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34話 魔法使い

 

 

あれから12年が経った。

そう。

異世界にやってきた俺も気がつけば30歳――。

もう立派なおじさんだ。


そして―。

なんと未経験のまま、俺は30歳になってしまった!

遂に、ついに俺は魔法使いになったのだ・・・。




――。



そんな筈もなく。



よし。

次は魔法使いの検証だな!


なんだか、不穏なナレーションがあった気がするが・・・。

うん。

気にしない、気にしない―。



さて。

この職業、魔法使い。


もし剣士の適性がなかったら――。

俺は間違いなくこれを選んでいた。

やっぱりファンタジーといえば魔法でしょ!


誰もが一度は憧れる幻想。


今は剣士でも魔法が使えるから、主にLvを上げていこうとは思わないけどね。

でも余裕があれば手を出したい――、そんな気持ちだ。


よし。



変更っと―。



『職業が魔法使いになりました。以下の魔法が使えます。』


 ―ファイアーボール 対象単体 威力(小)

 ―シャープネス   対象単体 攻撃力+20%

 

 ―アースソード   対象単体 威力(小)

 ―アーマー     対象単体 防御力+20%

 ―アースウォール  対象範囲 防御力(小) 範囲(小)



おお。

使える魔法多いな―。

って、火魔法がスキルの魔法と重複してるから!!


うーん。

他に使えるようになったのはアース――地魔法か。

この顔ぶれって、スキルの適性と一緒だよな。



あ。光魔法がないか。

それでも、他に魔法の属性がある可能性は高い。

風とか水のことだ。


それがない。

そう考えると、職業魔法使いの魔法とスキルの魔法には、

何らかの関係がありそうだ。



もしかしたら職業の魔法使いも、適性のある魔法しか使えないのかもしれない。

俺の場合は、火と地のみの様だな―。


職を得たからといって、何でも使えるわけじゃないのね・・・。





うん、まあ―。

新たに地魔法が使えるだけいいかな。

前向きに考えよう。


まずは。

火魔法は後回しで、地魔法のアーマーからだ。

防御力+20%か。



「アーマー!」


俺の全身を、薄いオレンジ色の光が覆っていく――。

へえ。

いい感じだな。


俺は予め見つけておいた大蜥蜴に近づくと、

僧侶のときと同じく腕を噛ませる。



「―ぐっ。」


「・・・うん。さっきより痛くない――かな。」


反対の腕も噛ませてみるが、やっぱり防御力は上がっているようだ。

なるほどね―。

強敵相手には、積極的に使っていきたい魔法だな。


効果を確認した俺は、用済みとばかりに剣で大蜥蜴を仕留めると。

青ポーションを1つ飲んでおく。




さてと。

どんどん確認していこう。


次の魔法を試すため、俺は新たに実験台とする大蜥蜴を探しにいった。



☆ ☆ ☆



よし。魔法使いの検証で、地魔法のアーマーまで確認は済んだ。


次は―。

アースソードにしようか。

威力は火魔法と同じく(小)となっているが、はたして――。



近くにいる大蜥蜴に目掛けて魔法を放つ。


「アースソード!」


すると大蜥蜴の下にある地面から、3本の針が飛び出した。

針といっても結構太いのだが。


うげっ――。


これは・・・ちょっとグロいな。

大蜥蜴は何が起きたのか分からず、目を見開き、口を大きく開け――。

しばらく痙攣すると、絶命した。


ふむ。

地面から出る針のスピードはそれなりに早い――か。

一瞬、地面が盛り上がるので、勘がいいと気づかれるかもしれない。




さて、次だ次!


今度はアースウォールだな。

地の壁か――。

どうやって試そうか・・・。


俺はしばらく考えながら

次の蜥蜴を見つけ出すと、小石を拾って投げつけた。

こうした方が早いよな。


―よし、こっちにこい。




蜥蜴はきょろきょろと辺りを見渡すと―。

気づいた様だ。

ギィーと叫びながら向かってくる。


―アースウォール!


俺を中心に地面から、半球状の更に半分にしたような壁が展開する。

範囲(小)なんてあったけど、思ったより広いぞコレ。



しかし。タイミングが難しい―。

大蜥蜴は上手く壁を避けたのか、回り込んで向かってきた。


仕方ないので、剣を取り出して斬り捨てる。



―ふう。


壁を調べてみるがそれなりに硬く、殴ったくらいではびくともしない。

有用な魔法だけど、使いどころが肝心だな・・・。







【フィールド紹介①】

<アーレの村>

主人公がお世話になった、はじまりの村。

王国の南西に位置する。

のどかな村。


<アーレの村周辺の森>

主人公がお世話になった、はじまりの迷宮。

推奨ギルドランクは下級。

兎と馬と鹿の森。


<アーレの村~エスタの町への道>

剣士になった主人公で徒歩5日。

風景が綺麗。

 

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