんな興味無いんだけどね。

だがシオンは全力で拒否する。


お父様はカイトにシルヴァ家を継がせて、私を嫁にし、家族で暮らす手もあるって言ってた。


でもそれだとアイリスが可愛そうじゃん?

それにほら、カイトは幼馴染だし。

そう言った時は珍しくアイリスがカイトを励ましてたなぁ。


カイトいわく鈍感は罪らしいよ。

気を付けよう!




シャラシャラ、カツン。


揺れるのは翡翠の飾り。

鳴るのは黒のハイヒール。


私達が会場入りすると、人々の目が集まる。

主役だから当然なんだけど、他のとこ参加してもこんな感じだったりする。


まぁ、私もアイリスもめちゃくちゃ美少女だし、カイトもイケメンだからね!

注目を浴びるのは慣れてます。


通り名としては、私が『高嶺の完璧令嬢』で、アイリスが『金色の乙女』、カイトが『漆黒騎士(ダークナイト)』かな。


カイトの誰考えたんだろうね。

絶対厨二病じゃん、重度の。


「うわぁ、夜ってやっぱ雰囲気変わるねっ…」


会場は何時もの家のなんだけど、夜ってだけで全然雰囲気が違う。


窓から見える、シルヴァ家自慢の花園も、月光を浴びて光り輝いている。


ついでに用意してあるデザートも美味しそうだ。

思わずニマニマしてしまう、私は甘党なのだ。


ねっ!っと2人を振り返ると…何故か悶えていた。

おい、どうした。



「シャーロット…気にしないでいい。

可愛い過ぎるだけ…」


「わ、私も大丈夫ですわ。

直ぐに当主様に、シャーロット様専用絵師を配属するように頼んで参りますから!」


「!それ、いいね…。

他の人の目に触れないように、でも俺達が見れるように、四六時中見張ってもらう…」


「中々に気が合いますわね…ですが、その絵師がシャーロット様に害を与えないかが心配ですわ!

シャーロット様の表情を間近で見られるのなんて、狡すぎますし…」


「確かに、シャーロットにこれ以上近寄る人、増やしたくない…俺が覚える」


「カイト、貴方に今だけ感謝しますわ」


「俺もお前の頭の良さだけは嫌いじゃない」


ガっと熱い握手を交わす2人。


何やってんのか訳わかんないので、放置。

これは、ここ数年で学んだことだ。

カイトとアイリスは、偶に2人の世界に入ってしまう。


お姉ちゃん、何処で教育間違えたかなぁ。





さて、2人は置いておいて、早速デザートのエリアへ。

イチゴのやつも美味しそうだし、チョコのヤツも可愛らしい。

どうしよう、迷うぞコレ。

悩んでいると、後ろから声をかけられた。



「シャーロット嬢、お久しぶりです。

此方など、如何ですか?」



彼が手に持つのは、ショコラズコット。


上に薄い、口に含むと蕩けるようなチョコアイスが乗っていて、ホイップが贅沢に使用された1品。

ついでにイチゴも添えられている。


滅茶苦茶に美味しそうだ。


「ソレ頂戴!!」


教えてくれた彼…アデルに思いっきり笑顔でタックルする。

仕方ないでしょ、甘いは正義だもん。


ちなみにアデルは、家出してきた際に素で説教して以来、この口調で良いと言われている。


全体的に白っぽいスーツを可愛らしく着こなしたアデルは、カイトとは大違いの癒しオーラを纏っていた。


金髪に金の瞳のリアル王子様は、相変わらずのダメ王子だけど、1部の令嬢からは、子犬王子と大人気なのだ。


絶対その令嬢サディストだから逃げるんだぞ!


「お変わりないようですね…!」


私の手を握り、若干瞳に涙を浮かべながら、そう話すアデル。


いやお前1週間前にあったじゃん。

流石に1週間じゃ変わらないから。


「ええ、アデル様。

背後の殺気にお気をつけて」


ふわり、と優雅にスカートを摘み、一礼する。

よく分かってないアデルにふふ、と微笑むと、後ろを指さした。


当然ソコには、カイトとアイリス(真っ黒コンビ)

サーっと青ざめるアデルに心の中でエールを送りつつ、私は逃げさせて貰います。


これは戦略的撤退である!!


王子ですら近付けさせないって言ってたもんなぁ。

なんか見張られてるって思ってたけど、そのせいか。



私の幼馴染と親友が、ヤンデレストーカー化している件について、どうしたらいいか教えてください。




アイリスは腹黒系情報戦が得意!

苦手なのは肉弾戦だぞ!


カイトはポテンシャル高過ぎて闘いが得意だぞ!

苦手なのは完璧な作戦!



〜置いてかれた2人〜


「それでは、シャーロット様を私達が365日24時間見張ってると言うことで宜しくて?」


「うん、下手な人に任せるよりそっちのがいい。

シャーロットの魅力…絵なんかじゃ表せない」


「確かにそうですわね…!


!私の下僕から報告が来ましたわ。

虫掃除に行きますわよ、カイト」


「どれ?」


「ダメ王子ですわ」


「ん、アイツか…潰そう」


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