40話 乱獲とSP、そして。
それから10日――。さらに俺は狩り続けた。
ひたすら狩り続けた。
初めて怪鳥を倒した日から数えると―
もう15日になるか。
その甲斐あって。
俺はついにやり遂げた―。
草原迷宮の魔物3種。
大蜥蜴500匹、毛牛350匹、ボスの怪鳥30匹。
そう。
全ての打ち止めを迎えたのだ――。
狩り方はこれまでに確立したやり方をそのまま行っていた。
ボスである怪鳥は魔法使いで。
毛牛については、魔法使いでシャープネスをかけてから剣士で。
どちらも緑ポーションの消費が問題となっていたが―。
それも4日目には改善された。
そう。
SPが7になったので、スキル取得で魔力自然回復上昇を獲得したのだ。
これに魔法使いの職業効果、自然回復上昇。
そして休憩や食事の間の回復も合わせて――。
大体、一日当たり2個のポーションを節約できるようになった。
今まで魔法使いの上昇、それ単体ではイマイチ物足りなかったが・・・。
効果が重複することで、こうした結果になったのは嬉しい限りだ。
一度町に戻った時に―、緑ポーション40個は流石に買いすぎたか。
――。
「ふう。」
まあ。
こうして見ると、狩ったなー!
しかし淡々と狩り続けることに苦痛は感じなかった。
一言でいえば。うん。楽しかったな!
日々、積み上げられる討伐数。
貯まっていく素材。
そして、獲得していくSPが――。
俺に喜びと充実感を与えていたのだ。
・・・うん。
ほぼ狩る機械と化していた俺は、ちょっとハイになっていたのかもしれない。
さて。
その間にかかった日数はなんと15日。
・・・それはさっき言ったな。
うーん、長いのか短いのか。
アーレの村周辺の森に比べたら、時間はかかった方だ。
やはり他にもギルドメンバーがいて、混んでいたことが理由だろうか。
ボス狩りも、あれから譲り合うことが多々あった。
ボスが4時間ごとにしかポップしないのは辛いよな・・・。
俺のように何度もボスを狩る人は少なかったが――
午後を止め、夕方~夜を狩るようになってからは、ちらほら見かけるように。
一度だけ――。
午前中に俺がボスを倒した後、タイミング悪くやってきたパーティがあった。
うん。
そしてなぜか、その内の1人に舌打ちされたのだ・・・。
まあ。他のメンバーが宥めていたので、特に気にしていない。
さらにその日の夜には他のパーティがいたので、その場は戻り。
次の日は第三エリアには一度も入らなかった。
やっぱり迷宮は―、特にボスはトラブルの匂いがするんだよな・・・。
まあ。基本的に誰かと重なったら、そのボスは譲り。
それ以外を俺が倒していた――、そんな感じだろうか。
―うん。
大体途中から、混んでる狩場に嫌気がさしてきたのだ。
第一、第二エリアもそれなりに人がいて―。
早くこの迷宮を卒業して、次に行きたい。
7日目を終える頃には、そんなことを考え始めていた。
アーレの村周辺の森が過疎すぎたからな。
その感覚ではいけないのかも―。
☆ ☆ ☆
さて。まずはこれまでの戦利品の確認といこう。
初めてボスと戦う前に売却して以来だから、それなりに貯まってるはずだ。
≪ストレージ≫
・蜥蜴の皮 ×415
・蜥蜴の尻尾 ×1
・牛の肉 ×315
・牛の皮 ×315
・大鳥の羽 ×90
・大鳥の爪 ×30
・兎の尻尾 ×1
・鹿の羽 ×32
・鹿の角 ×64
・丸薬(毒) ×2
・丸薬(麻痺) ×2
・青ポーション ×11
・緑ポーション ×28
・皮製の盾
・赤い宝石の杖
・皮製の鎧(稀少)
52,294ゴル
ふむ。
とにかく素材が貯まってるな。そして―。
蜥蜴の尻尾。
これは1つしか手に入っていない――。
とすると、レアドロップだろうか。
またしても500匹で1つとは・・・。
まあ。これは兎のレアと同じく取っておこう。
さて。
現在のSPは――、10だな。
途中で取った、魔力自然回復上昇の7ポイントを合わせると。
この乱獲期間で獲得したのは17となる。
―上々だな。
ふむ。
とりあえず、今の所はスキルの取得を見送ろうか。
王都の近くにも迷宮があるらしいから、その様子を見て――だな。
合わせてステータスの確認をしてしまおう。
サトウ キヨシ <アーレの村>
男 18歳 健康
剣士Lv11
うん。
剣士のLvが1つ上がって11になっている。
他は特に変わりないか―。
まあ。剣士については思った以上に上がらなかったな。
これは、そもそも草原迷宮の魔物のLvが低いのだろう。
そして―。
最も経験値が多い怪鳥を魔法使いで倒していたことも理由の1つだ。
やはりボスの経験値が50%になるのは大きいな・・・。
体感では、もうすぐ12に上がりそうだし良しとしよう。
ちなみにだが、魔法使いのLvは11にまで上がった。
――メインで育てている剣士に追いついてしまったな。
これはボスとの相性があったから仕方ないか。
むしろ魔法使いの適正があって本当に助かった。
――。
さてと。
今はまだお昼を回ったばかり―。
今日は、午後を丸々休みにしよう。
久しぶりの休みだ!
そう。
いよいよ明日、この町を旅立とうと思う。
滞在したのは大体3週間弱か――。
ほとんど迷宮に篭っていたがな。
ちょっと急ぎすぎかな、とも思うけど。
やはり、緊急依頼の存在が俺を焦らせるのだ。
心配のしすぎかね―。
ま、明日は午前中ゆっくりと過ごして。
出発前にギルドと防具屋に行けばいいか。
そんなことを考えながら、マイルームへと戻る俺だった―。
<第二章 前編 完>
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